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京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

ウクライナ情勢-ニウヨークでのロシア軍攻撃とウクライナ軍ロシアミラーヴォ空軍基地無人航空機攻撃

2024-07-31 07:00:20 | 防衛・安全保障
■防衛情報-ウクライナ戦争
 一旦補給が途絶して戦線の維持に回ると反撃に転換する事が容易ではないという事を端的に示している。

 ロシア軍はニウヨークにおいて戦術的に大きな前進に成功した。ISWアメリカ戦争研究所が7月22日に発表したところによれば、ロシア軍はトレツク南方のニウヨークにおいて前進したほか、ハリコフ市北東のヴォフチャンスク、ドネツク市西部のクラスノホリフカ、ドネツク市南西部のマクシミリャニフカにおいて漸進しているとのことです。

 ウクライナ軍は、アメリカ軍事援助再開後も決定打を欠いているようで、クラスノダールクライのトゥアプス石油関連施設やモロソフスク空軍基地などへの無人機攻撃を実施するなど、無人航空機による攻撃に重点を置いています。再開されたアメリカ軍事援助などの物資を次の反攻に備え備蓄しているのか、不足したままなのかは未だ未知数だ。
■防衛情報-ウクライナ戦争
 空軍と航空打撃力の在り方を再検討すべき時期なのかロシア軍の防空システムに問題があるだけなのか。

 ウクライナ空軍はロストフ州ミラーヴォ空軍基地に対して無人機攻撃を成功させました。ISWアメリカ戦争研究所7月20日付ウクライナ戦況報告によれば、ウクライナ軍は30機の無人機により基地機能と燃料施設に対し被害を与えたとしています。他方、ロシアロストフ州のゴルベフ知事によればロシア軍は無人機26機を迎撃したと主張している。

 ミラーヴォ基地には第1親衛爆撃航空師団隷下の第31航空連隊が展開しており、この連隊はSu-30SM戦闘爆撃機24機を運用している部隊です。他方、ロシア軍も19日夜から20日にかけウクライナ本土へのミサイル攻撃を実施し、ウクライナ軍北部作戦集団によればチェルニヒウ州内のインフラ設備がこの攻撃により損傷したと発表しています。
■防衛情報-ウクライナ戦争
 象徴的な成功であっても戦術的な成功ではないということなのかもしれませんね。

 ミラーヴォ空軍基地の無人航空機攻撃による被害状況について、ISWアメリカ戦争研究所の7月21日付戦況報告では、整備格納庫と燃料貯蔵施設が損傷し、周辺の田畑に火災が発生したと追加の概況を報告しました。ただ、この攻撃がミラーヴォ基地所在の航空機に対して損害を与えられたかについてはISWは確認ができていないとしています。

 ロシア軍はロストフ州でのウクライナ軍攻撃がロシア軍の迎撃により大半を撃墜されていると発表していますが、あわせてロシア国防省の発表として20日から21日にかけ黒海上空において無人機5機をロシア軍が撃墜したと発表、21日にはクリミア半島に向け飛翔中のATACMSロケット2発も迎撃に成功したと主張しています。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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