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goro's 花 Diary

東京の街を彩る花たちを追っかけています。

八重、変異、ヒゲ咲き?

2011年10月24日 | 花たち


節電の大合唱のもと大流行した緑のカーテンですが、主役の座はゴーヤが獲得したようです。
街のあちこちで見かけました。
さもありなん。どうせなら実(じつ=み)をも得ようとするのが人情です。

その昔、グリーンカーテンといえば、主役はアサガオでしたよね。
何が日本人を変えたんだろうか・・・

昔々からアサガオ(分類上はニホンアサガオ)は「夏」の代名詞のよう植物です。
江戸時代からの栽培植物です。
朝顔の観察日記が夏休みの宿題の定番になってからだって、久しいです。
種子から育てた観察日記、書きませんでしたか?

葉や花の押し花にしたり、花の搾り汁で紙を染めたり、萎れた花を風船のように膨らませて吹き破ったり・・・

夏の始まりから終わりまで、色々なシーンにアサガオが参加しておりました。


ここ5~6年になりますかね(10年は経ってないと思います)、すっかり市民権を得たのが「セイヨウアサガオ・西洋朝顔」です。
旺盛な蔓は庭木や塀や屋根を経由して電線を伝い、我がもの顔でグリーンカーテンをつるしているのを見かけたことはありませんか?
品種も増えているように思います。
多く見かけるのは、「ソライロアサガオ・空色朝顔」と分類される青い色ものです。
「ヘブンリーブルー」という品種は、名前の愛おしさもあり人気があります。

目にする機会が多くなったセイヨウアサガオですが、ニホンアサガオとはあきらかに違った性質の植物です。
こちらは秋からの植物だと分類していいでしょうね。

セイヨウアサガオは短日性のものが多いんだそうです。
事実、日照時間が短くなってくると株自体も勢いを増し、今を盛りと咲き競っております。
条件さえ満たせば、年を越しても咲き続けることもあります。



過日・・・

 

こんな出会いがありましたよ。

 


いかがでしょうか。

この花をご覧になって、アサガオとの共通項を探し出せますか?


八重咲き?、変異咲き?・・・

それにしてもアサガオと呼ぶにはかなり異形。


葉っぱを見るとセイヨウアサガオのお仲間だってことは判ります。
サツマイモの葉っぱにそっくりです。


紹介いたします。


【スプリット ペタル】ヒルガオ科サツマイモ(イポメア)属

西洋朝顔の八重咲きの園芸品種です。

「スプリット ペタル・split petal」の直訳が名前の由来。

split(スプリット・分かれた)  petal(ペタル・花びら)


新顔さんなんでしょうかね、ネット情報はそれほど多くありません。
さらなる情報を求めて他を当たっていたら、↓こんな記述を見つけました。



【イポメア・サンライズセレナーデ】

原産地 メキシコ 熱帯南アメリカ 西印諸島
学名:Ipomoea purpurea 'Sunrise Serenade'
 
マルバアサガオのヒゲ咲き品種
西洋朝顔のイポメアの仲間サンライズセレナーデ

要するに、西洋朝顔の「マルバアサガオ(丸葉朝顔)・Ipomoea purpurea」のお仲間の、【サンライズ セレナーデ・Sunrise Serenade】というヒゲ咲き品種だってことだよな。

花弁の外側にヒゲのような細い花弁が複層的ついて咲くのを、「ヒゲ咲き」と呼ぶようです。

確かに形の違う小さなヒゲ状の花弁が見て取れます。
「八重咲き」より「ヒゲ咲き」のほうがしっくりくる形態です。


蕾にはアサガオの特徴が見て取れます。


咲き終わりはこんな状態です。

今回出会ったのは濃い目のピンクですが、紫やピンクの濃淡、白など、花色は数種あるようです。
他の花色になると、品種名が違ってくるのかな?


少しだけ変異している薄いピンクの品種。

 

「スプリット ペタル」、「サンライズ セレナーデ」、どっちで調べても満足のいくような情報は得られませんでした。
正式な名前は判らないというのが現状です。



「花びらがフリルのような可愛い」なんて書かれているサイトがありましたが・・・
ほんとに可愛いか?

あくまで主観の問題。


それでもこの先見かける機会は、増えるんだろうな・・・



言葉にならない

2011年10月22日 | 花たち

 


ミゾソバ・溝蕎麦】タデ科タデ属


前も後ろも左も右も、見渡すかぎり

ぜ~~~~~んぶ ミゾソバ!~~~~~~~~~


狂喜乱舞! 

 欣喜雀躍! 

空前絶後! 

言語道断!

出たとこ勝負!

