白い花木特集の第3弾です。
今回はバラ科の白い花たちを集めてみました。
先日紹介したカナメモチもそうですが、バラ科の花木たちは赤い実を付けるものが多いです。
赤い実の印象のほうがインパクトがありますので、花を見た憶えが無いと仰るむきもあるかもしれません。
確かに花は小さくて地味かもしれませんが、よく見ると可愛いらしいかったりするんですよ。
実の画像があるものは、花名に過去記事をリンクしておきます。
まずは紫色の果実を付ける、こちらの花からご覧ください。
【シャリンバイ・車輪梅】バラ科シャリンバイ属
日本では東北南部(宮城、山形以西)の各地の、主に海岸近くに自生しています。
朝鮮半島からフィリピンにかけての、東アジアの海岸線に分布しています。
花が梅に似ていることと、枝が車輪のように放射状に分かれることから、「シャリンバイ・車輪梅」と命名されました。
ピンクの「ベニバナシャリンバイ・紅花車輪梅」もあるんだけど、今年は見逃しちゃいました。
【四川天の梅・シセンテンノウメ】バラ科テンノウメ属
初登場です。
この木は、樹形と葉っぱに特徴があります。
出会ったのが咲き始めたばかりでしたので、少々花は貧相かもしれませんが、咲き進んだら違った様相を見せてくれることでしょうね。
中国南西部や台湾が原産の、常緑低木です。
沖縄や南西諸島の海岸に自生する「テンノウメ・天の梅」に似ていることから、出身地の四川を頭に付けて、「四川天の梅・シセンテンノウメ」と命名されました。
「テンノウメ・天の梅」は、「天にあるの星のような小さな梅の花」ということでしょう。
【ナナカマド・七竈】バラ科ナナカマド属
こちらも初登場です。
中3のとき、三浦綾子の「氷点」を読んで、初めてナナカマドのことを知りました。
以来スズランと並び、北海道を代表する植物だと思い、憧れていました。
旭川の街路樹として植えられているナナカマドの、雪が積もった赤い実をニュースで見て、是非とも目にしたい光景だと思いました。
憧れは募るばかりです。
東京でもナナカマドの赤い実を見ることは出来るようですので、この冬は期待しています。
実際には日本各地に分布しているんだそうですが、大体が高い山地や亜高山帯と呼ばれる標高の高い場所ですのでね、自生しているのは山登りでもしない限り、簡単にお目にかかることはないでしょうね。
「ナナカマド」という和名は、"大変燃えにくく、7度竃(かまど)に入れても燃えない"ということから付けられたという説が、広く流布している。
その他に、"7度焼くと良質の炭になる"という説や、食器にすると丈夫で壊れにくい事から"竃が7度駄目になるくらいの期間使用できる"という説などもある。(Wikipedia より)
【アズキナシ・小豆梨】バラ科ナナカマド属
またまた初登場になります。
北海道から九州にかけて分布する、落葉高木です。
東アジアの山地にも分布しているそうです。
長い花柄に特徴がありますね。
果実が小さくて梨の実のような斑点があることから、「アズキナシ・小豆梨」と命名されました。
【カマツカ・鎌柄】バラ科カマツカ属
こちらは赤い実は紹介しておりますが、花は初めてになります。
北海道から九州までの日本各地、朝鮮半島、中国に分布する落葉低木です。
材は硬くて粘り強いので、鎌や槌の柄に使われたのが、「カマツカ・鎌柄」の名前の由来です。
「ウシコロシ・牛殺し」との別名もあります。
【ピラカンサス】バラ科トキワサンザシ属
東京で一番多く見かける赤い実は、こちらのピラカンサスです。
個人宅はじめ公園など、色々なところで見ることが出来ます。
数ある赤い実のなかでも鳥には大人気で、どこで判断しているんでしょうかね、熟れたと判ると、一晩で丸裸にされてしまうこともあります。
欧州南部から小アジア原産の常緑の低木です。
日本には、明治の中頃にやってきています。
「ピラカンサス・Pyracantha」は属名で、バラ科トキワサンザシ属の総称です。
ギリシャ語の「炎・pyro」と「刺acantha」が語源だそうです。
ピラカンサスには赤と黄色い実がありますが、赤い実のほうはヨーロッパ系の品種で「トキワサンザシ・常盤山櫨子」、黄色い実を付けるのは中国原産で「タチバナモドキ・橘擬」との和名がありますが、どちらも「ピラカンサス」で問題ありません。
【ベニシタン・紅紫檀】バラ科シャリントウ属
グランドカバーとして植えられているのを、よく見かけます。
中国原産の常緑小低木で、匍匐性があります。
昭和の初期に日本にやってきています。
別名の「コトネアスター・Cotoneaster」は、 学名からです。
【ノイバラ・野茨】バラ科バラ属
クリスマスリースや正月飾りの素材として、赤い実には毎年お世話になっています。
野バラといえば、日本ではこのノイバラです。
沖縄以外の日本各地の山野に自生する、蔓性の落葉低木です。
房咲きの園芸種を生み出した原種のバラで、今でも改良種の親木として、新しい品種を生み続けています。
また、接ぎ木の台木として利用され、バラ園芸家にとっては重要な樹木です。
明らかにピンクだと判る花色のノイバラが、マイフィールドに1本だけあるんですけどね。
変異なのか、自然交雑なのか、はたまた別品種なのか?
真相は藪の中です。
初めて見たのは、シセンテンノウメ。
この子は気に入りました。
上品で、可憐ですね。
でも、木がモコモコしているのですね。
伸びて来ないのでしょうか。
葉もバラ科では無い見たいですし。
赤い実が付くのでしょうか。
わぁ~、見てみたいです。
観賞目的とはいえないバラ科の花木たちの花は、ほんとによく似ています。
花だけ見せられたら、区別がつかないでしょうね。
シセンテンノウメは、それほどポピュラーな樹木じゃないでしょうね。
この樹形も、作り上げたのか、自然にこうなるのか、不明です。
枝垂れる傾向があるのは、見て取れます。
葉っぱは、サンショウバラに少し似たところはありますが、ずっと長く伸びていますね。
どんな実が付くのか、私も気になって調べてみましたが、残念ながら赤い実えではありませんでした。
シャシンバイのように、青黒い実でしたよ~~
シセンテンノウメ、アズキナシは初めて知りました。
ピンクが差したノイバラ、素敵です〜♪
バラ科で纏めて、一気に公開いたしました~~
白い花木たち、まだまだたくさんあるんだよね。
第4弾、思案中です。
シセンテンノウメもアズキナシも、この1本きりしか出会っていません。
少ないんでしょうね。
ピンクのノイバラ、珍しいでしょう?
謎のノイバラなんですけどね(笑)。