みなりんの紀行文

写真とともに綴る、旅の思い出を中心としたエッセイ。
主に日本国内を旅して、自分なりに発見したことを書いています。

秋桜揺れる10月

2009年10月22日 17時53分37秒 | まち歩き

347_3 父が好きな秋桜の花。母とふたりで鑑賞する。

聴きしに優る秋桜畑。ああ、綺麗!と丘を見上げる。

政治とか経済とか、暗い話題が続く。

わたしたちは少ししか理解できないけれど、

こうして秋に眺めていると、一時心が明るくなるね。

父は、風に靡く可憐な花が意外と強いので好きなのだろう。

一見、はかなそうで可愛らしく、強い。                                     

この花のような女性であってほしいのかも知れない。            360_2

さだまさしの「秋桜」という歌を思い出したり、

母といるとありがたい気がする

愚痴を言っているとたしなめられた。

母は新聞記事の励ましの言葉を口にする。

そうして、母は自分も励ましてきたんだ。

母が綺麗ねえ、としきりに言うので来て良かった。

お父さんに見せてあげたいわ、と携帯電話で写真を撮影する。

母らしい、いつもお父さんを気にしている。

352 優しい風に揺れる秋桜。コスモ(宇宙)と響く。

母は天体だ。宇宙の神秘的な存在だ。

母が心から笑うと、花が開いたように見える。

小さな背中が愛おしい。

厳しくて、いつも小言を言うのでいやになるけれど、わたしにいやなことも忠告として言えるのは世界中でこの人と父だ。

今、親と別れて暮らしている人、そして親とうまくいかない人にも、そっとこの映像を眺めてほしい。

親とうまくつきあえない人には、将来の伴侶とこうした花々を一緒に愛でる日が来るように。

そして、今もう高齢でおひとりの方には末永い幸福な気分を一時でも味わえるように。

そう祈って、ここに写真を掲載しよう。        362_2

右に見えるのは、秋の七草、藤袴。

どこの貴族の方のものだろう。東儀秀樹さんかしら。

うーん、あなたの昔、好きだった人のものかも知れない。

想像を高める秋の七草。かなわなかった恋の想い出。

そんな気がする禁色の花。

さて、揺れる秋桜を来年もまた眺められますように。