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読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

グーグル、iPhone向け地図アプリを準備

2012-11-19 16:23:29 | パソコン
wsj日本版から

グランドキャニオンで地図ソフト用画像を収集するグーグルプロダクトマネジャーのライアン フェラー氏
アップル AAPL +0.39% とグーグル GOOG -0.01% が携帯端末向け地図アプリケーションをめぐり、直接対決を繰り広げる日が近づいている。

 グーグルは、アップルのスマートフォン(多機能携帯電話)iPhone(アイフォーン)向けの新しい地図アプリケーションのテスト版を社外の一部の人々に配布している。これについて直接知る人物が明らかにした。グーグルはアップルのiTunes(アイチューンズ)ストアへの申請を前に、アプリの最終調整を行っている。ただし申請の正確な時期は明らかでないという。グーグルの新しい地図アプリは、アイチューンズストアでの配信が認められれば、アップルの携帯端末にプレインストールされている新しい地図アプリと直接対決することになる。

 アップルの広報担当者は、承認申請されていないアプリについてのコメントはしない方針だと述べた。アップルは最近、グーグルの新しいアプリやアップデート版をいくつか承認している。

 グーグルの広報担当者は、「グーグルマップが世界で最も包括的で、正確で、使いやすい地図だと信じている。グーグルの目標は、どの端末、ブラウザー、基本ソフト(OS)を使用していても、希望する人すべてがグーグルマップを使えるようにすることだ」と話した。

 両社は最近、地図アプリをめぐって争っており、携帯端末からデジタルメディアの販売に至るあらゆる分野で対決姿勢を強めている。地図は端末使用の将来において最も重要な要素の一つだと考えられている。地図は行き先や買い物場所を見つけやすくするためなどに使う次世代アプリの下地となるからだ。

 アップルは9月半ば、アイフォーンと多機能端末iPad(アイパッド)向けの最新ソフトであるiOS6を発表し、端末にプレインストールされていたグーグルマップをアップル独自の地図アプリに入れ替えた。アップルはグーグルの動画サービス「ユーチューブ」のアプリも排除した。このアプリも地図アプリと同様、全ての端末にプレインストールされていた。プレインストールされていたグーグルのアプリはともに、グーグルのデータを基にアップルが作成したものだった。

 しかし、アップルのグーグルマップを排除する動きは裏目に出た。多数の消費者からアップルのアプリのデータに不正確な点が多すぎるとの不満の声が上がったからだ。騒動を受け、アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)は公式に謝罪した。アイフォーン向けソフトの責任者、スコット・フォーストール氏は公式に謝罪するのを拒否した。これはフォーストール氏と他のアップル幹部との長年にわたる対立を際立たせるきっかけになり、クックCEOは先月、フォールストール氏を同社から追い出す決定を下した。

 アップルは引き続き地図ソフトのバグの修正に取り組んでいる。地図チームは現在、エディー・キュー上級副社長(インターネットソフトウエア・サービス担当)の指揮下にある。関係者によれば、キュー氏は地図チームと直接関わり、ソフト改善のための定例の会合にも参加している。

 関係者によると、新しいアイフォーン向けのグーグルマップアプリには、ターンバイターン方式のナビゲーション機能が含まれるとみられている。これは運転中、携帯端末をGPS機器のように使えるようにする機能だ。これまでのアップル端末向けソフトにはターンバイターン・ナビ機能が入っていなかった。このソフトの他の側面をめぐり、両社の意見にさまざまな食い違いがあったことが一因だった。

 ナビゲーションは、グーグルのOSであるアンドロイドを搭載する携帯端末向けのグーグルマップで最も人気の機能の一つだ。アンドロイド端末には、検索エンジン、電子メールのGメール、それにユーチューブといった他のグーグルのサービスと一緒に、グーグルマップがプレインストールされている。

 さらに、グーグルは新しいアイフォーン向けアプリからより多くの収益を上げられる可能性がある。地域企業の広告をより多く表示させたり、収益を生むグーグルの他のサービスと連携させたりすることが可能になるからだ。

 グーグルは、より信頼できる地図サービスを提供することによって、アップルの地図アプリの現況に不満を持つ一部のアップル製端末ユーザーの心を新たにつかめる可能性がある。

 これと同様に、アップルのユーチューブを外すという決定は、グーグルにかなりの収益増をもたらすとみられている。

 アップルがアイフォーンとアイパッド向けの最新ソフトへのアップデート版を提供する前であったにもかかわらず、グーグルは9月にダウンロード可能なアイフォーン向けユーチューブアプリを公開している。アイパッド向けも現在開発中だ。アップルが承認して以降、アイフォーン向けユーチューブアプリはアイチューンズストアでダウンロード可能な無償アプリの中で最も人気のあるものの一つになっている。

