マキノ病院小児科ブログ

小児科からのお知らせです

長引く下痢

2010年01月26日 | 診療
小さい子、特に乳児は一旦下痢が始まるとダラダラといつまでも下痢が治らないことがあります。

基本的に、「熱がない、嘔吐もない、食欲もあって、水分もまあまあ取れている」下痢は
あまり気にしていません。
一番困るのはおむつやトイレが大変なのと、お尻かぶれですね。

整腸剤や下痢止めを一応処方するのですが、劇的に治る薬ではありませんね。
10日かかるところが8日で済めば幸い。。。程度の薬です。

ウィルス性の下痢症でもロタやアデノなどは長引きやすい印象です。
細菌性の下痢(食あたりなど)で、嘔吐などのより悩ましい症状がなくて気づかない場合でも、
もしかしたら長引く下痢の原因になっていることもあるのかもしれません。

有名なのが下痢のあとの乳糖不耐症でしょうか。
腸炎などで腸粘膜が障害され、乳糖を分解・吸収する力が低下し、結果として下痢になる。
たまに乳糖を分解するための薬を処方することもありますが、必要となることはあまりなさそうです。

便の細菌検査くらいはやっておいて損はないかもしれませんが、
その他の便の検査に関してはあまり積極的にやる価値を感じられません。
「2,3週間ほど治るのをひたすら待つ」が一番いい選択肢と思っています。

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