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西東京市・北海道富良野の森林を舞台にした遺伝,育種,生態などに関する研究ノートの一部を紹介します

ハーフパイプ観戦

2007-02-18 | その他あれこれ
・現在、富良野ではスノーボードのワールドカップが開催されている。本日はハーフパイプの決勝があるとのことであたふたと観戦に行く。ペアリフトで会場まで行くと、既に大勢の観客がフェンスのところに陣取っている。



・ハープパイプとは、ちょうど”かまぼこ”を逆にしたようなすり鉢状のコース”で、4回から5回の”エアー”の技を競うというものである。もちろん、テレビでは観たことはあったのだが、実際に見たのは初めてだ。エアーの瞬間に空中で停止しているように見えるのが、気持ちよさそう。いたって簡単そうにやっているのだけど、スノーボードって難しいんだろうねえ。



・各選手の前評判とかぜんぜん詳しくないんだけど、日本人選手の一人がなかなかいいパフォーマンスをして暫定1位になったところで会場を離れてスキーをする。子供も少しずつではあるが、上達しそうな感じ・・・。

お江戸日本橋とFRAXIGEN

2007-02-17 | その他あれこれ
・昨夜の宿は、茅場町の”トレストイン日本橋”である。初めて利用したのだが、案外、羽田にも弥生にも近く便利。ホテルも新しくて清潔である(昨晩の”ニュー”高橋とはえらい違いだ)。また、最近のホテルではインターネットが部屋で使えるのが一般的になりつつあり、ホテル選びのかなり重要なポイントになっている。さすが商業の街だけあって、この界隈は焼き鳥、居酒屋、中華料理などなど飲食店も充実している。

・東大のHくんが中国のヤチダモの集団遺伝をすることになったのだが,もう少し遺伝子座数を増やしたいということで,トネリコのSSRマーカーについての情報を検索。グーグルスカラーで,ヨーロッパトネリコで葉緑体SSRの論文が出ていることを確認。これも,系統地理解析には有効であろう。知り合いのスペイン人研究者から,ヨーロッパのグループがFRAXIGENというプロジェクトが走っており,トネリコの遺伝解析をやっていると聞いていたので早速チェックする。

・ほほう,確かにFRAXIGENなるホームページがある。しかし,マーカーの配列などに関する情報がないな・・・としばらくさまよう。論文成果のところをクリックすると,その知り合いがAnnals of Botanyに論文を出していることに気が付いた。今度,メールをしてみよう。おっと,Evolutionにも繁殖様式と遺伝構造に関する論文が掲載されているな・・・。この論文では思惑通り,新しく開発された核SSRマーカーの情報が載っている。最近は,プライマーノートに出さずにこうして載せることもあるので,チェックを怠ってはいかんね。

・この論文で使われているのは,Lefort et al. (1999)が開発したSATL4とSATL16(ヤチダモで当方も使った)と新たに開発されたFR16,39,41という合計5つのマーカーである。新マーカーのアレル数はそれぞれ10,5,4で,集団遺伝解析にはかえってお手ごろだ。SATL4,16が使えたことから考えると,これらの新マーカーもヤチダモに使える可能性は高いと考えてもよさそうだ。

・ところで,タイトルとアブストを読む限り,この論文の中身はなかなか面白そうである。トネリコの仲間は性表現が色々とあって面白い研究が意外と転がっている。早速,読んでみるとしよう。

会議缶詰

2007-02-16 | その他あれこれ
・朝にTくんとアカエゾマツ論文の打ち合わせ。使用する図表、イントロ、考察の構成など大きな流れについて決めるとともに、具体的な役割分担をする。当方はイントロ、マテメソ、結果をこちらが改訂し、考察はいったん預けることになる。やるべきことは見えてきたので,後はどこまで詰めていけるかが問題だな。

・打ち合わせ終了後、本日は出張の主目的である会議出席。11時から17時まで缶詰状態。立場的に寝てるわけにもいかず、真剣に聞く。こんなに長い時間,集中して聞いたのは久しぶりである。立場的に”指摘”とかしちゃっていたりするわけだが、「自分だってまだまだ研究者として甘ちゃんなのに,偉そうによく言うなあ・・・」と自分で自分に突っ込みを入れたくなる。