 アップルにコントロールされていた古いユーチューブアプリと違い、新しいアプリには収益性の高い動画広告が入っている。こういった広告は、ユーチューブがグーグルにとって数十億ドル事業に育つ推進力になってきた。

記者: Amir Efrati、Jessica E. Lessin

グーグル「ネクサス4」、安いが改良点はわずか

2012-11-15 08:44:46 | パソコン
wsj日本版から

米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」は数百におよぶスマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)やタブレット(多機能携帯端末)に使われている。しかし、同社が「ザ・ベスト・オブ・グーグル」と呼ぶアンドロイドの旗艦デバイスは「ネクサス」だ。ネクサスはアンドロイドのすべての能力を世界に知らしめるようグーグルによって作られたもので、グーグルから直接オンラインで販売されている。同社は来週、その最新版のスマホ「ネクサス4」を発売開始する。

 この新しいスマホはグーグルが設計した製品ポートフォリオの一部で、これにはほかに2つの機器が含まれる。「ネクサス7」と「ネクサス10」のタブレットだ。ネクサス4は新バージョンのアンドロイドが特徴で、アップルの「iPhone(アイフォーン)」が販売初期の成功をおさめ、ノキアとHTCがマイクロソフトの新携帯用OS「ウィンドウズフォン8」を搭載したモデルを販売するなか、市場に投入される。

 筆者は、ネクサス4は革命的というより進化的だと思う。いくつかの良い機能があり、低価格というグーグルの最近のタブレット戦略の伝統を踏襲している。しかし、この新しいスマホには驚くほどのものはない。新バージョンのアンドロイドでさえ、すべてが新しいバージョンというより、「ジェリービーン」と呼ばれる既存ソフトの単なる反復である。これは昨年、ネクサスの前モデルを投入した際にグーグルが発表したソフトだ。

 また、ネクサスは2つの重要な機能を欠いている。米国で最も速い4G(第4世代携帯電話通信網)であるLTE(高速通信規格)に対応していないことと、16ギガを超えるメモリー容量をもった機種がないことだ。16ギガはたいていのスマホが初っ端から持っている容量だ。メモリー拡張用のスロットもない。最も宣伝された360度の写真が撮影できるという機能は筆者のテストではあまりうまく機能しなかった。

 それを除けば、ネクサスの最新版はしっかりとした、信頼できる電話で値ごろ感もいい。グーグルは11月13日にネクサス4の販売を開始する。通信会社との契約がない、内部メモリー容量が8ギガバイトの最も安い機種で価格は299ドル(約2万4000円)だ。メモリーが16ギガバイトで、通信会社との契約がないものは349ドルだ。別途、通信会社と契約もしくはプリペイドプランを結ぶ必要がある。同機種はベライゾンやスプリントの通信網には対応していないため、TモバイルもしくはAT&Tとの契約することになる。Tモバイルは16ギガバイト版を2年契約199ドルで販売する。韓国サムソン電子の人気機種「ギャラクシーS3」は通信会社との契約なしのものが約550ドルであることを考えるとネクサス4は安い。ギャラクシーS3も2年契約では199ドルだ。

 韓国LG電子がグーグルのために製造したネクサス4は、高い解像度の4.7インチの画面を持っている。アップルのアイフォーン5に使われている4インチのレティーナディスプレーよりも解像度が高い。ただ、画面が大きいため1インチごとのピクセル数はやや少ない。新ネクサスはアイフォーン5より20%厚く、24%重い。しかし、後ろのエッジが丸くなっているので、手の中におさまりやすい。

 電話は明瞭で信頼できる。しかし、スピーカーは音が弱く、背面にあるため、電話を握っていない時はもっと聞きにくい。

 アンドロイド4.2と呼ばれるネクサス4の速いCPUはジェリービーンの新しいバージョンの改善とあいまって、タッチ画面の反応を素早く流れるようにしている。オペレーティングシステムの新しい機能の1つは「ジェスチャー・タイピング」と呼ばれるもので、キーをタッピングする代わりに、キーからキーへスワイプして文章を作成することができる。これはよく機能したが、アンドロイド搭載の携帯電話で長い間使用されている「スワイプ」と呼ばれる機能に似ている。改善されたオートコレクション機能もいい。次の言葉を予想する機能で、例えば「月曜」と入れると「の夜」や「の朝」を提案してくれるものだ。

