読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

親鸞の流罪事件2

2008-09-24 09:59:07 | 宗教

司馬遼太郎が言うように親鸞は「生涯を通じて無名の人であった。」し法然が弟子たちに真言、天台など既成の仏門の悪口を言わない事を約束させた「七箇条起請文」の著名にも親鸞はやっと八十七番目に登場するに過ぎず法然の弟子の中で目立った存在ではなかった。その彼が何故法然の土佐流罪に次いで重い越後流罪になったのか良くは判らないらしい。肉食妻帯を公然とした事が既成仏教から憎まれたのか、親鸞が出家したのは9歳のときでその折りの戒師は後鳥羽上皇の寵を受けた僧、慈円であったが親鸞はその下を離れ、無位無冠の法然の門に入ってしまった事が慈円の不評を買ったのか。やはりこの件には慈円が深く関与していたと言うのは梅原猛氏である。