・会議終了後、帰りのタクシーで茨城弁ばりばりの運ちゃんと世間話。そういえば,当方も小学校低学年までは,こんな言葉を使っていたのであった。それにしても,梅が満開だったのが印象的だった。ニュースではよく聞いていたが,やはり実際に目にすると驚くねえ。

春二番

2007-02-15 | フィールドから
・朝起きたときには大雪であったが,飛行場に向かうと途中から晴れてきた。結局,旭川空港はいたって穏やかな天気で拍子抜ける。羽田に着いてモノレール乗り場に向かう途中で,ふと筑波にダイレクトに行くのであれば,高速バスがいいのではないかという出来ごごろが・・・。行き先はつくばセンターということで,若干の不安を覚えつつ,そのまま乗り込む。

・つくばセンターに到着。いったいここはどこだ。森林総研に電話したところ,とんでもなく遠いところに着いてしまったらしい。さらに,矢田部車庫までバスで向かい,結局,迎えに来ていただくことになる。それにしても,こちらは晴天である。関東はさすがに暖かいと言いたいところだけど,実は何でも春一番(二番?)が吹き荒れているために,体感気温は案外低い。矢田部車庫には,Tさん自らが迎えにきてくださり,恐縮しきりである。

・Tさん,Mさんとナンゴウヒ論文の打ち合わせ。細かいところを詰めていく。こうした作業はやっぱり直接会って話すのと,メールのやり取りではえらい違いだ。表情というかニュアンスが分かるっていうのは大きい。これから先は体裁を整えればいいか・・・という終盤になったところで,アサインメントテストの結果に重大な疑惑(?)が・・・。改めて結果をよく検討すると,今回のアサインメントテストでは排除確率が低いので,言えることにかなりの限界がある,ということが再認識される。

・さらに,通りすがり(?)のKさんから鋭い指摘を受けて,危うく「その結果は意味がない!」という結論が出そうになって焦る。検察側vs弁護側のようなやりとりの中で,改めてアサインメントテストの中身を十分に理解できていなかったことに気が付く。もう一度,原著論文を読んでレアアレルが及ぼす影響について検討しつつ,バイアスに関する議論を加えることで了承される。今回のアサインメントテストで否定された九州起源説も,もしかすると,CAPSなどレアアレルの少ないタイプのマーカーでは異なる結果になる可能性があるのではないか,などと議論する。

・夜の部では,Tくんが企画してくれた飲み会で,懐かしい面々,初めての方々など久しぶりにゆっくりと話すことができた。と,ここでKさんとマイクロサテライトの突然変異率と挿し木品種の話を伺う。大変興味深い。”進化”と”クローン育種”という,まるで違った方向を向いていたはずの材料がとっても仲良しに見えてくるから不思議だ。2次会に行こうという話になる。何の気なしに「行きます」と言ったんだが,その店はつくばセンター付近の遠い店であった。ということで,なぜか逆戻り・・・。

・ドライバーのTくんには非常に気の毒であったが,お店から総研近くの”ホテルニュー高橋”に送っていただく。とここで,フロントには人が居ない上に,鍵が出されていないというハプニング。電話してみると,予約は実は竹園店に入っているとのこと。”ホテルニュー高橋”は2箇所あり,予約した時点で「森林総合研究所の近くの方ですか?」と質問していたのだが,どうやら応対した人がいい加減に「そうです」などと答えていたらしいことが判明。困っていると,結局,ホテルの担当者が駆けつけてくれ,竹園店まで送ってもらう。この竹園店は実は筑波センターの近くにあり,なんと2回半もセンターと森林総研を行ったり来たり・・・。いやあ,筑波は広い。

Oline et al. 2000 Evolution 読解

2007-02-14 | Weblog
Foxtail pineの遺伝的分化に関する論文読解である。この種は、山岳地帯に隔離分布すること、蛇紋岩系土壌(英語ではSerpentine soilということが初めて分かった)に特異的に分布するマツで、アカエゾマツと分布形態が非常によく似ている。短い論文だが、重要な表現がちらほらと・・・。

Oline et al. (2001) Population and subspecific genetic differentiation in the foxtail pine (Pinus balfouriana). Evolution 54(3), 1813-1819.

