城ケ島へ京浜急行で日帰りです。
北原白秋の「雨がふるふる、城ケ島の磯に、利休鼠の雨が降る。」という歌が有名です。
右の写真は、その碑になります。
ここの水仙は見事らしいので、海沿いの海岸線をまず歩き、小学生が大勢遠足している中、自分一人でランチのマグロ丼をいただいてから、歩き始めました。
最初は、灯台からスタートし、京急ホテルでバスの時刻や入浴の時間をチェックし、三崎口からバスで30分かかるので、注意していきました。
小さい灯台ですが、江戸時代が終わり、明治に 船が入港するのにかかさないもので、海難
事故などを起こさないように大切な灯りだったのです。
灯台の近くは、公園として整備されていて、恋人同士でバスで来る方も多いかと思いますが、冬に訪れたら、是非城ケ島公園や、海岸線を歩いてみてください。
京急の一日フリーパスで行くと、お得感があります。
貝殻を集めて、彼女のネックレスを作ってプレゼントしたら、喜ばれますよ。
ここで、遊んで白秋記念館の有名な松の株をなでてくると、良縁に恵まれると言われています。
公園として、綺麗に花が植樹されて、来た観光 客の目を楽しめます。
水仙の花がここでも見受けられました。
この先が海岸になり、岩礁の上を歩くことができました。
海岸沿いは、まるで貝殻が桜の花を敷き詰めたように綺麗で、貝殻をひろうと目を凝らしましたが、ほとんどが砕けていました。
時間があれば、貝殻を集めるのが楽しいだろうと思いました。
磯の香りがして、曇天でしたが、しばらく馬背洞に向かって行くと、日差しがさしてきました。
潮が引いていて、岩礁は滑りやすく、手をついてしまったりしましたが、無事に歩いて行けました。
馬の背の洞は、第三紀層で、高さは8メートル、 横は6メートル、厚みは2メートルあります。
傍まで行くことができましたが、形がおもしろく、崖を上って、撮影した上の背には、残念ながら地層が脆いので歩くことはできませんでした。
非常に危険なので、絶対歩いてはいけません。
穴から海を眺めたり、遠くからどんどん近づく時は楽しみでうきうきしました。
小学生たちが、先生に引率されて、歓声をあげて歩いてきましたが、私は、マイペースで拝見していました。
岩礁には藻がついていて、すべりやすいところを歩いていた自分と違って、小学生は安全な歩きやすい場所をさすがに歩いていましたので、安心しました。
遠くに船が見えて、広い海に岩礁の造形もおもしろく、海蝕でできた自然な形で、一度ご覧になるといいと思います。
傍にあった山への道を歩いてゆくと、上から馬の背が見えましたが、なるほど馬の背のようで
山をそれからどんどん登っていくと、今度は、水仙ロードになりました。
ここから城ケ島公園までずっと
道の両側に水仙が咲いています。
雪中花というように、この寒い雪の時期にけなげに咲いて、水仙の香が漂っていました。
ここの水仙は、八重咲きで、日本水仙ではないと思いますが、眺めながら香りに包まれて歩いてゆくと、冬なのにもうじき春なのであろうと、元気をもらうことができ、城ケ島は今が訪問にいい時期だと思います。
夏はこの道に藪蚊が多く、やはりこの冬の時期が歩いて爽快だと思います。
特別出演になります。
けして兎ではなく、猫ですから、勘違いなさらないでくださいね。
しばらく行くと、展望の開けているところがあり、海の向こうを眺めると、美しい紺碧の海が目の前に広がり、日差しも出ていて、非常に綺麗でした。
話戻って、水仙は、だいたいお茶席で大寒の頃、茶花として生けられるのは、なかなか風流なことだと思います。
ここをずっと歩く先には、県立城ケ島公園があり、松と水仙が一緒に鑑賞できます。
先は灯台へと続く道です。
今はまだ修築中のところが多少ありますが、水仙の花はまだ見頃でした。
県立城ケ島公園には、鳶が数多く上空を飛び交い、この先にも灯台があります。