 しかし、最も宣伝された新しい機能で、パノラマ写真が撮影できるという「フォトスフィア」には失望した。上下でも左右でも画面を見ながら動かせば360度の画像が撮影できるというものだ。グーグルは青い点で始点を示すことで撮影しやすくしており、撮影者が中止するまで動きに合わせた画像が自動的に追加される機能だ。

 しかし、フォトスフィアを4回試した結果はいずれもお粗末なものだった。イスや屋根のほか、人間までもゆがんでムラがあった。グーグルの幹部はこの結果を説明できないと言った。

 さらに、フォトスフィアで撮影した画像は今のところ同社のグーグル+(プラス)というソーシャルネットワーク経由でしか共有できない。電子メールで送信すると静止画像で届く。

 アンドロイドの新バージョンが搭載されたネクサス4は強化されたグーグル検索機能をもっている。ただリンクを表示するのではなく回答を与えるほか、文字ではなく声で検索をかけた場合にはいくつかの回答を音声で返してくれる。しかし、これと同じ新機能はアイフォーン用の新しいグーグル検索機能にもちょうど加わったところだ。筆者のテストでは時折、アイフォーン版のほうが豊富な回答を与えてくれた。グーグル版にはない、天気の検索をすると時間ごとの気温が出てくるといったことだ。

 概してネクサス4は優秀な携帯電話だ。通信会社との契約なしのものでは特に価格も安い。しかし、筆者はアンドロイド搭載の携帯電話購入者にはLTE対応で良いスピーカーがついており、メモリーの拡張ができ、すべての通信会社で使える機器を考えるようアドバイスするだろう。

(ウォルター・モスバーグは、ウォール・ストリート・ジャーナル<電子版>の「パーソナルテクノロジー」コラム<毎週木曜日掲載>担当の記者。ウォール・ ストリート・ジャーナルで40年近く記者および編集者として勤務するほか、米CNBCネットワーク制作のテレビ番組でテクノロジー関連のコメンテーターも 務めている)

記者: Walter S. Mossberg

win7が通常モードでは立ち上らなくなって

2012-11-14 09:13:58 | パソコン
今月の10日にグーグルタブレットをwin7に繋いで
動画データーをタブレットに繋いだ後、win7がフリーズした。
システムの修復も復元ポイントの回復もセーブモードでの再起動でも
通常モードでは立ち上らなくなってしまった。
このPCを買った販売店に聞いてもクリーンインストールしかない
と言う。やむを得ずそうした。年賀状に使おうとした娘からの
携帯での写メールの写真が消えてなくなった。その写真だけは
バックアップが取ってなかったのだ。帳簿のデーターなどは
バックアップを頻繁に取ってあったのでよかったのだが。
とにかく驚いた。

アップルをめぐるもう一つ長蛇の列とは

2012-11-10 09:10:23 | パソコン
wsj日本版から

アップルのアプリストアの承認プロセスがこのところ遅いとの不平が一部の開発者から出ている。待ち時間は長い時には3週間に及ぶ。

 長々と続くプロセスは、携帯電話やタブレット端末販売の増加する年末商戦の時期を利用してゲームなどのアプリの販売を開始したいと考えている開発者にとっては特に頭痛の種となっている。ある開発者はオールシングズDに対して匿名で、「悪夢だ。これまで以上に悪い事態になっている」と話した。この開発者は、アップルはアプリ開発者に対し、予想される申請件数に基づくと、アプリの承認には最大3週間かかる可能性があると電話で警告していると明らかにした。また、年内のアプリの承認を確実にするためには、感謝祭(今年は11月22日)までに申請するよう推奨されているというが、感謝祭はほんの2週間後に迫っている。

 アップルは8日に開発者宛てに書簡を送付し、冬場の休暇期間中に業務を中断する同社慣行の一環として、この冬も1週間はアプリの承認申請のプロセスを実施しないことを喚起した。今年の中断期間は12月21~28日になるという。アップルの広報担当者はコメントを避けた。

 アプリの承認プロセスは概して、アプリを発行する企業の環境次第なので、通常というのが何を指すのかを正確に判断するのは難しいが、アップルの場合はだいたい10~14日以内にアプリを承認している。一部の開発者が通知を受けている新しいスケジュールは最悪のシナリオとなった場合のようで、一部のプロセスはこれよりずっと速いペースで実施されている。アップルのディベロッパー・ポータルによると、新規のアプリの84%と更新分の95%が過去8営業日に審査されたことになっている(ただ、この数字は10月15日以来更新されていない)。

