読書など徒然に

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「男子トイレを占拠せよ」運動 中国で女性大生が

2012-02-22 21:00:42 | Weblog

トイレの前の長い行列にうんざりしている女性たちに救世主が登場した。中国南部で北京の女子大生が「男子トイレを占拠せよ」運動を開始した。

 運動の標的はは広州市の公園にある目立たない男性トイレだ。20代の女性活動家らは先週末、女子トイレと男子トイレの待ち時間の不公平さに抗議するカラフルなプラカードを掲げ、男子トイレの前に集結した。

Agence France-Presse/Getty Images

上海の公衆トイレ

 見物人が徐々に集まるなか、女性たちは男子トイレの中へ行進を始め、用を足していた男性らはかなりうろたえることになった。

 この運動の扇動者はLi Maizi(仮名)さん。彼女は広州で行われた会議に出席した際、終わりのないトイレの待ち時間に不満を募らせた。そこで彼女とその支持者らは政府に対し、公共の場における女子トイレの増設を訴えている。Liさんによると、運動を組織するまでに1週間を要したという。抗議活動の次の場所は北京だ。

 中国版ツイッターといわれる中国マイクロブログ大手「新浪微博(シナウェイボー)」で後に明らかになった情報によると、同情した広東外語外資大学の学生が広州日報に対し、中国は香港や台湾から学ぶべきだと訴えたという。香港と台湾はいずれも、いわゆる「ポッティ・パリティ(Potty Parity)」と呼ばれる男女平等トイレを広く設置することを義務づける条例を施行している。

 香港では現在、公共の場での男性用と女性用のトイレ比率は1対1.5となっている。米国でも1987年以降、少なくとも21の州と市で同様の条例が制定された。Liさんは地元の報道機関に「(女子トイレの前で待っている間)男子トイレの前には列がなかった。男子トイレを女性が少しの間”占拠”してもいいのではないか、との考えがときどき浮かんだ」と話している。

 米タイム誌の男女平等トイレに関する記事によると、男性のトイレ使用時間は平均30秒で、女性は平均90秒だという。

 Liさんらによる抗議活動に対して、広州市の警察当局の諮問委員会関係者は地元の報道機関に対し、同市はすでに男性用と女性用のトイレ比率を1対1.5にする計画に着手したことを明らかにしている。ここ数年、中国では公共の場での公衆トイレの増設と改善を目指した施策が行われてきており、北京オリンピックが開催された際には市内に3700ある公衆トイレのほとんどを4000万ドル(約32億円)の費用をかけて改修した。

 ともかく、Liさんらの抗議活動はオンライン上で注目を集めた。中国検索エンジン大手百度(バイドゥ)では21日、「女性が男子トイレを占拠」という言葉が検索ワードの1位になった。山東省のアーティストはこの運動にかなり触発され、中国女性が陶製便器の上に立っている漫画を描いた。漫画の女性は手に革命を象徴する赤の旗を持ち、微笑んでいる。

 一方、シナウェイボーは「男子トイレ占拠せよ」活動に関するコメントで溢れた。喜びのコメントもあれば、憤まんのコメントもある。ある投稿者は「人がウォール・ストリートを占拠しているときに、あなたたちはトイレを占拠している。威厳がない(loss of face)」と皮肉っていた。



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