【トベラ・扉・海桐花】トベラ科
今年は海辺に咲く野菊の仲間たち、ダルマギク、ハマギク、イソギクを紹介してきましたが、「赤い実同盟」の新会員さんのトベラも、海岸線で頑張っています。
海浜植物(海浜に生育する植物。耐塩性・耐乾性が強い。葉は多肉質の場合が多く、根や地下茎を砂中に深くのばす)などの草本に続き、海岸性森林の最前線に位置し、低くて密な群集を形成する。
そういわれればって、思い出す光景はありませんか?
海岸の崖地に、50センチほどの低木がびっしり生えているのを、見かけたことありませんかね。
伊豆の海岸線などでは、よく見かけられます。
元来は、高さが3~5メートルの常緑広葉低木です。
潮風や塩害をまともに受ける海岸のフロントラインで成育出来るということは、都会の劣悪な環境にも耐えられるということで、道路の分離帯や側帯の植栽として使われています。
強選定されても、平気そうですものね。
観賞用としては、常緑でつやのあるたくさんの葉をつけることから、公園にも植えられています。
1~1、5センチほどの果実は3裂し、赤い実が登場します。
マユミ同様、赤い肉質は仮種皮で、このなかに種子がはいっています。
赤い実のまわりのネバネバ、画像からもわかりますよね。
アメ状で強い粘着力があり、小さな昆虫だと、くっついたら逃げられなくなるそうですよ。
食虫植物ではありませんので、虫を捕まえるのが目的ではなく、鳥の嘴などにくっついて、遠くへ運んでもらうためです。
もちろん赤い実自体も、鳥の大好物です。
中からと外からのダブル体制で、種子を拡散させる戦略なんでしょうかね。
枝葉を切ると悪臭がすることから、節分の日に、イワシの頭などと一緒に扉にはさみ、魔除けとして使われたことから「トビラノキ・扉の木」、省略されて「トビラ」になり、そこから「トベラ」へ転訛したのが、名前の由来とされています。
今でも地方によっては、「トビラノキ」「トビラ」と呼んでいるところもあるようです。
「トベラ・海桐花」は漢名からきています。
燃やすとひどい悪臭が立つため、火と竈の神である荒神様にえらく嫌われるとして、コウジンギライ・荒神嫌いとの別名もあります。
かなりリアルなエピソードですな。
どれほど臭いのか、嗅いでみたくありませんか?
5月に咲いてた花も紹介いたします。
こちらは、いい香りでしたよ。
【雄花】
【雌花】
雌雄異株です。
この画像からだと、雌花は黄色いのかと思われそうですが、そんなことはありません。
開花当初は白なのですが、咲き進むと黄色くなります。
これは雄花にもいえることです。
実がピカピカではないですか!!
観てはいるのですが、虫食いで、アップには耐えないってことで撮ってません。
気持ち悪くなってしまいそうですね(^^;)
柊のトゲトゲ葉っぱと鰯の頭のセットより、トベラと鰯の頭の
悪臭セットの方が魔避けには聞くかもしれません。
いったいどれほどの悪臭なのか、嗅いでみたいようなみたくないような。
ヒトって、悪臭と分かっていても何故か嗅ぎたくなる習性があるようですね。
脱いだ靴下のにおいとか、切った足の爪の垢など、必ず嗅ぎたくなる
という話を時おり聞きます~~(-_-;) 話がそれました。
トベラ、造園屋さんのストック場で確か見ているはず。
でも何故か花も実も撮ったことがないんです。実は私は魔物だったりして。
ほんとですね、割れ始めたばかりの、きれいな状態のものに出会えました。
noodlesさんも出会ってはいるんだ。
ときにね、実ものは虫にやられていたり、蜘蛛の巣が絡まっていたりしますしね。
タイミングがありますよね。
★ポージィさん
サイトによっては、枝葉を切っても、それほどの悪臭はしないと書かれているものもありましたけどね。
職人さんたちは、そこらあたりの対処はしているでしょう。
なんせ、プロなんだから(笑)。
確かに悪臭セットのほうがストレートですから、魔除けの効果はありそうです(笑)。
いますいます、いわゆる軽度の匂いフェチ。
耳垢も加えてください(笑)。
人間の嗜好は多様ですから、第三者が口を挟むことではありませんが、出来るなら人のいないところでやって欲しいです(笑)。
おおっ~~!
ポージィ魔物説浮上ですか(笑)。
ハハハ、なんだかドジな魔物のイメージしかわかないんですけど。
いえいえ、ポージィさんの普段の言動がどうのってことではなく、やることなすことずっこけてる、万年見習い魔女のイメージしか、浮かんできません(笑)。