「すみません!鶏肉が入荷しなくて・・・」
わざわざ焼き鳥を食べに来て下さるお客様に謝る毎日。
「え~~っ」と言いつつ、みなさん一様に気の毒そうな目をなさる。
震災は当地にまで小さくはない影響を及ぼしているのだ。
イラつく夫の目。泣きたくなる店番の目。
店先をうろつくノラネコの、それでも癒しになる目。
我が家の愛犬・モモのうるんだ目・・・
インターネットをググっていったら、
ビンラディンの遺体という写真に至った。
真っ赤な血がこびり付いた額に銃口で空いた穴が見られ、
眼球が無いのか閉じられた目と顔を覆う髭。
一見してビンラディンには見えない。
しかし、凝視するほど強心臓ではないから再度見る気にはなれない。
彼がどのような生き方をしたのか興味はないが、
彼の顔は目が印象的だった。
自分は親アルカイダでも反米主義でもない。
極々、普通に生活する者として素直に、
彼の目は綺麗だなと思っていた。狂気も感じることはなかった。
別に彼を擁護することもないし、米批判をするつもりもない。
だが、誰であれ人の死に狂喜する精神は持ち合わせてはいない。
死刑廃止論や左翼的人権擁護を訴えるつもりは勿論ない。
しかし「死んだ~」と笑う光景に違和感を感じるのだ。
最近、特に思うのだが我が国の政治家の多くに目力を感じない。
人を惹きつけるものが全く無いのだ。
発する言葉には心が無く、態度だけはデカく偉そう~。
しかし、その姿は張り子のトラで<めん玉>は伽藍堂。
「全ての責任は俺が持つ! だから頑張ってくれ~」
などと発するトップの人間をみたことはない。
日本に原爆を投下したエノラゲイの最後の乗務員が、
昔の日本人は悪い人間が多かった。
が、太平洋戦争後の人間は良い人間が多いと、
発言しているのをネットで視たが、
それは紛れもなく7年間の米追撃戦(日本人の意識破壊)による、
成果であると思われる。
けれど我が国を救った先人等の目は澄んで美しかった。
原爆投下が正しいと主張する者の目には狂気を感じるもだが・・・
己の正当性を主張し非を認めないところは、
日本近隣諸国の民族と共通している。隙を見て付け込む民族。
特にアメリカ人と中国人て心情が似ているように思う。
けれど、今震災でのアメリカの【トモダチ作戦】やボランティアでの支援には、
博愛と勇気・人情の熱いものを感じ感謝にたえない思いだ。
また多くの国の人々の優しさに感動している。
一部の国家のおぞましさはあるものの・・・・
そして違わずそのトップの人間の目は獣の目をしている。
哀しいかな僅かな?日本人の心の劣化は否めない。
人民戦線の野戦戦闘員とまで言い切る人間を、
今、この日本の首相に相応しいとのアンケートに答える人間がいること。
希望を託したのであろう政党のお粗末さに否と言わず、
愚かしい夢から覚めずに30%近くも支持率する者がいる日本。
何ともなぁ~~と目の濁りを感じてしまう現実がある。
一方でこの震災では多くの人々の優しさや思いやりの発露により、
日本人の凛とした目の輝きを至る所で再認識した。
腐った魚の目。整形手術の目。赤子の澄んだ目。霞んだ目。
涙目。笑った目。犬の目。猫の目。
色々な目が明日の日本の空を見上げている。