【キツネノカミソリ・狐の剃刀】ヒガンバナ科
マンジュシャゲに代表されるリコリスやネリネのお仲間たち、ヒガンバナ科の花たちは、もともと好きなんですよ。
花茎をすっと伸ばして咲く繊細な花が、なんとも好みです。
ナツズイセンにはこの2年の間に、何回か出会うことが出来ましたが、同じく夏に咲くヒガンバナ科のキツネノカミソリには会えずじまいでいました。
今年こそは、是非出会ってみたいと思っておりました。
ずっと会いたいと思っておりましたが、今年に拘った理由はただひとつ。
4月に発売された赤江瀑の作品集のタイトルが、「狐の剃刀」でしたのでね。
今年出会えなかったら、いつ出会えるんだよってね、理屈にもならないことを思っておりました。
咲いておりました、とある新宿の公園に。
生い茂った草叢から立ち上がった花茎です。
画像に違和感はありませんが、この葉はキツネノカミソリのものではありません。
ヤブランの葉叢なんですよ。
キツネノカミソリはマンジュシャゲ同様、地面からいきなり花茎が立ち上がり、花の時期には葉はありません。
初冬の頃に葉を展開させるのはマンジュシャゲですが、キツネノカミソリは春先から展開するんだそうです。
春先に芽生えた葉で太陽からのエネルギーを球根に貯め込み、夏になると地面から葉の姿は消えてしまい、新盆の頃に花の時期を迎えるといわれております。
キツネノカミソリ・狐の剃刀とは、なんとも奇妙で物騒な名前ですよね。
音で聞いただけだと、およそ植物の名前とは思えません。
鎌鼬(かまいたち)と通じる、何かの言葉かなと思っちゃいませんか?
狐色の花が咲き、春に芽生える白味を帯びた葉を、剃刀の刃に見立てたのが名前の由来だと、多くのサイトで紹介されております。
花の形が狐の顔に似ているとか、咲いているところが、いかにも狐の出そうな淋しい場所だからとの記述も見られました。
私がキツノノカミソリと初めて出会ったのは、そんなに昔の話ではありません。
お盆の時期に宇和島に帰省したときですから、7年前になりますか。
すぐ上の姉夫婦の誘いでドライブに出かけたときのことです。
宇和島から県境を越えて高知県に入った山中で、群生とまでは言いませんが、それでもそこそこの数の花が、狭い道の脇に咲いているのを見かけたんです。
当時はこの花の名前も知りませんでした。
色の違うマンジュシャゲがあるんだ、花も小さ目だし、開花の時期も早いけど、標高の高い場所だからだなって、車中から眺め、ひとり納得しておりました。
あのオレンジ系のマンジュシャゲだと思っていたものが、実はキツネノカミソリだったんだとわかったのは、ブログを始めてからのことです。
7年振りの再会となったキツネノカミソリの花です。
赤江さんの作品集、「狐の剃刀」が発売された夏に、まさか出会えるとは思っておりませんでした。
こんな僥倖があるのも、マメに花たちと付き合っているおかげかなと、そう思っております。
おぉ~~い、そこの子供たち
この花には気をつけろよ
横綱、大関格の 有毒植物 だからな
間違っても口にするんじゃないぞ~~
でも、咲き方はまるで違うんだな。
狐のかみそりは初めて知りました。
球根に栄養をためこむとだけきくと、ぞかし、根を食べたら精力がつきそうだけど、毒か・・・怖い。
それしても、太陽の光が毒に変わってためこまれるとは、ほんと不思議だなぁ。何から身を守るためでしょうね。
さて、私の手折ってきたのは、花は、色はもう少し黄色みをおびているとしても、ほんとうによく似ている。けれども、葉っぱつき。
つまり、ノカンゾウではないらしい。
ヤブカンゾウのように、八重ではない。
なんなんかなぁ。山ほどあるゆりの一種ではあるのだろうな。
今年お会いになれたのは、満を持しての再会といった感じですね。
おめでとうございます(^^)
私は、キツネはTVの映像でしか見た事がありませんが、
キツネノカミソリの渋めオレンジの色合いは、赤キツネの色ですね。
花色をキツネに例えたのはいいですけれど、葉っぱを剃刀に例えて
キツネとセットにしてしまったところに、かっての人とキツネの
関係を感じ取ってしまうのは、考えすぎでしょうか。
私も先日、久しぶりに夕方の代々木公園に行ってきました。蝉が鳴いていて夏の夕暮れを味わって来ましたよ。懐かしいなあ。。参宮橋公園なんてものが出来ていたなんて、全然知らなかった。またいろいろ教えてくださいね。
地面から生える様子は、正に彼岸花ですね。
これなら、見つけたときわかりやすそうです。
最後のカット、お見事!
