つぶや句

夢追いおっさんの近況および思うことを気まぐれに。

衝撃の一句(3)

2006-06-09 19:41:58 | 俳句
私が衝撃を受け俳句観さえ変えた最後の一句は
「蛆(うじ)造り天地創造終りたる」野見山朱鳥(あすか)
私はライフワークとして俳句・漫画・彩墨画の融合をめざした
「はいまん彩」という絵を描いているが、
こんな蛆だとかゲジゲジだとかは、俳句でも
絵でもまったく縁は無いと思っていたので、
この一句によって目から鱗が落ちてしまった。
まさか蛆でこんなすごい句ができるとは
思ってもいなかったのでショックだった。
これでわかったのは俳句にできるできないは
その素材ではないということなのだ。
私の中で金蠅もそのひとつだった。金蠅を見るたび、
あんたとは絶対縁は無いよなあ…と、思っていたのだった。
しかし、この句に出会って触発され、
「金色(こんじき)と金蠅の引き換えしもの」
という句を作り絵も描いてしまったのである。
もちろん朱鳥氏とは比べ物にはならないが、
自分の中では割とお気に入りになってしまったのだ。
まったくわからないものである。
野見山朱鳥という人は病弱で入退院を繰り返しながら
五十二才で亡くなった俳人だが、他に
「かと(おたまじゃくし)に打つ小石転変地異となる」
「火の隙間より花の世を見たる悔」などがある。
名句は一万句に一句出来ればいいほうだ、と
言われている。凡才の私は一体いくら作ればいいのか…
気が遠くなるが、まあ頑張ってせっせと作りましょう。
めざせ十万句!ああ…
コメント
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