芭屋框組(はなや かまちぐみ)

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台打ちをしてみての発見(その2)

2008-10-05 20:51:11 | 道具、砥ぎの話
鉋身の状態チェックとしてまず、平な上板の上に刃先から換先まで(実際押え溝に刺さっている部分)を置いてみて、刃がねじれていないかを調べる。

かたつきが無く、ねじれがなければ次の段階に進む。もしねじれていれば、浮いている側の下に薄い真鍮版等をかまし、刃裏を上向きに平らな台の上に置き、当木をして、上から玄翁でたたく。

次に刃先の平行度を見るために、図のように方眼紙に刃表を上に鉋身を置く。
鉋身は刃先に行く程、巾が狭くなっており、両木端がテーパー状になっているので、木端にスコヤをあてても刃の平行は分からない。

この為今迄、刃がどれぐらい傾いているのか確認するのに手こずっていたが、この方眼紙の上に鉋身を置く方法だと一目瞭然で、刃先の平行がチェックできる。

刃先が平行、図でいうと、方眼紙の水平線と刃先の線が平行になっており、なおかつ左右の木端と垂直線の空きが、左右対称になっていれば刃が平行ということ。

平行でなければ荒砥やダイヤモンド砥石の300番で刃が平行になるまで刃先を修正する。(※切れる様に研ぐのは後の段階)

この後初めて、裏出し、裏押しを行い、切刃の方も最低でも中砥まで砥ぎあげ、台に仕込む作業を始める。

自分の持っている鉋の調子が、何かよくないあるいはしよっちゅう調子が狂う方は一度刃を外して上記のねじれと刃先の平行のチェックをしてもらいたい。
何故このようなチェックをするのか、又どういう事に影響してくるのかを次回のテーマにするということで、この章をくくりたい。