つぶや句

夢追いおっさんの近況および思うことを気まぐれに。

富士のぬりかべ

2023-01-13 03:19:14 | 俳句
冠雪の 嶺垣間見ゆ 赤信号
             issei
買い物に、ちょっと足を伸ばして、
車で20分程行ったところに、安くて
美味い魚が売っているスーパーが
ある。

刺身が食べたくなると、必ず買いに行く
ようにしている。

この間久々にそのスーパーに
向かったが、途中ちょっと下り坂になった
ところの信号が赤になって止まった。

すると、はるか遠くにクッキリと
冠雪した山の嶺が見えるではないか、
それは数年前に噴火して多数の
犠牲者を出した御嶽山(おんたけさん)
である。

御嶽山は、この坂の所からしか見えず、
ちょっと曇ってもたちまち見えなく
なるし、昨年見た時は冠雪して
いなかったのだ。

最初に見た時は、富士山と間違えた
ほどの高さと美しさを感じたもの
だが、あの噴火の時は、ここからでも
モクモクと噴煙が上がるのが見えて
いた。

それが、しばらく続いていたが、この
ところ全く噴煙らしきものは見えなく
なっていたのである。

冠雪の御嶽山は、何事もなかったかのように、
クッキリと、白い稜線を青空に引いていた。

車には携帯を持ち込まないように
しているので、あいにく写真が
撮れないのが残念なのだが、

束の間の、信号待ちタイムの遠眼差しを
味わっていると、信号が青になって、
坂が登りになって又見えなくなった。

オマケに箱形のトラックの割り込みを
食って、目の前を完全に塞がれてしまった
ではないか。

それは、まるで妖怪ぬりかべのようで
ある。

クソ!御嶽山はどこ行った?雪の頂きは
どこ行った?

首を左右に伸ばしても、見えるのは
大きな四角のトラックぬりかべw

オマケに、後ろ扉に富士山の絵の
デザインがされてあって、又
この絵が描き殴ったような陳腐な
シロモノだったのだ。

しばしこの陳腐富士山と睨めっこしつつの
ドライブとあいなってしまったのである。

富士ぬりかべ!そこどいてくれい‼︎
胸の内の声なき声が叫んだのだったw
今日の一句

寒々と トラックの背の 視野塞ぐ
              issei い

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