前略、ハイドン先生

没後200年を迎えたハイドン先生にお便りしています。
皆様からのお便り、コメントもお待ちしています。
(一服ざる)

NHK・Eテレ 『浦沢直樹の漫勉 neo』

2020-11-21 11:51:00 | テレビ番組
NHK・Eテレで漫勉の新シリーズ『浦沢直樹の漫勉 neo』が10月からスタートしました。

これまで不定期に4シリーズ放送されていましたが、再放送などで知って観ていました。
今回は最初からリアルタイムで視聴しています。
今、一番楽しみにしている番組です。




『漫勉』は、漫画家の浦沢直樹さんが仕掛け人となり、
毎回一人の漫画家さんの制作風景を無人の定点カメラで数日間撮影し
後日、お二人でその映像を見ながら、漫画について語り合う番組です。

私はプロ・専門家の方同士が、その専門分野について話しているのを
見聞きするのがとても好きです。
勿論、話が"高度"になり過ぎて理解できない点が多い場合もありますが
プロならではの視点、拘り、共感し合う姿には、いつも感心させられます。


登場する漫画家さんは浦沢さんご自身が尊敬されている、
あるいは興味を持たれている方を選んでいるのだと思いますので
その方々の作品や特徴などにお詳しいのは当然かもしれませんが、
それ以外にも、漫画・漫画家に関する膨大な知識はさすがです。

それに加えて、浦沢さんは話が非常にうまい。
専門的なこと(漫画語)を、わかりやすく(日本語に)"翻訳"してくれるので。
他の人とは違う、その方のオリジナリティ、真似できない高度な技法、
一コマのカットに込められた意図など、一流のプロならではの視点で明らかにしてくれます。

ご自分よりもずっと若い漫画家さんに対しても
"尊敬できる同業者"として接する姿は観ていてとても気持ちがいいですね。


それにしても、現在の姿にまで「進化(深化)」した日本の漫画は
紛れもなく(日本画や浮世絵の延長線上にある)芸術の一分野であることを
認識させてくれます。


ところで、新シリーズスタートに際して
オープニングで流れる「漫勉のテーマ」も健在だったのでよかったです。

「まんべ~ん」と繰り返すだけなのですが
2回目の「まんべ~ん」のビミョーな音程が、もうたまらない。
頭から離れないです。


<追記>
2020年11月12日放送回、ゲスト漫画家は諸星大二郎さんでした。
多くの漫画家から尊敬を集め「漫画家の中の漫画家」と言われているそうです。
途中、浦沢さんが一番好きな作品だという「カオカオ様が通る」について
次のように語られていました。

僕これ、すっごく衝撃で「何これ!?」(と思ったんですよ)。
「何これ!?」って思うものを世に出すことって
本当に素晴らしいなと思うんですよね。

なんか、芸術の本質のような気がしました。

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