藤田ひろみのブログ

心豊かなまちづくり 苫小牧市議会議員 藤田ひろみ

遅々として進まない災害廃棄物の広域処理

2012年05月18日 | インポート


東日本大震災から1年2ヶ月以上過ぎ、災害廃棄物の広域処理が遅々として進まない状況にある。通常の廃棄物に比べ、岩手県では約11年分、宮城県では約19年分に相当する膨大な量の災害廃棄物が発生し、1日も早い復旧復興のために迅速な広域処理が必要である。

3月28日現在、受け入れを実施しているのは東京都、山形県、青森県だけだが、受け入れを表明したり、試験焼却を始めたりした自治体も増えてきた。

がれき処理の遅れは、被災地に深刻な影響を及ぼしている。がれきの山が発酵して火災を引き起こす事例が頻発しているほか、悪臭や衛生上の不安から心身の不調を訴える人が後を絶たない。復興を進めようにも、大量のがれきに阻まれて身動きできない地域もある。

広域処理の受け入れが難航してきたのは放射性物質への不安が拭えないためだが、その原因は原発事故をめぐる政府の対応への不信感にたどりつく。

今日、苫小牧市長が記者会見を開き、「災害廃棄物の受け入れに関する安全基準に対する考え方」について説明した。受け入れ開始までには住民の不安除去を入念に行う必要がある。国や道と連携して市が責任を持ち、実証試験をはじめ、「安心・安全」を具体的に示し、市民への説明会を通じて理解を得る事が不可欠だ。