花追っかけおじさんが定期的に訪れている公園は、エリアも含め15ヶ所ばかりあります。
goro's 花 Diary で紹介している花たちの80%は、そんな公園などで出会ったものたちです。
ブログを開始した頃は、街角で見かける花たちがほとんどでしたが、今現在は公園の花が中心です。
なにより、心置きなく撮影出来るのがいいですね。
なんといってもメインフィールドはマイリビング、代々木公園です。
最低でも週一、ときに2度3度、4回5回ってこともあります。
その他は月に1~2回、2~3ヶ月に1回と、気分のままに訪れる場所を決めて向ってます。
花マップの会員さんたちを、花時期になると訪れることは当たり前ですがね。
公園のベンチで一休みです。ここには月1回は訪れています。
地域猫の多い公園で、餌をあげている誰かを、必ずといっていいほど見かけます。
猫に餌を与えている人種はほぼ決まっていますよね。
ほとんどがおばさんかおばあさん、たまにおじいさんの姿も見かけますが、この日は珍しい光景をみかけました。
20代半ばの青年が、ビニール袋から餌を出して与えていたのです。
通りすがりに餌をあげているという風ではなく、予め用意してきたものを、何ヶ所かに分けて餌場を作っておりました。
5、6匹の猫が寄ってきていました。
もとより猫好きは、おばさんや年寄りの専売ではありませんから、青年が餌を持ってきても不思議なことではないんでしょうけど、風景としては違和感があるなってね、そう思いながら見てました。
おじさんの先入観なんでしょうけどね。
少し離れた樹上では、やたらギャーギャーと鳴き声をあげ、カラスが群がっているしね。
青年の与える猫の餌を、カラスどもが狙っているのかなってね、そう思っていたんですよ。
あまり天気もよくないし、3時半になったしさ、そろそろ引き上げようかなとマイカーを進めると、突如赤い実センサーが鳴り響きました。
それも地面から。
カラスが群れていた木の下です。

初めて見る赤い実です。
少し奇妙な形をしています。
カラスたちのお目当ては、猫の餌ではなく、こちらの赤い実だったんだな。
ピンポン球を一回り小さくしたほどの大きさです。

見上げると大きな木です。
10メートルはありましたかね。
初めての出会いという切り札を突き付けられましたのでね、「赤い実同盟」隊員のおじさんは、それなりの興奮状態のもとで写真を撮ってきましたよ。
10月31日のことです。
ところがです・・・
その後が悪戦苦闘の日々でした。
このおかたの名前が、わからないのです。
どこかのサイトで見かけた憶えはあるんですよね。
果実だけが集められていたサイトだったよなって、そのくらいの記憶はあるんですけどね。
赤い実検索でいつもお世話になっているサイトを、早速伺ってみましたが、掲載されておりません。
「赤い実」に、他の言葉を組み合わせて検索を続けてみましたが、一向にヒットいたしません。
あせっちゃいますよ。
ここまで手におえない相手だとは、思っていなかったんだよな。
時間を見つけては検索を繰り返してみましたが、駄目です。
放り投げてしまおうかな、名称不明の赤い実さんですよって、丸投げしちゃおうかな、悔しいけどそれしかないよな、でもな、シャクだよな。
煩悶の2週間が、徒に過ぎていきました。
原点に返ってみよう。
単純な「木の実 秋」のキーワードを入れてみよう。
おお、ヒットしましたよ。
最初のページの一番目のサイトに、この赤い実が掲載されておりました。
「赤い実同盟」の新会員さん、紹介いたしますね。
【カジノキ・梶の木・構の木・楮の木】クワ科
古代より神に捧げる木として尊ばれ、神社の境内などに植えられたといわれています。樹皮は古くから衣料や縄に用いられ、そのために植栽されて野生化しております。
カジノキ?
おじさんが知ってるカジノキとは、木の大きさ、葉っぱの趣、まったく違います。
ユニークな葉の形をしているカジノキは、過去記事でもアップしたことがあるのです。
でもどこの記事だったのかわからないんですよ。
名前は知らないけどって書いたんだったよな。
その後、カジノキという名前がわかったという経緯があったんだけどね。
ということで、ブログ内検索も出来ません。
おじさんがアップしたのに近いカジノキは、→こちらのサイトでご覧になれます。
はてさて、「赤い実同盟」の任務に戻りましょう。
カジノキは、中国中南部やインドシナ、マレーシア等に分布する雌雄異株の落葉高木です。
大きいものでは、15メートルを越えるほどになるそうです。
日本でも古代より和紙の原材料として栽培されていて、それが野生化したと考えられているようです。
同じクワ科のコウゾが、和紙の原材料として利用されているのは有名ですが、コウゾは、カジノキとヒメコウゾの交配種だと言われています。
コウゾも、赤い実同盟の会員なんですよね。
カジノキの実、かなりユニークな変化をするので、青い頃から順次見てみましょうか。
ボケ気味の画像ですが、ご覧になってください。




(全ての実が、このような成長?をする訳ではなくて、緑のまま落果することもあるようです)
赤いゼリー状の実が、緑の固まりを内側から突き破り、吹き出してきているように見えますよね。
見ようによっては、微妙に不気味だったりしませんか?大丈夫ですか?
1個の突起したゼリーのなかに、1粒の種子が入っているのが、なんだか一つ目のように見えないこともないしな。
「赤い実同盟」の会員さんのなかでも、かなりの個性をお持ちですね。
カジノキの実が食べられるとわかったのは、氏素性を突き止めてからですが、おじさん、その前に味見してみました。初めて出会ったそのときに。
このあたりは、数々の経験と好奇心に則っております。
この赤い実には、コウゾの実のような濃厚さはありませんが、ほんのりとした甘味がありました。
カジノキ・梶の木の名前の由来は、どこを探しても見つかりませんでした。
花時期は、5、6月のようです。
コウゾの花と似たところのあるカジノキの花、気に留めておきましょうかね。
