これは20年以上前に私がラジオで聞き、更にその10年近く後、森繁がテレビで黒柳徹子との対談で二度に亘って話していた事だが、森繁久弥がNHKの職員だった頃、家族とともに中国に赴任した。中国人の「蔵のようなつくりの家」と森繁が言っていたと記憶しているが、それを借りて住む事になった。そこで森繁の子供がその家の白い壁に落書きをし、森繁は子供をひどく叱った。傍らでそれを聞いていた大家の中国人が「ちょっと来い、ちょっと来い。」と少し離れた所へ森繁を呼んだそうだ。そこから、その中国人は落書きをされた壁の方を指して「ここから、あの壁を見て見ろ。だいたい白いじゃないか。だいたい白きゃいい。」と言ったそうだ。私はこの話を時間を隔てて二度聞いたのだが、その頃、多分戦前の中国人の大らかな気質を表していると感じたし、森繁がその話をした頃の日本人の心の有り様を批判したようにも聞こえた。
これは20年以上前に私がラジオで聞き、更にその10年近く後、森繁がテレビで黒柳徹子との対談で二度に亘って話していた事だが、森繁久弥がNHKの職員だった頃、家族とともに中国に赴任した。中国人の「蔵のようなつくりの家」と森繁が言っていたと記憶しているが、それを借りて住む事になった。そこで森繁の子供がその家の白い壁に落書きをし、森繁は子供をひどく叱った。傍らでそれを聞いていた大家の中国人が「ちょっと来い、ちょっと来い。」と少し離れた所へ森繁を呼んだそうだ。そこから、その中国人は落書きをされた壁の方を指して「ここから、あの壁を見て見ろ。だいたい白いじゃないか。だいたい白きゃいい。」と言ったそうだ。私はこの話を時間を隔てて二度聞いたのだが、その頃、多分戦前の中国人の大らかな気質を表していると感じたし、森繁がその話をした頃の日本人の心の有り様を批判したようにも聞こえた。
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