 シャイニー・ディベロッパーという第三者のサービスがアプリ承認の待ち時間の独自調査を試み、平均の待ち時間は9日だと報告している。ただ、ツイッターでの開発者による自己報告に基づいていることから、このデータがどの程度正確かは定かでない。シャイニー・デベロップメントはまた、アップルの「Mac App Store」の承認待ち時間は平均19日だと報告している。アップルがモバイル用アプリの需要増加に対応するために資源をMacストアからiOSストアにシフトしていることから、Mac向けのアプリの承認に大幅な遅れが生じていると多くの人々はみている。

 アップルの1週間に及ぶ休暇時期はこれまでもクリスマス休暇時期のアプリ承認プロセスの遅れにつながってきた。しかし、今年は開発者の多くが、通常より早い時期からスケジュールが伸びていると指摘している。理由は明らかだ。開発業者らはスマートフォン(多機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)」の最新機種で、これまでよりディスプレーが大きいアイフォーン5向けの新アプリの開発に忙しい。また、タブレット端末「iPad(アイパッド)」の小型版「iPad mini(アイパッドミニ)」向けに、開発者らはより小さなディスプレー向けのアイパッド・アプリを開発することを選んでいるため、アプリの承認申請が増えている可能性もある。さらに、開発者らはパスブックやアップルの新地図などの最新基本ソフト(OS)「iOS6」の新機能に対応するアプリの更新も必要だ。

 アップルは以前にもアプリ承認プロセスの遅さを批判されてきた一方で、グーグルのアンドロイド向けのアプリの承認には待ち時間がないことを多くの向きが歓迎している。確かにここ数年間 アップルがかつて約束していた承認時間がずれ込んでいるようだ。2010年6月に当時のスティーブ・ジョブズ最高経営責任者(CEO)は提出されたアプリ全体のうち95%は7日以内に承認されていると述べていた。

[AllThingsD.comはテクノロジー、インターネット、メディアに関するニュース、分析、意見に特化したウェブサイト。さまざまなメディアスタイル、トピック、様式、情報源を融合させている。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)を発行するダウ・ジョーンズの100%子会社]

記者: Tricia Duryee

PCが消滅に向かっていると思える新たな証拠

2012-11-02 09:08:12 | パソコン
wsj日本版から
 今やパソコン(PC)への死亡宣告が、単なる脅しではなくなったかもしれない。

PCの販売は落ち込むなかで、アイパッドは勢いを増すばかり
 PCの販売台数を調査するハイテク関連調査会社のガートナーとIDCの2社がPC市場について驚くべき数字を発表した。ガートナーによると、今年7~9月期の世界のPC出荷台数は前年同期比8.3%縮小した。IDCによれば減少幅は8.6%だ。

 米ソフトウエア大手マイクロソフト MSFT -0.10% の次世代基本ソフト(OS)「ウィンドウズ8」の発売が今月下旬に控えていることから、今回の急落は結局一時的な現象だったという結果に終わる可能性もある。しかし、アップルは現在、四半期ベースで数千万台のタブレット端末「iPad(アイパッド)」を販売しており、従来のアイパッドより小さい新型アイパッドの発売も待たれている。アイパッドの今年7~9月期の販売台数は1700万台と、前年同期比で84%急増した。

 一方で、IDCとガートナーによると、今年7~9月期に出荷されたPCの台数は約8800万台にとどまった。オンライン小売大手の米アマゾン・ドット・コムは、タブレット型端末「キンドル・ファイア」の販売台数を公表していないが、今年に入って製造ラインに大幅な更新を加えるほど成功している。さらに、グーグル GOOG +0.93% も画面の大きさが7インチのタブレット端末「ネクサス7」を投入しており、この市場はさらなる競争激化が予想される。

 ウォール・ストリート・ジャーナルの先の報道によると、市場調査会社のIHSアイサプライは、世界のタブレット端末の販売台数が今年は前年比85%増加し1億2660万台になるとの予想を示している。昨年はアイパッドが世界のタブレット端末市場の約60%を占めていた。

 米ヒューレット・パッカード(HP)やデル、中国の聯想(レノボ)グループなどのPCの販売台数は引き続き、タブレット端末市場を大幅に上回っているが、PCとタブレット端末の販売の曲線はまさに反対方向に向かっているようだ。

 PC出荷台数の低迷には多くの理由があるようだ。ウィンドウズ8の発売が間近に迫っていることや、景気見通しをめぐる懸念などだ。

 しかし、主因は非常に明白だ。PCの代わりとしてタブレット端末の台頭だ。

記者: Matthew Lynley

アップル、アイパッドミニで離れ業 ,難点は解像度

2012-11-02 09:07:13 | パソコン
wsj日本版から

米アップル AAPL -1.44% のタブレット端末「iPad(アイパッド)」はテクノロジー市場に一大現象を巻き起こした。当初はスマートフォン(高機能携帯電話)とノート型パソコンの中間に位置する500ドルの端末の必要性を多くが疑っていたが、発売からわずか2年半で販売台数は1億台に上る。競合機種はいずれも市場に大きな影響力を与えることはできていない。だが、アイパッドにも問題がないわけではない。ノート型パソコンよりはずっと小さく、重さはわずか652グラム、厚さは9.4ミリだが、電子書籍を読むときなど長時間持っているには重すぎるし、通常両手が必要だ。9.7インチの画面は使用感はいいが、持ち運ぶには大きすぎてカバンを選ぶ必要がある。

