モンゴルから異国の伝統国技として頂点の横綱に君臨する。
しかも一人横綱で土俵という神聖な場所を守り続けている。朝青龍明徳。
今回、スタートは朝青龍らしからぬ相撲と大関陣の安泰で2006年最後の九州を締めるにふさわしい15日間かと思ったが結局最後は全勝で朝青龍が優勝した。
しかし、8日目の稀勢の里戦の「蹴手繰り」に待った!!がかかった。横綱としての品位がないと言う。それはおかしい。これがルール違反なり、相手を限りなく侮辱した行為ならともかく、決まり手には、蹴手繰り=「瞬間、体を開いて相手の足を内側から外に蹴り、肩などを叩くか、手をたぐって前に倒すこと。」とある。立派な決まり手であり全くルール違反ではない。横綱は使用してはならない。なんて注釈はどこにもない。成績だけではなく内容もと言うけれど、それは酷ですよ。それなら国技なのだから日本人力士の育成や何故、大関陣に対しても苦言しないのか?
過去の横綱という名誉を頂いた力士がフットボールにちゃんこにK1に大きな問題も残している。横綱とは例え土俵を降りても品位を汚さない、生涯相撲道の発展に寄与すべく人材ではあるべきではないだろうか?
場所終了後、元琴風の尾車親方はサンデースポーツで今年充実した力士として稀勢の里を真っ先に挙げていた。そして前回稀勢の里に●星を喫している朝青龍は「二度は負けられない、同じことを繰り返してはならない」と勝ってすぐのコメントだった。それはある意味稀勢の里の成長も認めつつ、横綱としての意地をみた。また稀勢の里自身のああいう負け方で横綱に一目置かれる存在と感じたろう。それは巡業や出稽古で互いに感じているのだと想像した。 14勝1敗と15勝無敗は「価値」が違う。何故彼をそんなにもバッシングするのか?行事の方が引退される時に最後迄控え室に帰らず、花束を贈るため待っていた朝青龍。日本人として国技だけに日本人横綱誕生は待ち遠しいがこれも実力の世界、MLBだって、サッカーだって他国の選手が活躍すればそれは、その国の国技でも賞嘆される。昔は若気の至りみたいなことはあったが今は立派な平成の横綱だ。戦いの世界に身を置くスポーツマンが精進して結果、満面の笑みをしているのに・・・・
僕は彼の全勝優勝という偉業を心から誉めてあげたい。