まだ梅もやっと咲きだしたばかり。日が差しても寒いので、出かけるのがおっくうになりますね。
以前、サンシャインで蘭展を鑑賞して関心をもったので、今年初めて世界らん展に行ってみました。
思ったより混んでいないので、人が押し寄せて身動きできないほどではありませんでした。
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花が好きな方々のせいか、みなさん礼儀正しい感じで、誰かが写真を撮ろうとすると動いてくださったり、たいへん優しい気持ちの方が多く、感心しました。
最初は押されたりしていやな気分になるかもしれないと言うのは杞憂でした。
らんの花を眺めるつもりで、人の温かさを感じました。
視覚障害の方もおいでになっていて、たぶん、蘭の花の甘い香りを楽しんでいらしたのかなと思いました。宮城道雄さんは、目が見えないのにいきいきとした随筆をお書きになっていました。きっと素晴らしい感性を人よりもあって、素敵な鑑賞をなさっ
ているのかもしれません。
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らんの種類も多くて、ディスプレイの多様さに目を見張りました。
これは蘭の愛好家や農業高校などの方々のものも含まれています。
中学校でも栽培が授業の一環としてあったようで、展示物も眺めて感心しました。
花は手をかけてあげると咲いてくれる喜びはこの上ないことでしょう。
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人がいると撮影しにくいけれど、誰もこの大きな会場にいなければ淋しいことでしょう。
多くの人が「素敵ね」「綺麗ね」「いい香りね」と言いながら、花の美しさを堪能しているのが楽しい雰囲気を醸し出していました。
瞳は優しくて、みんなやわらかな表情をしている方が多かったと思います。
「育てるのが難しいのよ、蘭は・・・」という言葉が飛び交っていました。
育てた方々の工夫がおもろしく、どれも甲乙つけたくないのですが、撮影の良しあしもあるのでご紹介を全部できず、すみません。
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私が最後にこの花の装飾写真を残したのは、人間にとって大事な「間」がテーマだったからです。
「心」という見事なものもありましたが、見逃しやすくて大切なのは、これです。人間として「馬鹿者」と言われるより、「間抜け者」と言われるほうが身に応えるようになりました。
故人の老僧松原泰道さんは、「間」というのは広辞苑では「めぐりあわせ」と言う意味があって、「エゴ」とは他人との関係性を否定することで、豊かに暮らすには「自分は網の目の一目で誰かが存在しなければ自分も今こうして存在しない」という認識を常に持ってることが大事なことだと述べておいででした。
私がこうしてこの会場にいて、花を眺めて目の保養ができたのは、貴方がいてくれたせいかもしれない。
誰かが欠けても今の自分はいなかったのです。
社会の電車の運転手さん、掃除をしてくださる方、店員さん、地域社会のあらゆる方の働きのおかげです。
社会に出て憂き目に遭うこともありましたが、自分が良かったと思える時、それは誰かのおかげでもあります。
誰もいない社会、人とのかかわりがないのは死んだ時だけのような気がします。
「お互いに生かし、生かされている」と松原泰道さんの言葉です。
今日はあなたにとっていい日でしたか?
元気がなかった人も、写真で申し訳ないのですが、生きていれば花も眺められます。
是非、元気出してください。ふがいない自分への言葉でもあります。
見てくださってありがとうございます。