 そこでアップルは11月2日、さらに小さい別の機種「iPad Mini(アイパッドミニ)」を発売することにした。アイパッドミニは、アイパッドと全く同じように機能し、同じアプリを実行できる。タブレット向けに最適化された27万5000種類のアプリに加え、アイパッドとアップルのスマホ「iPhone(アイフォーン)」とに共通の基本ソフト(OS)「iOS(アイオーエス)」向けに開発された70万を超えるアプリだ。

 アイパッドミニは、重さはわずか308グラムで、厚さは134.7ミリ。標準のアイパッドよりも53%軽く、23%薄い。幅はアイパッドが185.7ミリであるのに対して、アイパッドミニは134.7ミリだ。

 代表製品のアイパッドを縮小するにあたってアップルは離れ業をやってのけた。7インチ画面搭載の主要なライバル機種と比較して明らかに薄くて軽く、それでいて画面は7.9インチと大きいタブレットを見事開発した。さらに本体は、サイズがもっと小さいライバル機種に使用されているプラスチック材ではなく、アイパッドと同じしっかりとしたアルミニウムとガラス材が採用されている。

 小型タブレット市場の2大ライバル機種、米インターネット検索大手グーグル GOOG +0.76% の「Nexus(ネクサス)7」と米ネット通販大手アマゾン・ドット・コム AMZN -2.24% のタブレット端末「Kindle Fire(キンドル・ファイア)HD」とは異なり、アイパッドミニは背面にもカメラが搭載されている。また、キンドル・ファイアHDとは異なり、Wi-Fiだけでなく、携帯電話通信にも対応したモデルも用意されている。バッテリーの持ちも非常にいい。

 ただし、ネクサス7とキンドル・ファイアHDと比較して2つマイナス点がある。1つは、両機種が199ドル(約1万6000円)であるのに対して(注:キンドル・ファイアHDはスクリーンセーバーにうっとうしい広告がつかない機種は214ドル)、アイパッドミニは最も安い機種で329ドルだ。2つ目は画面解像度が、ライバル2機種が1280 x 800であるのに対して、アイパッドミニは1024 x 768と劣ることだ。筆者がアイパッドミニを数日試用してみたところ、期待どおりに動作した。小型でありながらアイパッドの使用感がそのまま実現されている。標準のアイパッドで使用しているアプリはミニでも完璧に動作した。片手で使用することもできるし、長時間持っていても疲れることはなかった。唯一の不満は、ポケットに入れるにはやや幅が広すぎることだ。また、画面解像度は標準のアイパッドに使用されているディスプレー「Retina(レティナ)」と比較して大きく後退している。

 だが、厚さはネクサス7やキンドル・ファイアHDよりも約30%薄い。重さも、ネクサスと比較して約9%、キンドル・ファイアHDと比較して約22%軽い。幅はキンドル・ファイアHDよりはやや小さいが、ネクサスよりは約11%広い。筆者は片手でラクに持つことができたが、もっと手が小さい人にとってはやや幅がありすぎるかもしれない。

 アイパッドミニはライバル2機種よりも薄くて軽いにもかかわらず、書籍やウェブページなどのコンテンツの閲覧に使用する画面は約35%も大きい。コンテンツを見たり、読んだりするのも、タップ(指で画面を叩く)やスワイプ(指を画面上で滑らせる)操作も筆者はラクだと感じた。唯一の不満はキーボード。画面を横向きにしているときは問題ないが、縦にしているときは、ちょっと窮屈な感じだ(標準のアイパッドと比較して、ミニは縦向きに持つことが多いことに気づいた)。

 厳しいバッテリー駆動テストも行ってみた。画面輝度を75%に設定し、動画を連続再生したまま、Wi-Fiに常時接続して電子メールを受信したところ、アップルがうたっている10時間という駆動時間を超え、10時間27分持った。キンドル・ファイアHDよりは約1時間長いが、ネクサス7よりは約17分短い。

 カメラの性能は非常にいい。120万画素の前面カメラを使用して数回ビデオチャットをしてみたが音声も映像もクリアだった。また、500万画素の背面カメラは写真も動画も非常にきれいに撮れた。ステレオスピーカーの音質も筆者の耳にはいいと感じられた。

