読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

卑梁の桑

2008-05-13 15:31:39 | Weblog
中公文庫「漢文力」加藤 徹著より
「卑梁の桑」と言う言葉は戦争は些細な事が原因で起こり得る事を言う漢文だそうである。中国の楚と呉の国境に蚕を共同で飼っていた二つの村が有った。あるとき、双方の女が蚕のえさとなる桑の事で喧嘩を始めた。楚の平王はこれに怒り軍を呉に出し戦争となった。この言葉はこれを故事としている。これに似た話が少し前の1969年に始まる「サッカー戦争」に有る。その年、サッカー・ワールドカップ・メキシコ大会が有ってエル・サルバドルとホンジュラスが対戦した。試合は延長戦となりエル・サルバドルが勝ったがこれが原因でもとから不仲だった両国の国民感情は悪化し両国は戦争に突入した。国連の仲裁で停戦になるまでに数千人が死亡し、両国が1980年、和平条約を締結するまで十年が掛かったと言う話である。


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