前略、ハイドン先生

没後200年を迎えたハイドン先生にお便りしています。
皆様からのお便り、コメントもお待ちしています。
(一服ざる)

教会探訪【File.009】:正教会東京復活大聖堂教会(日本ハリストス正教会教団)

2019-03-01 23:09:17 | 教会など
都内にある色々な教会を観て回っています。
旅行先でも観光地だけでなく、その地の教会を訪れたりしています。
それぞれに歴史と個性がありますね。

昔撮ったものも含めて結構写真が増えてきたので、
整理と備忘録を兼ねてアップしていこうと思います。

※聖堂内は「祈りの場」なので、信者の方々の邪魔にならないよう
 可能な場合のみ撮影しています。


◆東京復活大聖堂教会(日本ハリストス正教会教団)
住所:東京都千代田区(JR御茶ノ水駅)
創立:1891年



通称「ニコライ堂」(正式名称「東京復活大聖堂」)





御茶ノ水にある神田明神にお参りに行った帰りに見学しました。

当たり前のことですが、神社やお寺も「神聖」な場所ですので、
そこでは慎み深い振る舞いが必要だと思いますが、
昔から馴染みのある神社仏閣などは、
「夏祭り」や「縁日」といった行事と結びついていることもあり、
正直、普段はそれほど「神聖さ」「敷居の高さ」を意識していません。

一方、カトリック教会は、自分にとって「昔馴染み」の場所ではありませんので、
敷地や聖堂に足を踏み入れるときには、やはり緊張感を伴います。
信者さんがいらっしゃって、祈りを捧げている場合もありますので、
なるべく物音を立てないように、静かに見学しようと思っています。

それでも、例えば「イエス・キリスト」や「聖母マリア」という言葉は、
日常生活の中でも時折、目に、耳にします。
キリスト教徒でなくても、日常会話で使用して通じる言葉です。
そういう意味では、「教会」は「日常の延長」に位置しているともいえます。
(少なくとも自分にとっては)


ですが、正教会は全く別物でした。

「イイスス・ハリストス」(ギリシア語で「イエス・キリスト」)という言葉は、
私にとっては日常生活の中で、目に、耳に、口にする言葉ではありません。
(少なくともここを訪れる前までは)
いうなれば「異国の言葉」です。

東京復活大聖堂の中は別世界、というより正に「異国」という感じでした。
「治外法権」の敷地内に足を踏み入れたような感覚で、
それはカトリック教会の聖堂内とも異なるものでした。
(聖堂内での写真撮影は禁止でした)


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ショスタコーヴィチの交響曲第5番の第3楽章ラルゴには
「パニヒダ」に由来する旋律が使われているとされています。
「パニヒダ」とは、正教会で永眠者のために行われる奉神礼だそうです。

私が今まで聴いたショスタコーヴィチの交響曲第5番の中で
もっとも感動的だったのは、アンドレ・プレヴィンが指揮したN響の演奏です。
特にその第3楽章は、息を呑むような美しさでした。

その静謐さ、荘厳さ、悲哀は、
正教会の「パニヒダ」によるものだったのでしょうか。

※プレヴィン氏は2019年2月28日に逝去されました。
 ご冥福をお祈りします。


最近はクラシック音楽の演奏会に行く機会も減りましたが、
今後、ショスタコーヴィチの交響曲第5番を聴く機会があれば、
東京復活大聖堂内の光景が思い出されると思います。
その時、第3楽章ラルゴは、今までとはまた違った響きをもって、
私の耳に届いてくるのかもしれません。



敷地内のお店で「正教会聖歌集」のCDを買いました。


聖堂内は拝観時間があり、解説なども行ってくれます。
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