私は、ある秋の日に、栃木に行きました。蔵の町として有名です。
神社仏閣、日本的な建造物という風景を想起していました。
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しかし、途中に、随分立派なカトリック教会があって、驚きました。
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しばらく河に沿って遊歩道を歩くと、可愛い男の子の銅像があり、後ろの教会の十字架と調和していました。
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そして、河のほとりに、ここが有名な蔵の風景スポットです。。
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船着き場近く。ゆったりと時とともに、鯉の泳ぐ川を舟がゆきます。
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さらに、後にご紹介しますが、横山記念館の先に、昔の栃木県議会がありました。
今は栃木県教育員会になっています。ここが栃木県議会発祥の地だと言う石碑がありました。
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この近く、旧県議会の裏には、栃木でただ一人、文化勲章を授与されたと地元の人が言っていた、山本有三の碑がありました。こう刻まれてありました。
「たった一人の自分を、たった一度しかない一生を、ほんとうに生かさなかったら、生きてきたかいがないじゃないか」(「路傍の石」より)
山本有三は、帝国大学文学部ドイツ文学科卒業。小説家であり、戯曲家であり、政治家。美智子皇后のお子様時代にお好きだった児童文学全集の監修者だった方です。
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それから少し行くと、旧栃木県立栃木中学校の碑のある、図書館が見えて来ました。
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この学校は、町の人々がほんとうに大事にしているのだな、とお庭を拝見して、非常に綺麗なので実感しました。
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後ほど伺った、山本有三ふるさと文学館で、小学生の作文があり、「僕は将来医者になりたい」と書いてありました。
ここの町は確かに町医者の看板をたくさん見かけましたので、人の役に立ちたいと言う気持ちを抱いた若者は多いのでしょう。
栃木は文化功労者が少ないと言うけれど、すぐに人の役に立つのは実学で、「文化」に貢献するのは人の心を育てるものだから、結果はすぐ出ないものの、人間の心に種を植える仕事は生涯をかけてやりがいのあることだと思います。学生さんには、じっくりと腰を据えて、勉強して将来を思案していただきたいと思いました。
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「医は仁術なり」と言った人がいますが、どんな職業にも徳が必要です。
人がいかに生きるべきか、そう模索して、よりよく人間として生きる道を思案することも立派な学問です。
それは、ただ勉強して得られるものではないから難しいかもしれないのですが、永遠の課題です。
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しばらく歩くと、あれっと樹木が目立って、なんだろうと目が留まりました。
そこは、昔の医院で、今は何に使われているのでしょう。
傍に現在の病院が続いてあり、今は集会場でしょうか。
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私は、何でも、文化勲章受章者と言っても漠然としていますが、人の心を豊かに育む役目を果たすことで、章を取ろうと思って仕事をしているのではなく、していたら、自然と認められるものだと思うので、気負いすぎないで自分に合ったことを真摯にこなることが大事だろうと思いました。
先日、「宗教の時間」NHKイーテレで、中村元さんの世界を紹介していましたが、卒業論文提出に大八車を押してきたと言うので、自分がしたいこと、目的がはっきりして、全身全霊で取り組むことができることではないと、世界で傑出するのは難しいなあと思いました。
世の中は無名の人で終わる人がほとんどだから、何も名をあげることだけが人間のよりよい生き方とは言えないけれど、栃木の人々には、みんなの誇りとして若者に期待している人もいるんだなあと思いました。
途中、散策で横山記念館にも寄りましたが、後日の紹介にしましょう。続く。