読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

新型うつ

2010-11-26 10:39:22 | Weblog
「新型うつ」とは従来のうつ病と、何が違うのか。

従来、うつになる人は責任感の強く、真面目な人が多かったもので、
年齢は40代から50代。一日中気が晴れない、物事への興味が失わ
れてしまうなどの症状が見られた。不眠、体重の減少もある。

この新型うつは、20代から30代の人に多く見られる症状だそうだ。
真面目な人というよりも、自分はなんでもできるといった、漠然
とした万能感を持つ人がなる例が報告されている。

納期にストレスを感じる、協調性に欠ける、仕事熱心ではない、
人から認められたいという強い願望がある人も、この新型うつに
なりやすいそうだ。

この新型うつ、従来型とどう違うのか。

まず、従来型のうつの人は、自分がうつであることを自覚しない
場合が多かった。だが新型うつの人は自らうつであると公言し、
進んで医療機関に相談に行く。

また、元気に過ごせる時間があるのも特徴だ。従来型うつの人が
沈みっぱなしであるのに対し、新型の人は休日になると生き生き
する例が見られる。趣味に打ち込むなど、元気を取り戻す時間が
ある。

他責の症状が見られるのも新型うつの特徴。

従来型うつの人は「仕事がうまくいかないのは自己管理が悪いせ
い」と考える。自分を責める。だが新型うつの人は「過剰なノル
マ、上司のパワハラのせい」と、他者を責める思考に陥りがち。

新型うつは、従来の治療があまり効かない。投薬も効果
がなく、長期の療養はかえって病状を長引かせる恐れがある。
すぐに再発する可能性が高い。

新型うつの人に対して、周囲の人が戸惑う例も多く報告されている。

うつ病であると診断はされているが、好きなことには元気に取り
組んでいるのである。がんばれと励ますと逆ギレされることもあ
り、どのように手を差し伸べるべきか、周囲の人は戸惑う。

よい対応は、淡々と事実を伝えること。感情的にならず、冷静に、
患者に対して「できること」を伝える。彼らが何でつまづいてい
るか、一緒に探してあげる気持ちで話しかける事が良いそうだ。


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