 なのになぜアップルはミニの画面解像度を低くしてしまったのか。標準のアイパッドにも、アップルのパソコン「Mac(マック)」の最新機種にも高解像度のディスプレーが使用されているというのに。

 アップルによると、標準のアイパッド向けアプリを改良せずにミニでも実行できるようにするには、2種類の解像度から選ぶしかなかった。1つは標準のアイパッドに使用されている極めて高い解像度だが、それを選択した場合、コストが高くなり、バッテリー駆動時間は短くなる。もう1つがミニに採用された解像度で、これは初代アイパッドとアイパッド2に使用されていたものと同じだ。両機種とも大ヒット商品であり、アイパッド2はいまだに399ドルで市販されている。

 妥当な理由ではあるが、これは最大のライバル機種と異なり、ミニでは動画を高解像度で再生できないということだ。アップルは、同社の動画・音楽配信サービス「iTunes(アイチューンズ)」経由で入手した動画であれば、ミニで再生しても標準の解像度よりも鮮明だと主張している。アイチューンズではミニ向けに動画を調整し、標準と高解像度の中間の画質で提供しているからだという。アップルは、他の一部サービスでも同様にする予定だとしている。

 だが、純粋な高解像度再生ができないとなると、動画視聴好きの人にはネクサスやキンドル・ファイアHDの方が有利だ。筆者のテストでは、映像はきれいに表示されていたが、標準のアイパッドほど美しくはなかった。

 携帯電話通信対応モデルは、価格は459ドルで、発売は数週間後になる予定。

 329ドルという価格は、アイパッドを買いたいけれども予算が限られている人にとってちょうどいい値段かもしれない。だがアップルは、ミニの主な魅力は価格ではなく、その小ささと軽さにあると考えている。

 アイパッドを愛用しているか、欲しいと思っているけれども、大きすぎる、または重すぎると考えている人にとっては、アイパッドミニはぴったりの選択肢だ。

(ウォルター・モスバーグは、ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)の「パーソナルテクノロジー」コラム(毎週木曜日掲載)担当の記者。ウォール・ストリート・ジャーナルで40年近く記者および編集者として勤務するほか、米CNBCネットワーク制作のテレビ番組でテクノロジー関連のコメンテーターも務めている)

記者: Walter S. Mossberg

グーグル、「Nexus10」を399ドルで発売へ

2012-10-31 08:55:13 | パソコン
wsj日本版から

私はgoogletabletのnexus7を家電量販店に注文して、まだ一週間だが、その7inchのタブレットは届いても居ない。グーグルはもう次なるタブレットを発表した。
米グーグル GOOG -0.39% は29日、基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載した価格399ドル(3万2000円)のタブレットとスマートフォンを発表した。タブレット市場でのアップル支配を打ち破り、他のライバルを寄せ付けないことを目指す。新製品は、グーグルがオンラインショップで販売し、ハードウエア・パートナーと共同開発したアンドロイド搭載の「Nexus(ネクサス)」のシリーズ。新タブレット「ネクサス10(ネクサステン)」は韓国サムスン電子 KR:005930 +0.93% 製で、大きさは10インチ、価格は記憶容量16ギガバイト(GB)のものが399ドル。新製品はアップルの最新タブレット「iPad(アイパッド)」(499ドル)に競争を挑むことになる。

 ネクサステンは11月13日に、グーグルのオンラインショップ、グーグル・プレイを通じて発売される。16GBのほかに32GBもあり、価格は499ドル(アップルの32GB版は599ドル)。

 グーグルは同時に、韓国LGエレクトロニクス KR:066570 +2.74% 製のスマートフォン「Nexus4(ネクサスフォー)」も発表した。価格は299ドルからで、画面は4.7インチ。コードでつながずに充電できるパッドが付いている。携帯電話会社のTモバイルUSAが、2年契約で199ドルで販売する。

 グーグルによると、Tモバイルは「グーグル・ウォレット(グーグルおさいふ)」と呼ばれる、小売店で支払いに使い、割引も受けられる機能を付けられるようにした。米国の大手通信会社でこの機能を提供できるのはこれまでスプリント・ネクステルだけだった。

 Tモバイルの決定は、グーグル・ウォレットと競合し、TモバイルとAT&T、ベライゾン・ワイヤレスの合弁会社である「おさいふ」サービス、アイシスへの冷遇を意味する。アイシスは多くの開発の遅れに見舞われ、一方で、2011年半ばに発表されたグーグル・ウォレットは改良が進んでいる。