また、展望台は二つあり、宮柊二さんの碑もあります。同じ句を詠んだ書は、京急ホテルのロビーに飾ってあります。
松の常盤の緑に、操堅く、磯の風雪に耐えて、水仙の甘い香りも漂い、甘美で優雅と言うより、
凛とした雰囲気があたりを粛然とさせて、とても毅然とした花に見えるから不思議です。
公園は猫が結構いて、まるまる太っていました。
猫はなかなかふてぶてしいくらい人間慣れしていて、撮影しようとすると、ぷいと違う方向を向いてしまい、なかなか撮影がたいへんでした。
灯台までは、歩いて降りて行くことができますが、今回は私は時間の関係上、遠くから眺めて失礼しました。
白い灯台に青い海、青い空。
私は、ひとりで行動しても、結構平気で堪能できましたが、友人と来てもいいですね。
ここは、2月上旬に行けばいいかと思います。
皇太子殿下のご成婚碑もあります。
波は静かで、穏やかな気分になれます。
ほかにも、松本たかしという夭折した俳人が、「松虫やささで寝るや城ケ島」という句を残し、碑になっています。
「ささで」とは、「戸締りしないで」という意味で、三崎の人の優しい気持ちが表れています。
ほかにも、今の角川書店の創立者の角川源義さんの句もあり、「雲母」という俳句誌を創刊したりしました。
角川さんは国学院大学を卒業なされていて、国文学に造詣も深かったのでしょう。
宮柊二さんの句の言葉を写真で表現できないか、 海の撮影も致しました。
途中、京急ホテルへ行く山道は、若い娘さんにはお勧めできません。グループか恋人同士で歩いてください。
ちょっと私でさえ、誰も通らないので気味が悪い感じでしたが、腹をくくってのんびり行きました。
トンビを撮影しようと思いましたが、すぐ近くまで来るのですが、うまく撮影できませんでした。
松に鳶、これが鷹ならなんと素晴らしいことでしょう。
馬の背の洞までなら人通りもあるので、ここから眺めて、山道は通らなくていいかと思いますが、自分は結構楽しんで歩いていました。
城ケ島公園の先には、そうそう白秋記念館があり、黄色い水仙が綺麗に咲いていました。
バスで通る、大橋のたもとにあります。
小さな記念館ですが、無料ですから気楽に伺っていいかと思います。
私は、子どもたちにCDがなくて、自分で歌って紹介したことがあり、よく歌を歌いました。
利休鼠はグレーに近い色合いで、抹茶とは違う色合いかと思います。日本の色の表示名はいろいろあり、とても優雅だと思います。
遠くには船があり、大橋も見えますが、今は修築修理中で、あとで夕日のさすバスからの車窓をご覧いただけます。
白秋記念館はマリーナの奥にあるので気がつかない方も多いかと思いますが、白秋記念館から県立城ケ島公園はすぐ傍にありますから、ここからスタートしたほうがいいと思います。
きらきらと光る海、これを宮柊二は「きら(雲母)」と表現しました。
この写真は山からの眺めですが、海が銀台のように光り輝いて、自然の風景に恍惚となります。
その道には水仙の花が咲いていて、ひとりでも十分楽しめます。
ただ、タヌキとか飛び出してきそうで、恐怖感のある方にはお勧めできません。
この場所から山を下ると、京急のホテルのほうへ降りて行けます。私は、ここで温泉に入り、芯まで冷えた身体を温めました。
帰りはしっかり予定通りに夕方になり、バスの車窓からは夕焼けの景色が見えました。
バスを待っている間は港に立っていて、夕暮れ の風景を眺めていました。
さようなら、三崎市。多くの方がマナーを守り、花を愛で、優しい気持ちになって帰路につくことを祈っています。
ひとりひとりが悩みを抱えているけれど、みんな悩みのない人なんていない、だから一期一会
そういう思いをブログを書いて思いました。
海岸には、美しい小鳥が一羽休んでいました。
心穏やかな日々をお送りください。願っています。この写真を見る