・15日から筑波出張の予定となっているが、どうも天気が大荒れらしい。飛行機は大丈夫だろうか。雪の中から掘り出すために、車にはスコップを積んでおいたほうがよさそうである。共同研究者との打ち合わせの準備として、たたき台となる言行の執筆など。どういうわけか、2つの針葉樹をめぐる論文が同時並行的に進んでいる。
・1つはヒノキの挿し木品種”ナンゴウヒ”の品種内血縁関係を解明するとともに、その起源を探るという論文である。久しぶりの育種系の論文で、血が騒ぐ。しかし、論文では冷静に書くということも大事なのである。とはいえ、冷却期間は過ぎているので、もはやかなり完成に近い状態になっている気もする。もう少し、細かいてところをチェックして、打ち合わせに臨む必要がある。とにもかくにも、今回の出張を終えた後、英文校閲へと持っていきたいところだ。
・もう1つは本ブログでもなんどか登場しているアカエゾマツ論文。Tくんとのやりとりも進み、徐々に形になってきた。しかし、文章としては、まだまだ甘いところが多いので、移動中に目を通して論理展開を固めなければ・・・。ということで、これらの2つの原稿を印刷し、持っていく手はずを整える。
・一通り作業が終了したところで、トドマツ標高別の解析に戻る。おおそういえば、これまた針葉樹だ。最近は、なぜか針葉樹がらみが多い。そういえば、川渡のTくんのも、北大のHくんのも、査読終了したと思ったらあっという間に修正原稿が舞い戻ってきたやつも全部針葉樹である。
・どうでもいい感想はともかく、トドマツ標高別に戻る。X軸が標高差だとシンプルな図にはなるが、具体的にどういうことなのかが分かりにくいので、植栽地標高をx軸に持ってきて、種子産地別に曲線を描く。今回は、530m以下と730m以上の2つに分けるということにして、それぞれに最適モデルを選択。
・2つに分ける場合、低標高では標高差のみが効くというモデルが選択される。ちなみに、今の段階ではエクセルで無理やりに曲線を描いているので、本当はおかしいのだが傾向は分かる(はず)。このグラフでは無理やり1000mまで描いているが、低標高なので少なくとも700m以下の部分を見ればよいことになる。これを見ると、いずれの種子産地でも大きな問題はないが、かなり低標高(200m)のものを600m以上に植栽すると生存率が8割以下になりそう、ということが分かる。まあ、トドマツの分布の中心域である300-600mの標高の種子産地だと、通常の造林地(700m以下)に植える分にはまず問題ないということになり、今までの結論はとりあえず確保されそうだ。

・一方、高標高では種子産地と標高差の両方が効くというモデルが選択されているので、種子産地によって多少カーブが異なる。つまり、このモデルでは種子産地の標高が高いほど生存率が高い(高標高で特異的に発生する病気に対する抵抗力が高い?)という関係が加味されるので、700mや800mの種子産地だと3割の生存率をキープすることのできる植栽地すらほとんどないということになってしまう(全体的な生存率の低さには730m植栽地の問題が潜んでいるのだが・・・)。この図が本当に正しいとすると、1000mの種子産地のものを使えば、800-1200m付近の標高まで4割の生存率が確保できる(4割という基準が妥当なのかどうか、やや疑問だけど・・・)ということになる。
・もちろん、種子自体の質(充実率や発芽率)をきちんと調べておかないと現実的には問題がある。しかし、過去のデータを見ると、1100mの種子産地から得られた種子の形質は、730mや930mの種子産地に比べて悪くない。こう考えると、1000m付近の”高標高産種子”というものを、とりあえずストックしておいて、いざとなったらそれを使うなんていう戦略はあり得るのかもしれないなあ・・・などと考えてみる。

・1つはヒノキの挿し木品種”ナンゴウヒ”の品種内血縁関係を解明するとともに、その起源を探るという論文である。久しぶりの育種系の論文で、血が騒ぐ。しかし、論文では冷静に書くということも大事なのである。とはいえ、冷却期間は過ぎているので、もはやかなり完成に近い状態になっている気もする。もう少し、細かいてところをチェックして、打ち合わせに臨む必要がある。とにもかくにも、今回の出張を終えた後、英文校閲へと持っていきたいところだ。
・もう1つは本ブログでもなんどか登場しているアカエゾマツ論文。Tくんとのやりとりも進み、徐々に形になってきた。しかし、文章としては、まだまだ甘いところが多いので、移動中に目を通して論理展開を固めなければ・・・。ということで、これらの2つの原稿を印刷し、持っていく手はずを整える。
・一通り作業が終了したところで、トドマツ標高別の解析に戻る。おおそういえば、これまた針葉樹だ。最近は、なぜか針葉樹がらみが多い。そういえば、川渡のTくんのも、北大のHくんのも、査読終了したと思ったらあっという間に修正原稿が舞い戻ってきたやつも全部針葉樹である。
・どうでもいい感想はともかく、トドマツ標高別に戻る。X軸が標高差だとシンプルな図にはなるが、具体的にどういうことなのかが分かりにくいので、植栽地標高をx軸に持ってきて、種子産地別に曲線を描く。今回は、530m以下と730m以上の2つに分けるということにして、それぞれに最適モデルを選択。
・2つに分ける場合、低標高では標高差のみが効くというモデルが選択される。ちなみに、今の段階ではエクセルで無理やりに曲線を描いているので、本当はおかしいのだが傾向は分かる(はず)。このグラフでは無理やり1000mまで描いているが、低標高なので少なくとも700m以下の部分を見ればよいことになる。これを見ると、いずれの種子産地でも大きな問題はないが、かなり低標高(200m)のものを600m以上に植栽すると生存率が8割以下になりそう、ということが分かる。まあ、トドマツの分布の中心域である300-600mの標高の種子産地だと、通常の造林地(700m以下)に植える分にはまず問題ないということになり、今までの結論はとりあえず確保されそうだ。

・一方、高標高では種子産地と標高差の両方が効くというモデルが選択されているので、種子産地によって多少カーブが異なる。つまり、このモデルでは種子産地の標高が高いほど生存率が高い(高標高で特異的に発生する病気に対する抵抗力が高い?)という関係が加味されるので、700mや800mの種子産地だと3割の生存率をキープすることのできる植栽地すらほとんどないということになってしまう(全体的な生存率の低さには730m植栽地の問題が潜んでいるのだが・・・)。この図が本当に正しいとすると、1000mの種子産地のものを使えば、800-1200m付近の標高まで4割の生存率が確保できる(4割という基準が妥当なのかどうか、やや疑問だけど・・・)ということになる。
・もちろん、種子自体の質(充実率や発芽率)をきちんと調べておかないと現実的には問題がある。しかし、過去のデータを見ると、1100mの種子産地から得られた種子の形質は、730mや930mの種子産地に比べて悪くない。こう考えると、1000m付近の”高標高産種子”というものを、とりあえずストックしておいて、いざとなったらそれを使うなんていう戦略はあり得るのかもしれないなあ・・・などと考えてみる。