<イントロ>
Foxtail pine(Pinus balfouriana)はカリフォルニア半島の固有種で,北部のKlamath山脈周辺(標高2000-3000m,混交林)と南部のシエラネバダ(2200-4000m,純林)に隔離分布する亜高山性の針葉樹。北部と南部の集団は,地理的に500km以上離れており,遺伝的交流はないと考えられる。これらは亜種レベルで区分され,北部はP.b. balfouriana,南部はP. b. austrinaに分類される。本研究では,アロザイムマーカーを用いて,これらの地域内集団の遺伝的多様性の程度や地域内集団間(亜種内)および地域間(亜種間)の遺伝的分化の程度を調査する。さらに,集団が成立している土壌のタイプが遺伝的多様性や分化に及ぼす影響を評価する。

<マテメソ>
調査地として,先行研究(Mastrogiuseppe and Mastrogiuseppe 1980)で用いた北部5集団,南部5集団を選んだ。これら5つの北部集団は全て蛇紋岩系土壌だったので,北部ではさらに非蛇紋岩系土壌の6集団を追加した。近縁個体の採取を避けるために,個体間距離を20m以上保ちながら,集団当たり20-30個体サンプリングした。北部集団は2900-3150m,南部は2050-2450mの標高である。アロザイム11座で遺伝解析し,多型遺伝子座でF統計量を計算した。

<主な結果と考察>
・11座中3座で多型が検出された。南部集団では集団間のマルチローカスFstが0.075であったのに対し,北部集団は0.242であり,有意に分化していた。南部は2700-3400mの標高に連続した大きな集団が存在するが,北部では2000m以上の山頂付近に隔離分布しており,“mountain island effect”によって浮動と選択が強く働いた結果だろう。

・Pinus longaevaでは,Great Basinの”Mainland”と山岳地帯の“Island”の比較が行われているが,山岳地帯ではGstが0.169だったのに対し,大陸では0.065と低かった、という本研究と同様の結果が得られている(Hamrick et al. 1994)。メキシコのPinus ayacahuiteでもGST=0.212という高い遺伝的分化が認められており(Ledig 1998),Mountain island effectは,元来,分化度が低い針葉樹でも,遺伝的構造を生じさせる一因となりうることが示唆された。

・Mountain island effectは最初,遺伝的浮動によって引き起こされると考えられる。今回サンプリングした集団のサイズは,300-600個体で構成される比較的大きなものだが,過去のボトルネックと遺伝子淘汰は,氷河期以降の気候変動において発生したものと考えられる。針葉樹は気候変動への応答反応として,その垂直方向の分布域を上下させてきたことが知られている(Wells 1983; Thompson 1988)。

・Foxtail pineの北部集団の場合,現在の分布域は山頂付近や尾根にあるが,これらはもっと高い標高のレフュージアからの移住によって生じていることが推測されている。現在よりも気温の高かった温暖な時代から冷涼な気候になるときに,Foxtail pineの集団は標高の低いところへと移住して生き延びたが,各地で集団サイズの極端な減少や絶滅が発生し,山頂付近に押し込められるようにして,現在の分布域を形成したのではないかと推察される。

・Foxtail pineは北部のKlamath山脈付近では蛇紋岩系土壌と非蛇紋岩系土壌の両方に分布する。北部のFoxtail pineの集団は蛇紋岩系土壌にのみ大きな純林を形成し,他の土壌では山頂付近に隔離分布する。山頂は強い日射,乾燥させる強風など,湿潤な他の環境に比べて極めて厳しい。Foxtail pineはこうした厳しい環境下のみで,他の針葉樹に打ち勝ち,生存することができると考えられる。

・蛇紋岩系土壌の集団間と非蛇紋岩系土壌の集団間で遺伝的分化度の比較を行ったが,明瞭な傾向は認められなかった。遺伝子座ごとにみると,Gpi座では遺伝子頻度に有意差がなかったが,Mdh1座とFest1座では有意差が認められた。蛇紋岩系土壌は,植物種の進化を促進することが知られている。Kruckeberg (1982)は北カリフォルニアで蛇紋岩系土壌において,152種と64亜種が固有となっていることを指摘している。これらの固有性は,土壌中に含まれる重金属によって引き起こされると考えられている。

・蛇紋岩系土壌は針葉樹の適応進化にも影響を及ぼすことが示唆されている。Jenkinson (1966)は,20年間の産地試験を通じて,蛇紋岩産のポンデローサマツの成長が花崗岩産のものよりも蓄積で50%も優れていることを示した。Kruckeberg (1967)は,同様に,成長率の有意な違いをコントルタマツで見出している。Furnier and Adams (1986)は,ジェフリーマツの遺伝解析において,土壌タイプに関連する遺伝的分化の証拠を示している。


