みなりんの紀行文

写真とともに綴る、旅の思い出を中心としたエッセイ。
主に日本国内を旅して、自分なりに発見したことを書いています。

百草園の春

2008年02月29日 08時44分32秒 | まち歩き

「百草園」                              Dsc08274_6                 

                         

今日はなんて天気がいいんだ

吸い込まれるような青の楽しさよ
藍を流し込んで明るくさせたターコーイズブルー

白梅が雲を浮かべたように浮き上がる
急な階段を登ればそこは梅の園                  Dsc08253_2

絵を描いている方々もいる
君はまだちょっと早かったわと心で呟く
百草園の係員の方に後一週間たって
来るといいと言われたね

山がまだ枯れたままで梅はまだ五分咲きだ
家屋の傍の梅はどこか風流だね

寿昌梅はまだ咲いていなかったね                                           
小田原城主の室の寿昌院が寺を再建したんだよ 

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吾妻鏡にはここに真慈悲寺があったと記述があったらしい

可愛い桃色の梅をシャッターチャンスと構図を思案して
多くのカメラマンが待機していたね
君はちょこ、ちょこ、とよく撮るけれど
果たして構図は大丈夫かい

ああ、見晴らしのいい場所があるね
橋が向こうに見える
町並みが広がっているな
恋人同士が肩を並べて一緒にベンチに座って眺めていた
昔の君みたいだね 

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君は若い頃、男性が心配で心配で
自然より彼の心ばかり心配してた
若い頃ってそうだよね
今は吹き抜く風がふわっとたんぽぽの綿で
頬をなでられているように少しひやっと気持ちいい

青空に濃いピンクの花が恋に目覚めてときめき
唇に引いたルージュの色のようじゃないか
なんか艶めくね
水仙が毅然と咲いているよ                                                     Dsc08261
君は頼山陽を思い出すんだろ

寒ショウブも端然と咲いていて                                                
武家のご婦人のようにきりっとしているね
福寿草の花は黄色くて笑って咲いている
福が来迎あれってね

陽光の中に煙る梅の花                                                                        Dsc08265    
心字池があって
雪釣りの松があって
芭蕉のや牧水の碑があって
小高い丘に春風がさらさらと吹き通る

君が体調を壊した時
お母さんと春訪れて
お茶席に出たんだよね
あの時の母の優しさをしっかり覚えていて                     
あの時の百草園の美しさを覚えていて                                                    Dsc08283
今日はひとり心弾ませやって来た

赤い椿が鮮やかに咲き、やがて潔く落ちるだろう。

いやな想い出はここで捨てておいき。おもいきって。

悲しいこともここで忘れておいで。風に乗せて去らせよう。

帰ろうとするとあれっと
白梅にうぐいすかなとまっているよ                 Dsc08328
いや、あれはメジロですよと
傍を通る男性が言っていたね

駄目だな、鳥の名を知らないで生きてきた
花の名前を知らないで生きていくのは淋しいものだよ
鳥の名も覚えてみようか

鳥は世界でとても重要な意味を持っているんだ          Dsc08349
ズームアップすると可愛いね
身体が鶯色しているのにね
日溜まりの中で気分いいことだろうよ
君も鳥になって飛んでいきたいだろうね
自由に好きな場所へ

さ、もう時間かな
白梅・紅梅・桃色の梅
ここは俗世間を忘れる場所

ロウバイが見頃だった                            Dsc08272
ちょっと幽玄な感じだね
また気楽に行っておいで
庭園は君をいつでも待っていてくれるよ
人と違ってね

君を待ってくれなかった人とは違うんだよ
僕はいつもこうして見守っているけれど
人と自然とは違うね  

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また来ればいい、またお出で

花は咲き、薫風香り、緑は深く、家屋は温かい、人情もまだある

君が生きていれば陽光のぬくもりを感じて人に感謝する日が来る

疲れたら、書物を自宅に置いて自然に触れるんだ

いいかい。もう十分いいね。

若山牧水がよく訪れた場所らしい

幾山河こえさりゆかば 寂しさの はてなむ国ぞ けふも旅ゆく

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「続・軽ーく・福岡旅行記」

2008年02月06日 09時23分54秒 | 旅行記

旧高取家訪問の後、ほかには太宰府天満宮に行きました。Img_0041

1100年祭に当たっていた年、毎年恒例の第一日曜日開催予定の曲水の宴が、雨天延期のために、14日に延期され、この日も雨のため、梅のある中庭ではなく、神殿の中でしめやかに歌合わせが行われていました。

曲水の宴は、陰暦3月3日に曲折した水の流れにImg_0040_2 杯を浮かべ、自分の前に杯が流れてこないうちに詩を作る風雅な遊びです。
晋の王義之が蘭亭に文人を集めて行ったのに、始まると言われています。

「流觴(りゅうしょう)曲水」というものです。

太宰府では、年四回、正月の宴、これと、七夕の宴、残菊の宴があります。
わたしは、自分のためと、家庭教師先の生徒のために、Img_0046 ここのお札を買って帰りました。

観客の視線は、ミス福岡の艶やかな十二単姿 の行列に釘付けになっていました。

次に、福岡の新風景をこの旅行で、見学しましたので、ご紹介します。

福岡は、まず、キャナルシティへ行きました。

宿泊が、わたしの希望もあって、グランドハイアット福岡にしまして、その最新の設備に驚きました。
客室の居心地は、満点です。
夜は、ラウンジでライブを聴きました。

キャナルシティは、ざっと見学した感じでは、若者向け街の作りはおもしろかったけれど。
噴水とか、眺めた感じは、おしゃれでした。

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次、シーホーク・アンド・リゾートは、高層階を希望して、ドーム側の夜景がきれいでした。
ただ、何だか、ディズニーランドのようなホテルでした。
大浴場も利用しましたが、割と良かったです。
夜、ジャングルのようなラウンジで、またライブを聴いてしまいました。

ここは、昼間は結婚式場になって、お式をしていました。
ここのレストランは、数が多いけれど、混雑していて結局ここでは利用しませんでした。

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明くる日は、最高層階のラウンジで、ケーキを食べながら、博多湾や毎日新聞社方面など、ぐるーっと博多の街を眺めました。

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なかなか博多は、こうしてみると、ウオーターフロントというにふさわしい、新開発の大都市なんだなーと実感しました。

この日は、雨でしたから、大濠公園には行けませんでした。

そのかわり、オープンしたてのアジア現代美術館に足を運び、博多リバレインを早足で見学しました。
スーパーブランドシティは、ほんとうにブランド店舗が半端でなく揃っていて、わたしなんかはほとんど素通りしましたが、入っているお店は、充実していていました。

ついでに、広場は、緑の植樹がなかなか凝っていまして、人工的ながら雨の日なんかはいいです。
お食事どころも気取っていました。
なにしろ人が多かった。

ついでに、隣接していたホテル・オークラに行ってみて、落ち着いた雰囲気が良かったと思います。
ここに泊まったら、きっと新しくて、また良かったに違いないと思いました。
こちら、福岡リバレインはおとなの街という感じでした。

残念ながら、中州商店街や天神を歩けなかったので、博多を見て廻ったうちには入りませんでした。

今回の旅行では、わたしは、唐津の舞鶴公園の天守閣からImg_0018 の眺めと、七ツ釜から見た玄界灘が、最高にすばらしく感じました。
また、前回の旧高取家の二階かたの風景もたいへんにいい眺めでした。

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