手折ってきた花は何なんでしょうかね。
時季的に考えれば、ユリ科の何かでしょうね。
日本各地にある○○キスゲと呼ばれる、カンゾウのお仲間じゃないかな。
球根系は、どちらかというと有毒物質を持っているものが多いです。
野ネズミとかから、身を守ってるんじゃないの?
でもね、ちゃんと毒抜きすると、食べられるんですよ。
同じく有毒のヒガンバナは、飢饉のときに備えて植えられたんですからね。
★ポージィさん
別に執念持って探してた訳じゃありませんが、定期的に回っている公園で、会うことが出来ました。
昨年から顔を出してる公園ですが、キツネノカミソリの咲く頃には、行ってなかったのんでしょうね。
私も本物のキツネは、見たことありません。
狐色と聞くと、油揚げを思い出します(笑)。
記事中の「狐色」にリンクしてるサイトで見てみますと、確かにこの花色に近いかなと思いました。
現代人の思うキツネ色と、昔の人のそれは、微妙な違いがあるんでしょうね。
キツネと剃刀をセットにしてしまう感性、物の怪たちが人間たちと一緒に生きていた時代でしょうからね、警句だったりするってことは考えられませんかね。
有毒植物ですしね。
★ちゃーちゃん!
暑いね~~
こちらこそです、ありがとうございました!
何がどうってことでもなかったんだけど、楽しかったです。
花だらけでしょう(笑)。
引越しちゃったからね。
前のようには代々木公園にも行けないよね。
当たり前のように思っているけど、代々木公園はかなりの優れものですよ。
この1年ばかり、都下の公園にはいくつか行ってますが、総合的に考えると、トップクラスですね。
参宮橋公園、あまり広くは無いんだけど、街角で見られる小公園よりは広くって、そのサイズが微妙にいいんだよね(笑)。
坂の上にあるから開放感もあるしさ、もう少し樹木が育つと、もっといい雰囲気になると思います。
★noodlesさん
ヒガンバナなんかと同じですよ。
球根系は、多少なりとも毒性がありますから。
そうですね、ヒガンバナより小さいです。
でも検索しててわかったんですが、オオキツネノカミソリというのもあるようですよ。
形態はヒガンバナそのものです。
わかると思います。
>最後のカット、お見事!
ありがとうございます。
ほんとはね、地面から生えてる特長を説明するのには、こちらの写真を前に持ってくればよかったんでしょうが、子供たちが遊んでたのでね。
撮影時に記事の構想が出来上がり、最後に持ってきました。
でも、横綱・大関格の有毒植物。
狐の剃刀、福寿草、鈴蘭、金雀児、蓮華躑躅、夾竹桃、秋海棠
これでGoro'sBrogに七人の可憐な毒婦はそろったのでしょうか?
これがキツネノカミソリですよ~~
なかなかのベッピンさんでしょう?
その実、横綱、大関格の・・・
赤江ワールドへ、ようこそ!~~
そうなんですよ、7人の毒婦たち、欠けているものがいるのです。
赤江さんが好きだと言った秋海棠も無かったのですが、こちらは何とかなりそうです。
蓮華躑躅、このお方は、今年は無理ですね。
来年は、この7人を、一同に会してみたいですね。