goo blog サービス終了のお知らせ 

goto_note

西東京市・北海道富良野の森林を舞台にした遺伝,育種,生態などに関する研究ノートの一部を紹介します

Geneclass2試行錯誤

2007-02-19 | 研究ノート
・北大のHくん、Oさんと、再び、択伐林におけるトドマツの更新動態に関する論文執筆の打ち合わせ。いざ、論文の形にしようとすると、色々と引っかかるようで、イントロの流れ、結果として見せるところ、主な考察などを取り決める。後は文章になってからチェックしないと・・・。

・筑波での打ち合わせにおいて、結果の解釈が問題となっていたアサインメントテストを行うプログラムGeneclass2について、原著論文を読み直すとともにマニュアルなどを読む。大体分かったところで、改めて解析してみる。このソフトはよく出来ており、FSATのデータをそのまま使用することができるし、動かすのはいたって簡単である。さて結果が出たということで、念のために確認する。あれれ、結果が以前とだいぶ違っており、起源集団の多くは九州に割り当てられているではないか。これでは、論文執筆のときの結果と180度違うではないか・・・。

・ということで、しばらくGeneclass2であれこれ試行錯誤。モンテカルロ・リ・サンプリング法には、Rannala & Mountain (1997)、Cornuet et al. (1999)、Paetkau et al. (2004)の3つの方法が選べるのだが、アルゴリズムによって結果がずいぶん違う。Paetkau et al. (2004)が一番基準が甘く、残りの二つだとほとんど排除されてしまう。

・さらに、推定方法によって、結果が多少変動することが分かってきた。しかし、全体としていえるのは、やはり英彦山と別子山のいずれかが割り当てられることが多いということであろうか・・・。この結果だと系統樹とも全く矛盾しない。ある程度論文執筆が進んだところで、実は幻を見ていた・・・なんてこともあるけれど(ヤチダモ論文でもそんなことがあったなあ)、今回もそんな感じか・・・。各方法の原著論文を読んで理解した上で、ベストな解析方法を選択しないといけないな。