マキノ病院小児科ブログ

小児科からのお知らせです

ひきつけ(≒熱性けいれん)

2010年01月16日 | 診療
たまにですが、診察室や待ち合いなどで熱性けいれんに遭遇します。

数多くのけいれんのお子さんを診てきましたが、
いつまで経ってもやっぱりドキドキします。

白目を向いたり、顔色が真っ黒だったり、泡ふいたり、嘔吐したり。。。
お母さんをはじめ、保護者や付き添いの方たちがパニックになって当然です。
ボロ泣きで救急車から降りてくるお母さんもよくおられますが、仕方ないですよね。
「死んじゃうかと思った」とよくおっしゃいます。

熱のあがる際にガタガタなる悪寒とけいれんの区別がわからないと質問されます。
基本的に、意識があって、手足をグッと強く抑えておさまるようなら悪寒でよいと説明してますが、
すべてがそうとはいえないでしょうから最終的には受診が必要かと思います。

てんかんを筆頭にけいれんを起こす病気は数多くあります。
ただし、なんと言っても小児では熱性けいれんが大半です。

熱性けいれんは明らかに遺伝性があり、起こしやすい体質があります。
両親や兄弟が熱性けいれんを起こしたことがある場合はかなり起こしやすいことになりますね。

単純型熱性けいれんがほとんどです。
何もしなくても数分以内(長く感じると思いますが)に自然とおさまります。
よく口に何か入れて舌をかまないようにといわれるようですが、
逆に窒息の危険性が高くなりますので、やめてください。
けいれんが終わるときによく嘔吐しますので。
嘔吐したら身体ごと横(右が下)に向けるなりして嘔吐物がつまらないようにしてくださいね。

研修医の頃でしたか、けいれんで運ばれてきた子の口をのぞいたら
血まみれになっていてびっくりしたことがあります。
噛んだらダメだとその子のお父さんが自分の手をつっこんだんだそうです。
お父さんの手も血まみれでした。。。
マキノの小児科医はケガが苦手です。。。ご注意くださいね。


またまた長くなったので(その2)に続きます。
http://blog.goo.ne.jp/gto8513/e/131dc2610c0dfb76730eb2fcb2d9baab
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