私は大手の会社に勤めた事がありませんから
大きな組織の事は良く分かりません。
分かりませんが
企業も人間一人一人に個性があるように
それぞれ独特の性質があります。
昔は都市銀行は護送船団なんて言われていましたが
そんな時代でも
個性ははっきり見て取れました。
ガツガツした銀行もあれば
おっとりした銀行もありました。
しかし好き嫌いで言えば
私はおっとりした銀行が好きでしたが
仕事をたくさんしたのは
関西系のイケイケの銀行でしたね。
財閥系の銀行でしたが
結構荒っぽい仕事をしていました。
その荒っぽさに乗って
私も美味しい思いをたくさんしましたので
余り悪くも言えませんが
ただ最後まで好きにはなれませんでした。
と言うより
最後は大嫌いになりましたね。
この積極的に攻める銀行
逆風が吹くと
今度は貸しはがしに走ります
これが結構エゲツなく
まさに半沢直樹の世界でしたね。
私自身
すっかり騙された事もあります。
それはバブル崩壊で
仕事の大半が任意売却だった時期です。
当時は銀行に全額返済する事無く
抵当権を抹消してもらう
これが欠かせなかったのですが
もちろん事前に銀行と打ち合わせをして
それから販売に入る訳ですが
その時に打ち合わせた
銀行への返済金額
これを残金決済寸前になって
銀行が金額を上げて来た事があります。
で
その上げた金額
これが仲介手数料とぴったり一致していました。
つまり
銀行は決済寸前になって
私たちに行く手数料まで回収しようとしたのです。
まぁやられましたね
当時は抵当権者が下にもごそごそいましたから
皆さん銀行に集まって
決済の段取りをしてますので
私の仲介料の問題で
中止なんて言える雰囲気では無かったのです。
そして
銀行の債権回収担当者も
その事情を分かって
最後はそんな事を言い出した訳です。
若かったですからね
随分腹が立ちました
ガンガンやり合った記憶があります。
が
最後は泣き寝入りしかありませんからね
その悔しさをしっかり次につなげる
出来る事はそれしかありませんでした。
実際にその後は
私も話を進める中で
銀行は自分の言葉に責任を持たない
これが前提になりましたので
その後は致命的な被害を防ぐ事ができました。
まぁしかし今になると
その銀行も統廃合の波に飲まれましたからね
あの私を騙した行員も
もしかしたらその努力も虚しく
銀行を去った可能性が高いですね。
当時は
銀行からの出向転籍が大変多かったのですが
私が知ってる方達は
悉く行った先で苦労していましたね。
そんな愚痴をたくさん聞きましたが
その時に私が感じたのは企業文化
ってやつですね。
企業にはそれぞれ文化があって
そこで長年仕事をすると
他社に移っても
そこにはそこの文化がありますから
結局馴染めずに辞めてく
こんな事が多かったですね。
この話は何も大きな会社に限った事ではありません。
当社のような零細企業でも
独特の文化があります。
ですから
長年当社で働いた人は
他社に移っても苦労するのでは？
って思っています。
だから
小さな会社であっても
人を受け入れた以上は
責任が大きい
そう思っています。
まぁしかしこの企業文化
本当に面白いですよね
文化って事は
たくさんの従業員が長きに渡って作り上げた物ですからね
変えようと思っても
簡単には変わらない
一番分かり易いのは自動車メーカーのデータ偽造問題ですよね。
新聞に報道されて
散々叩かれても
根絶できません。
ですから
企業文化ってやつは
基本的には変わらない
そう思って諦めるべきでしょうね。
ある大手のエレベーター管理会社ですが
２０年以上付き合ってますが
まぁ大手とは思えない位に
酷い企業文化があります。
こちらが依頼した事は忘れる
電話しても折り返しが無い
貸したビルのカギが返ってこない
こんな事は何度も起こりました。
で最後
メンテナンス費用を間違えて銀行から引き落とされたのですが
電話すると
ミスを認め
すぐに返金すとの事
すぐと言ってますので
待っていましたが
一向に返金してこないので
電話すると
すみません失念しておりました。
って言った後
またすぐに返金します
って言ったので
すぐってどの位なの？
前回と同じ言葉を聞いたけど結局お金が返ってこなかったので
今回は時期を聞かせて？
って言うと
時期については調べてすぐに折り返し電話します
って事でしたので
待っていましたが
連絡は来ません
で１週間が経過しましたので
また電話入れると
今度は電話を取らない
で
止むを得ず
コールセンターに電話を入れて
これまでの事情を話し
もう面倒なので
少額訴訟で行きます。私たちは不動産屋なので慣れてますから
と言って電話を切ると
これまで逃げ回ってた担当者
やっと電話が来ました
ほとんど泣き声で
ひたすら謝るだけです。
まぁ金額も大した事がありませんからね。
訴訟をして追い詰めるのも何ですから
最後のチャンスを与えましたが
さすがに２０年も付き合って来ましたが
もうこれ以上お付き合いは出来ない
そう感じましたね。
まぁ大手の看板がありますからね
それでも潰れる事はないんでしょうが
これが企業文化であれば
私たちはサヨナラするしか
選択肢は無いのです。
それにしても凄い企業文化ですよ
この会社・・・
