北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

川崎重工潜水艦修理契約で架空取引,捻出した金銭を自衛官への飲食費や金品提供の疑い

2024-07-05 07:01:07 | 国際・政治
■ドックハウス関連費用か
 自衛隊に関する少し良くない話題を一つ。

 テレビ朝日報道としまして7月3日2133時配信のものにこんな報道が“潜水艦の修理契約に関連し、防衛省は川崎重工から取引先企業との架空取引で捻出した金銭で海上自衛隊員に不適切な金品の提供をした疑いがあるとの報告を受けたと発表しました。防衛省は川崎重工と潜水艦の点検や修理など年間で約百数十億円の契約を結んでいます。”

 続き“防衛省は今年4月、川崎重工から取引先企業との間で架空取引を行い、捻出した金銭で潜水艦乗組員の海上自衛隊員へ不適切な金品の購入や飲食をした疑いがあるとの報告を受けたということです。国税庁の税務調査で発覚しました。防衛省は実際に隊員が金品を受け取ったのか調査を進め、厳正に対処するとしています。”というものがありました。

 金銭を、という事は事実であれば由々しき事態であり、いったいいつの時代だ、と1914年のシーメンス事件を思い出すほどなのですが、しかし逆にこれは、所謂伝統となっている“祝賀会食”と“ドックハウス運営費”が修繕費として計上された予算に含まれている費用を超えてしまった、というものではないのか、とも考えてしまうのですけれど。

 金銭授受ですが、調達担当者に賄賂を渡して自社を有利にするのではなく乗員に渡しているという疑いとの報道が、これ、飲食費など、元々ドックハウスで提供するものがドックハウスの食堂が日曜土曜日などで休業している際に、食事代を渡しているだけなのでは、と思ったりもしてしまいましたが、この点は今後の調査進展を待ちましょう。

 潜水艦のドックハウス運営費用が潜水艦修繕費用の中に含まれており、そして修繕完了の際に行う祝賀会食の費用をそのまま修繕費用の中に含めているものですが、結果的に持ち出しが発生した、という事なのだろうなあ。ドックハウス、潜水艦が修繕などにより入渠する際に乗員が寝泊まりするための造船所内の施設で運営は造船所側となっている。

 ドックハウスでの滞在費用などは潜水艦修繕費に含まれていますし、此処では糧食費用も、恐らく厨房は海上自衛隊施設ではありませんのでメーカー側が支出していたと考えられます、潜水艦の通常の糧食と同じ水準の献立を提供し、且つ入渠完了後の祝賀会食の費用を、となりますと、修繕費を超える分が出てしまった、ということなのかもしれません。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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