この植物、見たことのあるかた、いらしゃいますか?
ハーブのコーナーで見つけたのですが。
私は初めて出会いです。
高さ7センチ、直径5センチほど、小さ目の卵ほどの大きさの楕円形です。
表面を覆っている無数の緑の棘(小苞片)は、柔らかい感触です。
出会ったとき、これは花後の姿なのかなと一瞬思いましたが、どうやら蕾のようです。
全体像はこんな様子をしてます。
この株の高さは1、2メートルほどですが、2メートルに達するまでになることもあるようです。
蕾の下の総苞のフォルムがユニークです。
長さの違うものが、不規則に花の周りから伸びてます。
長いものでは、30センチほどもありました。
蕾の棘は柔らかくて、触っても痛くはありませんが、茎と総苞にビッシリ付いてる棘は強烈です。
少しひっかかっただけで、思わず声が出てしまうくらいの痛さです。
名前はわかってます、足元に名札がささっていましたから。
【ティーゼル・フラーズ】マツムシソウ科
さてこの蕾から、どんな花が咲くのでしょうか?
みなさんも考えてみてくださいね。
検索すればどんな花が咲くのかわかるのでしょうが、我慢してました。
実際に咲く花と、初めての出会いをしたいじゃありませんか。
といいつつ、花の咲いた姿を、まったく想像することが出来ません。
アーティチョークのように、頭頂部に花穂が出てくるのでしょうか?
千日紅のように、ボンボリのような花姿を見せてくれるのでしょうか?
下から咲くのか、上から咲くのか、それすらわかりません。
はたまたこれは花後の姿で、色付いてお終いという可能性もあるんでしょうか?
まあ、花後ってことは無いでしょうけどね。
色々な思いを巡らせておりました。
待つこと1週間、開花が始まりました。
衝撃の画像をお見せいたします。
オイオイ、なんてこった!
そこから咲くのかい?
みなさんは、いかがでしたか?
思っていたような花でしたか?
私はビックリしてしまいました。
薄いピンクの小花を咲かせたこと自体は、それほど驚くことではありませんでしたが、まさかこんな状態で開花が始まるなんて、思ってもおりませんでしたから。
ほぼ真中辺りを、グルッと1周しての開花です。
頭頂から見ると、こんな風です。
見れば見るほど、面白い咲き方です。
不思議、不思議、こんな咲き方をする花、出会ったことありません。
今までにも植物の不思議世界は目にしてきましたが、この【ティーゼル・フラーズ】も、負けず劣らず不思議世界の住人でした。
紹介するにあたり、検索を繰り返して調べてみました。
ティーゼル・フラーズで検索するより、オニナベナでヒットするほうが多かったです。
ヨーロッパや中東あたりが原産地だそうです。
日本の山野に自生する「ナベナ」という植物があり(未見です)、それよりも荒々しさがあるということでオニ・鬼が付いて、オニナベナになったそうです。
ナベナの漢字変換は「鍋菜」と記載されているサイトもありましたが、そもそもナベナという言葉の由来は、わかっていないそうです。
チーゼルと記述されることもあります。
今回はささっていた名札に表して、【ティーゼル・フラーズ】ということにしておきましょう。
台風通過のあと、倒れてしまってました。
頭頂に向かって咲き続けてます。
下の部分の花穂も、開花し始めたようです。
ラシャカキソウ・羅紗掻き草という名前もあるらしいのですが、由来は花後の果実 にあるそうです。
「小苞片は強靱で、先端が鉤状に曲がり、これがラシャを製造する過程での起毛に使われます」
織りあがった布を、この実をブラシのように使って、起毛させたということですかね。
カシミヤなどの柔らかい風合いを出すために、今でも使っているという記述もありましたよ。
そのせいもあって、織物の一大産地だった大阪の泉州地方では、昭和30年代までこのティーゼル・フラーズの栽培が行われていたそうです。
興味のある話です。
しばらくチェックを続けてみます。
浮かんできました。ハーブには(も!)疎いんですけれど
いつかどこかで見ていたんでしょうね。ひょっとしたら
ドライフラワーでかもしれません。
「ティーゼル・フラーズ」が正式名と正しい発音なんでしょうね。
花のことは全く知りませんでしたよ~。まさかこんな中ほどから
咲き始めるとは!写真を見たとたん笑っちゃいました。
土星か!パコッ とやってみたくなりました。
何かこの植物なりの理由があるんでしょうけれどね(^^)
それにしてもすごい棘!栽培するのも収穫するのも、羅紗掻きとして使用するのも血の雨が降りそうなほどです~
チーゼルの名前ではご存知だったのですね。
ドライフラワーにするとの記述は、検索サイトでみかけました。
日本ではもともとは「チーゼル」と呼ばれていたのでしょうが、園芸界的には「ティーゼル・フラーズ」で行こうとしてるんでしょうね。
私的には、「オニナベナ」のほうが憶えられるかなと、今は思ってます(笑)。
まさかまさかの咲き出しをしてくれましたよ。
ポージィさんは笑っちゃったようですが、私は笑うほどの余裕がなくて、目の前で起きている事実に、のけぞりそうでした(笑)。
土星の輪っか、確かにそんな風ですね。
最終的には、土星本体は、ガスに覆われてしまうようですけどね(笑)。
聞いてみたいですね、真ん中から咲き始める理由。
どんな答えが返ってくるんでしょうか。
少しでも触れると、つい「痛てっ!」て声が出ちゃいました。
栽培農家のかたたち、大変だったでしょうね。
羅紗掻きブラシに興味が行ってます。
刈り取られないことを祈りたいです。
植物園のハーブ園でも観たことないです。
接写してみたいなあ。。。
姿かたちもそれなりですが、とにかく咲き方のユニークさにのけ反りました(笑)。
ミニハーブ園に、今年初めて登場しました。
もし出会われたら、鋭い棘には、くれぐれもご用心を~~