 Tモバイルの広報担当者デービッド・ヘンダーソン氏は、同社は依然としてアイシスとのパートナーシップを重視しているとし、同社の顧客相談窓口はグーグル・ウォレットをサポートしないと述べた。同氏は、グーグル・ウォレット機能を付けたいネクサスフォーの購入者はグーグルに直接コンタクトを取らなければならないとしている。

 グーグルなどのソフトメーカーに「おさいふ」からの収入を得られるようにするのではなく、「おさいふ」を支配することは、携帯電話会社にとって重要な戦略になると見られている。ベライゾンはグーグル・ウォレット機能を11年12月に発売したスマートフォン「ギャラクシー・ネクサス」に載せることを認めていない。

 グーグルの新ネクサス製品はまず、米国、英国、オーストラリア、フランス、ドイツ、カナダ、そして日本で販売される。グーグルのアンドロイドは、検索エンジン、地図機能、その他のソフトでの支配的地位をモバイル製品にも広げるために開発されたもので、アップルの「iPhone(アイフォーン)」やアイパッドの最大のライバルとなっている。

 タブレット市場ではアンドロイドは拡大している。調査会社ガートナーによると、アンドロイド搭載のタブレットは今年、世界市場で40%のシェアとなり、11年の30%を上回る見込みだ。これには「Nexus7(ネクサスセブン)」とアマゾンの「キンドル・ファイア」が寄与している。一方で、アップルのシェアは11年の66%から58%に低下すると予想されている。

記者: Amir Efrati

ウィンドウズ8、テスト使用で見えた長所と短所

2012-10-19 08:44:47 | パソコン
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ソフトウエア大手の米マイクロソフト MSFT +0.34% は1995年以来初めて、基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」を抜本的に改定する。ウィンドウズに最も傾倒しているユーザーでさえ、26日の発表時には「ウィンドウズ8」という新しい姿になった神々しいOSがウィンドウズだと気づかないだろう。

 電源を入れるとすぐに明確な違いがわかる。慣れ親しんだデスクトップ画面の代わりに、ハンサムでモダンな大きな「タイル」が並ぶ画面が登場する。また、タブレット型端末やスマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)から着想を得たタッチスクリーンで使うのが最も便利な、より単純な表示になったアプリケーションが画面いっぱいに広がる。これは「スタート」画面と呼ばれ、ウィンドウズ・ユーザーなら誰でも知っている「スタートメニュー」にとって代わるものだ。だが、単にメニューを表示しているだけでなく全画面を使ってコンピューターの環境を表示している。アプリやコントロール機能は分かれて表示されている。旧式のデスクトップやアプリの表示も可能だ。しかしウィンドウズ8では、デスクトップはアプリの1つと同じように、「スタート」画面でアイコンかボタンをタップするかクリックして使う。これは大胆な変更だが、個人的には新しいタイル型の環境はとてもうまく作動するので、歓迎すべきステップだ。特にタッチスクリーンが自然な感じを与えており、ウィンドウズをタブレットの時代に突入させるものとなっている。これは、古いものが新しいデザインに徐々に取って代わられていくという長期的な変遷の始まりを示すものでさえあるかもしれない。ただ、それはマイクロソフトがどれだけ早く新しいスタイルのアプリを引きつけられるかにかかっているが。

 ウィンドウズは今、タッチ画面とマウスという2つのかなり異質な仕様を1つのパッケージにまとめようとしている。アイデアはどの機器にも合うフリーサイズのOSだ。従来のマウスを使ったPCからタッチ画面のタブレット端末まで、妥協なしにどれにでも搭載できる1種類のOS。タッチで作動させる天気予報アプリから、マウスで動くエクセルまで走らせるOSということだ。これはアップルのアプローチとはかなり対照的だ。アップルはタブレット端末の「iPad(アイパッド)」ともっとスタンダードなデスクトップの「Mac(マック)」では別のOSを使用しているからだ。

潜在的な混乱要因

 両方の環境に合わせるという戦略により、マイクロソフトは伝統的なパソコン(PC)ユーザーを混乱のリスクにさらしている。これらのユーザーは2通りの方法の間を行ったり来たりすることになるからだ。新旧両方の環境はタッチ方式やマウスとキーボードを使った方式のいずれでも使えるが、新しい環境であればタッチ方式が作動には最良であるし、古い環境の場合はマウスかトラックパッド方式のほうが良い。

 インターネットエクスプローラー(IE)には2種類のバージョンさえある。それに多くの機能が異なっている。例えば、「スタート」画面のIEではたいてい古いIEなら画面の上にあるスタンダードな「メニュー」や「ツールバー」、サイズの変更やウィンドウを閉じるためのボタンがない。