<まとめ>
・Foxtail pineは北部の亜種集団において,針葉樹の生活史から推定されるよりも,はるかに高い遺伝的分化を示した。針葉樹は,高い遺伝子分散能力,長命性,高い他殖率など,遺伝的分化を妨げ,遺伝的に均質化する傾向にあるが,Mountain island effectはこうした生活史特性を上回るほど分化を促す影響を与える。これは,Pinus longaeva (Hamrick et al. 1994) やP. ayachahuite(Ledig 1998)でも認められたのと同様である。さらにFoxtail pineは,ポンデロサマツ(Jenknson 1966; Ledig 1998)やコントルタマツ(Furnier and Adams 1986)と同様に,蛇紋岩に適応している可能性が示唆された。仮に,Mdh1やFset1遺伝子座において自然選択が働いているとすれば,その自然選択の証拠は,北部集団における遺伝的浮動,ボトルネック,それに伴うアレル消失による強い集団間分化によって,あいまいになっている可能性がある。

<寸評>
・方法と結果はいたってシンプルなのだが、なかなか味わい深い。”Mountain island effect”という言葉は非常に便利なので、アカエゾマツのバリアーの考察でも使う予定。多型的なアロザイム遺伝子座はわずかに3座なのだが、それなりにすごいことをやっている気にさせるのは文章がうまいからか・・・。蛇紋岩に対する適応の部分は、イマイチな結果の割には、力がこもったDiscussionになっている。おそらく著者の思い入れは相当に強いのであろう。土壌による遺伝的分化や適応に関する表現が満載なので、アカエゾマツでも使えそうである。マイクロサテライトよりもアロザイムの方が、適応的な進化に近づけるのではないか、ということを改めて考えさせられる。

針葉樹づくし

2007-02-13 | 研究ノート
・15日から筑波出張の予定となっているが、どうも天気が大荒れらしい。飛行機は大丈夫だろうか。雪の中から掘り出すために、車にはスコップを積んでおいたほうがよさそうである。共同研究者との打ち合わせの準備として、たたき台となる言行の執筆など。どういうわけか、2つの針葉樹をめぐる論文が同時並行的に進んでいる。

・1つはヒノキの挿し木品種”ナンゴウヒ”の品種内血縁関係を解明するとともに、その起源を探るという論文である。久しぶりの育種系の論文で、血が騒ぐ。しかし、論文では冷静に書くということも大事なのである。とはいえ、冷却期間は過ぎているので、もはやかなり完成に近い状態になっている気もする。もう少し、細かいてところをチェックして、打ち合わせに臨む必要がある。とにもかくにも、今回の出張を終えた後、英文校閲へと持っていきたいところだ。

・もう1つは本ブログでもなんどか登場しているアカエゾマツ論文。Tくんとのやりとりも進み、徐々に形になってきた。しかし、文章としては、まだまだ甘いところが多いので、移動中に目を通して論理展開を固めなければ・・・。ということで、これらの2つの原稿を印刷し、持っていく手はずを整える。

・一通り作業が終了したところで、トドマツ標高別の解析に戻る。おおそういえば、これまた針葉樹だ。最近は、なぜか針葉樹がらみが多い。そういえば、川渡のTくんのも、北大のHくんのも、査読終了したと思ったらあっという間に修正原稿が舞い戻ってきたやつも全部針葉樹である。

・どうでもいい感想はともかく、トドマツ標高別に戻る。X軸が標高差だとシンプルな図にはなるが、具体的にどういうことなのかが分かりにくいので、植栽地標高をx軸に持ってきて、種子産地別に曲線を描く。今回は、530m以下と730m以上の2つに分けるということにして、それぞれに最適モデルを選択。

・2つに分ける場合、低標高では標高差のみが効くというモデルが選択される。ちなみに、今の段階ではエクセルで無理やりに曲線を描いているので、本当はおかしいのだが傾向は分かる(はず)。このグラフでは無理やり1000mまで描いているが、低標高なので少なくとも700m以下の部分を見ればよいことになる。これを見ると、いずれの種子産地でも大きな問題はないが、かなり低標高(200m)のものを600m以上に植栽すると生存率が8割以下になりそう、ということが分かる。まあ、トドマツの分布の中心域である300-600mの標高の種子産地だと、通常の造林地(700m以下)に植える分にはまず問題ないということになり、今までの結論はとりあえず確保されそうだ。



