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西東京市・北海道富良野の森林を舞台にした遺伝,育種,生態などに関する研究ノートの一部を紹介します

魅惑のLaTex

2007-02-07 | 研究ノート
・まずは査読の締めくくりだ。昨日の帰りの電車で、ほぼコメントを書いていたので、改めて変な英語表現を修正したりする。査読シートのチェック欄を埋めたり、メールを書いたりして、ようやく送付。あーすっきりした、ということで、査読終了した論文はさっさと処分して、頭の中からも消去する。

・午後から川渡のTくんが訪れてくれる。現在、卒論のエゾマツの繁殖に関する論文を執筆中とのことで、先に送ってもらっていた原稿をたたき台にして打ち合わせ。まず結果の見せ方について、あーでもない、こーでもないと議論。色々と指摘して散々迷わせた挙句、結果的には最初に彼が示していたものに近づいたようだ。しかし、この過程で繁殖に効いてくる個体サイズの基準とか、色々と重要なことも判明する。

・次は、本日のメインイベント(?)であるイントロの再構築。もう一度、論文の売りとなる結果がフィーチャーされるように、流れを考えていく。二人で議論しながら、びしびしとホワイトボードに書き付ける。ちょっと書いては二人で眺めて、股議論。気に入らなければ消す、これを繰り返してホワイトボードがいっぱいになると、デジカメで撮影して記録する、という例の(といっても、分かるのは数人という”例の”だけど・・・)方式である。

・2時間ほどやって何となく流れができてきた。まずは、こんなところでいいか、ということで、今度はこちらがMasterBayesの指導をお願いする。Tくんは既に花粉散布と種子散布を推定するコードを完成させていて、それはこちらのパソコンでも動作確認できているのだが、カツラでこれをやろうとするとなにやらエラーが出ていたので、チェックしてもらう。

・それほど多くの式があるわけではないのだが、ちょっとしたデータフォーマットの問題で引っかかっていたことが判明。また、Rの中でのデータフレームかがうまくいっていなかったりと、色々と問題があったようだ。とりあえず、MCMC計算の途中まで動くようになったのだが、遺伝子型の欠損値に引っかかるのか結局止まってしまう。

・これ以上試行錯誤するのは、時間がもったいないということで、Tくんにアフターケアをお願いして、再び、彼の論文考察へと戻る。同種個体密度が繁殖成功パラメータに及ぼす影響についてはだいぶ分かっていたつもりだが、スタンドスケールと局所スケールに分けると、自らのスケールの理解と論文ごとの整理がまだまだであることが分かる。既存研究で、誰が何をやったかをずらずらと並べて整理するとよさそうだ。

・花粉散布が森林の存在によって障壁を受けるかどうかについては、以前、花粉散布総説でも少し話題になったが、もう少し、既存の結果を調べる必要があるな。採種園の周囲に他の樹種を植えても無駄・・・という論文をどこかで見たんだが、どうにも思い出せない。とてつもなく、マイナーな雑誌で、しかもかなり古い論文だったことは間違いないのだが・・・。

・最後に、札幌でも話題になった、文書作成ソフト”LaTex”の実演を見せていただく。実は本屋で、このソフトの解説本があったので、何度か手にとっていた。最初が大変そうだが、仕上がりは本当に美しく、間違いなく、”物書き”には魅惑のソフトである。フリーだし・・・。もうこれは、導入するしかない!という気になってきた。早速、解説本を注文しよっと。