◆装甲機動旅団&航空機動旅団
榛名防衛備忘録:戦車は何故必要なのか?、防御戦闘と攻勢戦果拡張。元は装甲車の話題とする予定でしたが戦車を最初に書きましたのであのように。
装甲車は何故必要か。北大路機関では昨年度末に掛け、自衛隊の新しい編成体系への提案として、現在の師団旅団数を抜本的に見直し、一万名規模の大型師団、海外ではこれは平均的な師団人員より少々少な目ですが、大型師団を各方面隊に各1個配置し、練度指揮官と事態対処を分ける体制を提案しています。
即ち、方面隊と師団を方面総監がフォースユーザー:事態対処責任指揮官、師団長を陸上総隊隷下におくかたちでフォースプロバイダー:練度管理責任指揮官とする方式を示しており、師団を一個で方面隊管区へ対応可能な能力を持つ広域師団と位置付け、師団は装甲機動旅団と航空機動旅団へ再編する提案を示しましたしだい。
この広域師団を構成する装甲機動旅団と航空機動旅団ですが、装甲機動旅団は現行旅団編制を基本とし、方面施設部隊の戦闘工兵機能や方面特科部隊の全般支援火力部隊を集約し戦車を一個大隊集中配備する編成、航空機動旅団を現行旅団編成を念頭に方面航空隊の航空機を包括所管することで、空中機動力と航空打撃力を付与する、新装備調達ではない管理替えによる強化を提示しました。
その中枢部分として、新規調達が必要な装備に装甲機動旅団普通科連隊には戦車中隊と連携可能な装甲戦闘車を2個中隊置き機械化大隊を編成する、航空機動旅団には航空機からの補給により段列を空中機動化し高速前進させることが可能な四輪駆動装甲車を必要とし、装甲機動旅団と航空機動旅団の軽装甲機動車と連携させる提案を示しています。
これは同時に、四輪駆動装甲車と装甲戦闘車の新規調達が必要、言い換えればそれ以外のヘリコプターや戦車に多連装ロケット発射器などは既存装備を管理替えするだけなので、新規調達はこれだけあれば十分という意味なのですが、この装備群の必要性を繰り返しています。何故装甲車が後半に装備される必要があるのでしょうか、この点について今回から紹介してゆきます。
装甲車の軍事的な本質ですが、これは歩兵を第一線火力から防護し機動運用するため、と一般的に説明されます。この説明はある意味正統の説明というものですが、併せてこれは古来からの陸上戦闘における陣地の概念が発展したもので、城壁や塹壕といった防御拠点の概念が単純に新し技術により進化しただけのものと理解すべきでしょう。
城壁、古来の陸上戦闘における防御拠点は城壁であり、城壁の前衛として広大な地形と要所を舞台として展開される会戦が戦われていたわけです。城壁都市、欧州などにおいては都市全てを城壁により防護することで都市と周辺を確実に区分していまして、日本では城下町がその役割を担っていました。
城壁の位置津消え、陣形や防御陣地などが大きく転換し、これは戦術面の要求と新装備による戦術の変化を受けての転換を含めてですが、装甲車両が装備面だけではなく戦術面の基本に練り込まれてゆき、野戦築城などにも包含されてゆくこととなります。このあたりについては次回に掲載することとします。
北大路機関:はるな
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
榛名防衛備忘録:戦車は何故必要なのか?、防御戦闘と攻勢戦果拡張。元は装甲車の話題とする予定でしたが戦車を最初に書きましたのであのように。
装甲車は何故必要か。北大路機関では昨年度末に掛け、自衛隊の新しい編成体系への提案として、現在の師団旅団数を抜本的に見直し、一万名規模の大型師団、海外ではこれは平均的な師団人員より少々少な目ですが、大型師団を各方面隊に各1個配置し、練度指揮官と事態対処を分ける体制を提案しています。
即ち、方面隊と師団を方面総監がフォースユーザー:事態対処責任指揮官、師団長を陸上総隊隷下におくかたちでフォースプロバイダー:練度管理責任指揮官とする方式を示しており、師団を一個で方面隊管区へ対応可能な能力を持つ広域師団と位置付け、師団は装甲機動旅団と航空機動旅団へ再編する提案を示しましたしだい。
この広域師団を構成する装甲機動旅団と航空機動旅団ですが、装甲機動旅団は現行旅団編制を基本とし、方面施設部隊の戦闘工兵機能や方面特科部隊の全般支援火力部隊を集約し戦車を一個大隊集中配備する編成、航空機動旅団を現行旅団編成を念頭に方面航空隊の航空機を包括所管することで、空中機動力と航空打撃力を付与する、新装備調達ではない管理替えによる強化を提示しました。
その中枢部分として、新規調達が必要な装備に装甲機動旅団普通科連隊には戦車中隊と連携可能な装甲戦闘車を2個中隊置き機械化大隊を編成する、航空機動旅団には航空機からの補給により段列を空中機動化し高速前進させることが可能な四輪駆動装甲車を必要とし、装甲機動旅団と航空機動旅団の軽装甲機動車と連携させる提案を示しています。
これは同時に、四輪駆動装甲車と装甲戦闘車の新規調達が必要、言い換えればそれ以外のヘリコプターや戦車に多連装ロケット発射器などは既存装備を管理替えするだけなので、新規調達はこれだけあれば十分という意味なのですが、この装備群の必要性を繰り返しています。何故装甲車が後半に装備される必要があるのでしょうか、この点について今回から紹介してゆきます。
装甲車の軍事的な本質ですが、これは歩兵を第一線火力から防護し機動運用するため、と一般的に説明されます。この説明はある意味正統の説明というものですが、併せてこれは古来からの陸上戦闘における陣地の概念が発展したもので、城壁や塹壕といった防御拠点の概念が単純に新し技術により進化しただけのものと理解すべきでしょう。
城壁、古来の陸上戦闘における防御拠点は城壁であり、城壁の前衛として広大な地形と要所を舞台として展開される会戦が戦われていたわけです。城壁都市、欧州などにおいては都市全てを城壁により防護することで都市と周辺を確実に区分していまして、日本では城下町がその役割を担っていました。
城壁の位置津消え、陣形や防御陣地などが大きく転換し、これは戦術面の要求と新装備による戦術の変化を受けての転換を含めてですが、装甲車両が装備面だけではなく戦術面の基本に練り込まれてゆき、野戦築城などにも包含されてゆくこととなります。このあたりについては次回に掲載することとします。
北大路機関:はるな
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