・一方、高標高では種子産地と標高差の両方が効くというモデルが選択されているので、種子産地によって多少カーブが異なる。つまり、このモデルでは種子産地の標高が高いほど生存率が高い(高標高で特異的に発生する病気に対する抵抗力が高い?)という関係が加味されるので、700mや800mの種子産地だと3割の生存率をキープすることのできる植栽地すらほとんどないということになってしまう(全体的な生存率の低さには730m植栽地の問題が潜んでいるのだが・・・)。この図が本当に正しいとすると、1000mの種子産地のものを使えば、800-1200m付近の標高まで4割の生存率が確保できる(4割という基準が妥当なのかどうか、やや疑問だけど・・・)ということになる。

・もちろん、種子自体の質(充実率や発芽率)をきちんと調べておかないと現実的には問題がある。しかし、過去のデータを見ると、1100mの種子産地から得られた種子の形質は、730mや930mの種子産地に比べて悪くない。こう考えると、1000m付近の”高標高産種子”というものを、とりあえずストックしておいて、いざとなったらそれを使うなんていう戦略はあり得るのかもしれないなあ・・・などと考えてみる。




スポーツな一日

2007-02-12 | その他あれこれ
・ミニバスケの練習試合への送迎と応援のために、9時半から中富良野の総合体育館へ向かう。1時間ほど、下の子供を連れて地元のスキー場へ遊びにいく。このスキー場はシングルリフトが1本だけというこじんまりしたもの。今は変わったかもしれないが、ちょっと前までは1回券が50円、1日券は500円だった。



・しかし、こうしたスキー場だからといって油断は禁物である。地元の子供たちはヘルメットをかぶり、直滑降である。小っちゃくても、スキーの腕はむちゃくちゃうまい。当方たちはというと、ちょっと登っては子供だけで滑らせてみる。”ハの字”の感覚を覚えるといいんだが、それを伝えるのがなかなか難しい。しかし、天気は至って穏やかで、スキー終了後もしばらく雪遊び。

・1時間ほどでスキー場から体育館に戻り、試合の応援。今回は3チームでの練習試合ということなのだが、まずはA小との闘い。後半、相手チームのエースのポストプレーに連続得点を奪われ追いかけられる展開。結果として、前半の貯金が効を奏して快勝。第二試合目は、強豪N小である。以前はほとんどゲームをさせてもらえなかったのだが、点を入れたり入れられたりといい試合を展開。最後は、実力に勝るN小に突き放されたが、かなりの手ごたえである。

・チームの主力メンバーは、こうして6分×3セットを2試合した後、さらに6分×1セットを2試合と走りまくった。こっちは見て応援していただけなのに、もはやぐったりである。子供たちは試合後に、いきなりお弁当を食べていた。さすが、体力ありますなあ・・・。

気になるお店

2007-02-11 | その他あれこれ
・久しぶりに旭川のイオン・ショッピングセンターに愛車ステラで出かける。ステラは”軽”とは思えない室内の広さと振動のなさで、あまり疲れずに行くことができる。旭川のイオンは3階建てなのだが、どこに目的の店があるのか、まだ認識できていないため、行ったり来たりと非効率的な行動パターンをしてしまう。

・それぞれに買い物をしたところで昼食。最近、複数の食事どころが集まるフード・フロアがこうした複合施設では充実している。家族連れには、安くて気兼ねなく、なかなか使い心地がよい。

・我が家は無類のうどん好きなので、ここではつい「はなまる・うどん」に足が向く。このうどん屋、てんぷらなどはあまりお勧めしないが、”釜玉”は我が家にとっての定番である。博多では安くて旨い”うどん屋”が豊富にあったものだが、北海道では「ラーメン」と「そば」はたくさんあるのだが、なかなかお気に入りのうどん屋が見つからない。



・帰りがけに、環状1号線を通ると神居あたりで気になるお店が・・・。カレー専門の”BOKU"なる店である。外観では、いかにも美味しそうなたたずまいである。これは一度行ってみないといけませんな・・・。

カラータイマーは3分

2007-02-10 | その他あれこれ
・本日は、子供のバスケ・チームの6年生を送る会である。例年、まずはミニゲームをどんどんやっていくのだが、6年生vs3-5年生などのゲームだけでなく、6年生の子供vsその保護者、3-5年生の子供vsその保護者などの組み合わせも行うのが慣わしである。一つ一つのミニゲームの時間は4分である。