 


いやいやいやいや 

素晴らしい~~

 

群生しているミゾソバは何度か見てきましたが、ここまでのものは記憶にございません。
なんと言っていいのやら・・・

お~~い、言葉や~~い!     出ておいで~~~


男は黙ってサッポロビール!   女は黙って月桂冠!
(40年前、ごく一部にだけ通用していたギャグ)



ミゾソバの可憐な姿を、たっぷりと堪能なさってください。



微妙な花色の違いなど判りますかね。


 

ミゾソバについての詳細は、過去記事でご確認ください。



小葉の旃那

2011年10月21日 | 花たち

 


【コバノセンナ・小葉の旃那】マメ科カワラケツメイ属


新宿の街角の小公園の一角が、黄金色に輝いていました。

この時期、黄色い花をこんなに咲かせる樹木は珍しいと思います。
このかたも初登場です。

南米原産の常緑蔓性木本です。
蔓性と言われてはおりますが、そうは見えません。
枝をすくっとのばして枝垂れているだけです。

寒さには弱いので露地栽培で冬越しするのが難しいそうですが、九州や沖縄では普通に植えられているようです。

独特の花姿です。
長くのびた2本の雄蕊がユニークです。

花は「アンデスの乙女(ハナセンナ)」(当ブログでは未発表です)とよく似ていますが、葉っぱがまったく違います。
いかにもマメ科らしく、丸い形をしております。

5時過ぎの撮影でしたので、葉っぱが閉じっかかっておりました。

マメ科の植物にはよく見かけられる特徴ですよね。
ネムノキは名前の由来にもなっております。


「センナ・旃那」と漢字表記しておりますのでいかにも和名のようですが、実はベンガル語に由来する学名のひとつ「Senna」を無理くり当てたようです。
他のセンナの仲間と比べると葉っぱが丸くて小さいので、 「コバノセンナ・小葉の旃那」と呼ばれるようになったようですよ。

スクランブルエッグとの英名があるとのことです。


検索しておりましたら、宮崎発のサイトが数多くヒットします。
日南海岸には大群生地があるようですよ。
何年にもわたり、多くのかたたちが大切に育てているようですね。

コバノセンナが宮崎に多いのは、戦後「宮崎交通」の社長岩切章太郎氏が、日南海岸に積極的に植栽したことによるそうです。




マイリビングの新顔さん

2011年10月20日 | 花たち


花を紹介するようになって数年経ちますが、マイフィードで野草系の新顔さんと出会う機会は年々難しくなります。
新しい出会いを求めるならフィールドを変えるしかないのが理。
これはまあ当たり前のことですよね。
そうやってフィールドを徐々に広げながら、初めての出会いを果たしてきました。
今年もいくつかの野草たちと縁を結ぶことができました。
紹介しているものいないもの含め数点ありました。


とまあ、ここまでは一般的な話。


あのね、今年も今年つい最近のことなんだけどね、おじさんのお膝元の代々木公園、そうですよマイリビングでお初に出会った野草があるんです。
隅から隅まで知り尽くしている(多少の疑問及び不安はあるけどね)代々木公園の植物たち。まさかこの期に及んで初対面の野草があったとは・・・です。

これにはちょっとビックリ。

見逃していたのではありません。
この群生を見逃すなんてことは、まず考えられません。
今年デビューしたんだと断言します。


ひょっとしたら新顔さんの正体に辿り着くのはメンドウかなと出会った瞬間は思いましたが、よくよく見るとあれとかに似ているかなとね。


いかにも帰化植物然とした風情の新人さんを、紹介いたしましょう。



【メリケンムグラ・米利堅葎】アカネ科・オオフタバムグラ属


「ヨツバムグラ・四葉葎」や「ヤエムグラ・八重葎」と似た風情があると思ったんだよね。

やっぱり見た目通りの帰化植物でした。

北米原産の1年草で、日本では1960年代に帰化しているのが確認されています。
河原や貯水池などの湖岸、放棄水田、田圃の畦道などが生育場所です。
関東以西、主に九州に多く自生し、群生しているのが見られるようです。
要注意外来生物に指定されております。

地面をはって広がっておりますのでね、繁殖力はバツグンなんだろうなと思ってみてましたよ。
1株が大きそうに見えます。

花は1cm弱の小さな星型です。
一日花です。

アメリカからやってきたムグラが、「メリケンムグラ・米利堅葎」の名前の由来でしょうね。

※むぐら【葎】 広い範囲にわたって生い茂る雑草。また、その茂み。(goo辞書より)

しっかり実も付けておりました。


はてさてこの新顔さん、代々木公園に定着することは叶いますかな。


誰を待つのか小さき花よ

2011年10月19日 | 花たち

 


【コマツヨイグサ・小待宵草】アカバナ科マツヨイグサ属


花を追っかけ始めてすぐの頃から見かけていたんですけどね、紹介するのは初めてです。
おじさん好みの小花だし、何年にもわたり何枚もカメラに収めてはいたんですけどね。
諸事情あったんでしょうね、多分。

さあ、満を持しての登場ですよ~~



マイフィールドではマツヨイグサのお仲間を数種類確認することができます。
いちばん多く見かけるのがこちらのコマツヨイグサです。


北米原産の多年草です。
明治後期(1910代)に渡来し、昭和になってから全国に広まったようです。
西日本を中心にした関東以西に分布しております。


海岸の砂地やその近くを生育場所ににし、大群生している画像が数多くネットで見られますが、東京の街中ではいろいろな条件の場所で見かけられます。
さすがに大群生とはいきませんけどね。
条件さえ適えば、通年花を見ることができます。

地面を這うよに茎をのばしているマツヨイグサを見つけたら、多くはこのコマツヨイグサだと思っていいでしょう。

黄色い花を咲かせるマツヨイグサ属のなかで、最も花が小さいことから「コマツヨイグサ・小待宵草」と名付けられました。
2~3cmの小さな花ですよ。