みなりんの紀行文

写真とともに綴る、旅の思い出を中心としたエッセイ。
主に日本国内を旅して、自分なりに発見したことを書いています。

「蔵の町栃木パート4:翁島別邸」

2014年02月04日 21時21分20秒 | 旅行記

岡田記念館の次は、昔は別邸だった翁島へ行きました。

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立て看板があって、下野の栃木は巴波川の舟運で栄えた商人の町だったと記載がありました。

 

さらに、嘉永4年生まれの岡田孝一は、隠居して長男の嘉右衛門に家督を譲ったものの、足尾鉱山の開発に着手した古河市兵衛と誼を結び、東京へ産銅の輸送鉱毒解消用石灰などに尽力し、家運を増長させたと書いてありました。

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「栃木から巴波川の舟運で、渡良瀬川から利根川へ出て東京へ送り込むことに着目したのは、明治18年の頃で、その内水路による回漕を請負った。

 

同家の船着場は、町の北部にある当小平町内の巴波川河畔にあって上川岸とも呼んでいる。

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画趣にとみ、普請好きだったために、齢70歳を迎え別荘建築を発起し、その地を鉄道開通によって不要になった荷揚場を選んで、巴波川に南面し、裏手には水を巡らして、約7反歩にわたるような島に似せられた。

 

一部二階建て、総瓦葺、建坪約100坪の木造隠居家を構えた。

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特に用材については、東京の木場で吟味買い付けし、自家の庭でひかせたもので、桧材はすべて木曽産である。

 

廊下に使った長さ6間半幅3尺、厚さ1寸の欅板は町内の老巨木を割らせて張ったもので、町内熟達の工匠達が技を競い、竣工したのは大正13年で、栃木市における代表的な木造建築といえる。

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嘉右衛門本邸から移り住んで米寿を迎えた当主をいつしか翁と呼ぶようになり、この別邸を翁島別邸と呼ぶようになった。」

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この屋敷の掃除や管理はたいへんそうです。

先代の奥様は、随分ご苦労ななさっているようで、よくテレビ番組の撮影に使われるそうですが、日本人みんなが注目してあげないとその管理・経営も難しいようです。

NHKの「白洲次郎」や「足尾から来た女」などで撮影がされています。

そういえば、「足尾から来た女」の与謝野晶子の邸宅に使用されたのは、このお屋敷です。

エッセイとは名ばかりで、ろくに文章を書いていませんが、写真でお楽しみいただけたでしょうか。

それでは、また!続く。