作家、佐野洋は1974年5月、布川事件の被告の一人、杉山卓男から大判の封筒で書留郵便を受け取った。佐野は裁判批判の文章を雑誌などに書いていたので、それを拘置所内で読んだ人たちから共感の手紙が以前から何通か来ていたと言っている。送られて来たその封筒のなかには「事件のあらまし」「取り調べ状況」「一審判決文」「二審判決文の要約」「本件捜査の経緯」などが資料として入っており、同被告は、自分は無実であり、支援して欲しいと言う旨のものであった。佐野はこれにより布川事件を知り、ノンフィクション「檻の中の詩」を書くことになった。
作家、佐野洋は1974年5月、布川事件の被告の一人、杉山卓男から大判の封筒で書留郵便を受け取った。佐野は裁判批判の文章を雑誌などに書いていたので、それを拘置所内で読んだ人たちから共感の手紙が以前から何通か来ていたと言っている。送られて来たその封筒のなかには「事件のあらまし」「取り調べ状況」「一審判決文」「二審判決文の要約」「本件捜査の経緯」などが資料として入っており、同被告は、自分は無実であり、支援して欲しいと言う旨のものであった。佐野はこれにより布川事件を知り、ノンフィクション「檻の中の詩」を書くことになった。