みなりんの紀行文

写真とともに綴る、旅の思い出を中心としたエッセイ。
主に日本国内を旅して、自分なりに発見したことを書いています。

「死ぬのが惜しくなる風景~日本は美の文明」

2008年06月07日 07時05分48秒 | 日記・エッセイ・コラム

*お詫び:訂正あり・・・久米邦武(岩倉使節団の一行)

またまた川勝平太氏の素晴らしい論文を少し紹介したい。
近年、自殺者が激増していると言う。
わたしも鬱にさいなまれ、生き恥をさらすくらいなら死にたいと思うことはある。
しかし、また旅行に行きたいなと思うと、まだ死ねない。
死ぬほど思い詰めていたら、いっそ気楽に思い切って旅に出ませんか?

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明治の頃、トーマス・クックが日本を旅行し、わずか1ドルで瀬戸内海を旅できるといい、その美しさを呆然として、
「なぜこんなに美しい物をこんなわずかなお金で見ることができるのですか」
と書いているらしい。

トーマス・クックは宣教師で、鉄道を利用した旅行案内を始め、旅行会社の草分けとなるイギリス人に旅行の習慣をつけると節酒に役立つと考えたからだと言う。

また、欧米の風景の美に触れた(訂正)久米邦武ら一行が欧米を視察し、帰国して一行の船が瀬戸内海に入った明治6年9月8日の朝早く、一行は船長に起こされた。
「世界一の風景を今過ぎている」
船客を皆呼び起こし、
「皆、見なさい。芸備の海峡です。」
と、
「その絶景を激賞し、これを絵に写して終日やまず」
というところで、欧米記は終わっていると川勝氏は述べている。

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その風景は、わたしが今から十何年前に行った頃のものだが、素晴らしい。
これら、素晴らしい風景を見ずして、あなたは死にたいですか?
死ぬほど、思い詰めたら、列車に乗りましょう。国内でいいのです。
あなたは、死ぬのがもったいないと思うかも知れません。

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「日本人がヨーロッパやアメリカの富国強兵を基にした「力の文明」に出くわしていた時に、ヨーロッパの人たちは日本において、それと対照で言うならば「美の文明」に出会っていた。それを踏まえて、今、日本は瀬戸内海をはじめ美しい島々が数多く浮かんでいるこの地域の文明を破壊するのではなく、「惹きつける文明」「美の文明」の中心となること、すなわち西太平洋をガーデンアイランドにするという新しい展望を見いだせるのではないか。」(川勝平太氏)

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撮影 尾道より瀬戸内海の海峡を望む



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1 コメント

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こんにちわ。 (海風)
2008-06-30 12:02:39
こんにちわ。
尾道水道の風景写真ですね。
私は隣町で育ちましたので尾道市には子供の頃から良く行きました。
現在でも友達が居ます。

此の尾道水道は絵画などでも好く描かれています。

懐かしい写真を有り難う御座いました。
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