・ということで、当方も参加。ここのところ、運動らしい運動なんてやっていなかったので、かなり不安を覚えつつコートに立つ。当方の所属した保護者チームは経験者が多く、こちらはテキトーに走って、パスを受けたりするくらいでよい感じである。比較的早い時間に、ミドルシュートが奇跡的に決まる。やはり、ゴールが決まると気持ちいいもんだ。おお、この感覚は小学校以来ではなかろうか・・・。

・と、ここまではよかったのだが、あっという間に息切れ。自分のイメージの中ではロングパスを受け取って、見事にシュートを決めているはずなのだが、実際のボールの軌跡はそれより10cmほど前にいっている。まさに取り逃がす、といった感じである。さてさて、もう十分だわい、と思って残り時間を見る。げげっ、まだ1分20秒もある。やっぱり、地球での勝負は3分までが限度なのであった。

glmmMLの効用

2007-02-09 | 研究ノート
・午前中、北大のHくん、同僚Oさんと択伐林におけるトドマツ前生稚樹の定量と定着条件に関する論文の投稿を目指した打ちあわせ。標準地内に4箇所のプロットを設定して、トドマツ実生、稚樹などの数をカウントしている。Hくんのプレゼンでは、これらの総数200プロットは独立として一般化線形モデルで処理しているのだが、よく考えると(よく考えなくても・・・)同一標準地内は似ているはずなので、これらが独立とは言いがたい。

・こういう階層構造はランダム効果で処理したいところだ・・・ということであれこれと考える。普通は標準地による違いに興味がありそうなものなのだが、今回は標準地自体の効果には関心がない、というところが何故か頭に入らず、うろうろしてしまう(通常、施業では標準地自体に関心があるから、頭に入らなかったのであった)。今回に限って言えば、関心はないが、同じ標準地内は当然環境が似ているだろうから、これらをあたかも独立して扱うのはまずかろう・・・というわけ。

・「関心はないけど、無視はできない」というのは、どこかで聞いた台詞である。そうそう、これこそ”ランダム効果”としてしまえばいいんではなかろうか・・・。今回のモデルにおけるランダム効果は”標準地”の一つだけなので、これこそGLMMの範疇であろう。ということで、今更のように、Kさんの生態学会誌の特集記事を紐解いて、Hくんとともにチャレンジ。library(glmmML)をダウンロードして、解析してみる。書かれているコードを打ち込みながら動かすと、案外簡単にできた。結果もリーズナブルだし、計算も早い。こいつあ、便利だ。こんな感じで、当方のように統計素人でも、先達の偉業のおかげで、うろうろと進んでいけるからありがたい。

・引き続き、トドマツ標高別試験の解析を続ける。まずは、推定したベストモデルで推定されたパラメータを用いて曲線を描いてみる。低標高と高標高では種子産地は無関係で、標高差が大きくなると生存率が低くなるというモデルが選択されている。低標高(530m以下)の植栽地において、植栽したものの80%は生存して欲しいと思うと・・・



標高差が350mくらいになると厳しいというわけか・・・。感覚的にも納得の値である。実際の植林では、300-600mくらいの範囲から種子を取るようにしておけば標高差が300mを超えることはないだろうから、あまり気にしなくても大丈夫ってことだな。一方、930m以上の高標高地では、全体の生存率がそもそも低いので、50%以上の生存をリミットとしても、100mくらいまでの標高差しか許容できない・・・と。



まあ、施業的には現実に植栽することはないわけだけど、もし「どーしても高標高のトドマツ個体群を復元したい!」って場合には、植栽したい標高とほぼ同じ標高から種子を取らなきゃだめだってことですな。とりあえず、以前までの解析で出していた結論は、大きくは間違っていなかったようでほっとする。

・ところで、730mの植栽地だけは挙動がおかしい。同一標高でも生存率が30%程度になってしまう。計算間違いかと思ったが、よくよく生データを見ると、確かにこの場所だけは生存率がやたらと低い。そうか、だからこの標高の植栽地だけは別に分割した方がよいという結果になったというのもあるのだな。風害の影響かもしれんが、重要な標高の試験地がこけているのは痛い。さてどうするか・・・。