先日の昆虫観察会は,スタッフの私にとりましても,
胸躍る一日でした。
さて,昆虫少年少女の皆様,
「日本のプチファーブル」と呼ばれた画家がいたことをご存知でしょうか?
その名は 「熊田 千佳慕(くまだ ちかぼ)」
水戸市にあります茨城県近代美術館で,
9月16日までその企画展をやっております。
180点もの原画が展示され,
大変見ごたえのあるものでした。
草の上に腹ばいになり,虫の目線で観察して描いたというその絵は,
昆虫や植物の毛の一本一本まで描きこまれた細密なもの。
「うそやごまかしがないように描くのは,
小さな人に見てもらうため」 (企画展パンフレットより)
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売店で,著書も販売されています
リアルなみつばちマーヤ
熊田千佳慕にすっかり魅了された私は,
五郎助山で,
虫メガネを持って,
腹這いになっているかもしれません。
蝶やトンボに魅了され、時間を忘れて追いかける様を想像しただけでほんわかとあったかい思いがします。
誰かが、「これからはファーブルのような少年は現れないだろう」。といったとか・・・
いや、まだまだ捨てたものじゃない。ということを先日実感しました。
ファーブルの卵はたくさんいます。その卵を孵化させるのは私たち大人の役割かもしれません。
改めて蝶や、トンボを当たり前に見られる自然が足元にあることを幸せに感じました。
それが延々と並ぶ様子は壮観でした。
ちなみに熊田さんは,男性です。
2009年に98歳で永眠されました。
本名「五郎」さん。
「ファーブル昆虫記」が日本で翻訳される前から,
父や兄からファーブルのことを聞いて育ったそうです。
「千佳慕」は「千人の美人(佳人)に慕われるますように」と
ファンから勧められて使った名前だそうです。