 マイクロソフトはこの混乱は短期的なものにとどまり、旧式のデスクトップを通じて、アイパッドや、グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」では使えない「マイクロソフトオフィス」といった伝統的な生産性を生み出すアプリを使える能力によって、いずれこの混乱が相殺されると踏んでいる。

異なるバージョンと能力

 だが、ちょっと待ってほしい。潜在的にさらに混乱のもととなるものがある。ウィンドウズ8は2つのバージョンで登場する。1つはスタンダードなインテル搭載のPC用として、もう1つはRTと呼ばれるタブレット端末用だ。RTは競合するスマホやタブレット端末を動かすのと同じタイプのプロセッサを使う。

 しかし、ここには大きな違いが存在する。インテル搭載のPCならタブレット用のアプリと旧式のウィンドウズ用のアプリの両方がデスクトップを通じて使えるが、RTバージョンは伝統的なウィンドウズ用アプリをインストールして使うことができない。RTバージョンで作動する唯一の大きなプログラムは新しいバージョンの「オフィス」だ。RT搭載の機器で使えるように手直しされたものだが、「アウトルック」がない。ユーザーは新しいタブレット用のアプリをすべてオンラインストアからダウンロードすることになる。ちょうどアイパッドのように。

 最後にもう1つ。マイクロソフトはその企業史で初めて、自社のPCを製造し販売する。「サーフェス」と呼ばれるタブレット端末で、長い間ハードウエアを製造してきたパートナー企業によるウィンドウズ8搭載のPC、ならびにRT搭載のタブレット端末と競合することになる。

 筆者はウィンドウズ8を3種類の機器で試してみた。タブレット端末、タッチ画面のウルトラブック、そしてスクリーンをタブレット端末のような位置にスライドすることができる可動式ラップトップ型PCだ。

「スタート」画面

 「ウィンドウズフォン」と呼ばれる携帯電話用のソフトウエアで紹介されたタイル型のインターフェースを踏襲している。アイパッドやアンドロイド搭載の機器とは見た目が違う長方形や正方形のアイコンを使った「メトロ」というニックネームのついたデザインを使用。

 タイルにはアプリからのちょっとした情報が表示される。

 メールのタイルには受信したメッセージからのスクロール情報が表示され、写真アプリのタイルはサムネールを表示し、カレンダーのタイルは約束の予定を一通り表示する。つまり、ひと目で重要な情報を見ることができる。

 筆者のテストでは、この新しいインターフェースはかなりうまく、またスムーズに作動した。アイパッドやアンドロイド搭載の機器とも渡り合える。

チャームとジェスチャー

 ウィンドウズ8は画面の右端を内側に向かってスワイプすると「チャーム」と呼ばれる細長い縦の帯が現れる。ノンタッチスクリーンの場合、画面右上の角にマウスのカーソルを置けば、チャームを呼びだすことができる。

 チャームには「検索」「設定」「共有」「デバイス」の機能を呼びだすボタンと、スタート画面に戻るためのボタンが現れる。どんなアプリを使用していても、チャームの機能が使える。

 「デバイス」チャームはプリンターやネットワークでつながっている端末との接続をコントロールする。「共有」は電子メールやソーシャルネットワークといった手段を通じてコンテンツを送ることを可能にする。

 画面の下から上へスワイプすると、マウスで右クリックをしたときと同じようなオプション機能が現れる。

 左からスワイプすれば、アプリをスイッチすることができる。左からスワイプして素早く戻すと作動中のアプリが表示され、左下の角にはスタート画面に戻るアイコンが現れる。

画面分割

 画面を2つに分け、2つのアプリを同時に表示することができる。1つは左か右の端に表れる細長い帯状の画面を使うことになる。

 電子メールの画面とウェブブラウザーを同時に表示したいときなどは便利だ。「ワード」のような従来のアプリと「Photos(フォトズ)」のような新しいものを同時に表示させたいときにも使える。

アプリ

 新しいスタイルのアプリのいくつかは印象的だ。「フォトズ」アプリはローカルで保存している画像のみならず、フェイスブック FB +2.05% やFlickr(フリッカー)、マイクロソフトのスカイダイブといったサービスとも共有可能。「People(ピープル)」アプリは連絡先だけでなく、連絡先に登録してある人のソーシャルネットワークのステータスアップデートも表示する。

 しかし、新しい「Mail(メール)」アプリには失望した。統一された「受信ボックス」と、未読メールを表示する単一フォルダー、最も重要な差出人から届いたメッセージを表示するフォルダーなどが、ほかの機能に加えて不足している。

 普及しているサードパーティーのアプリの多くを、マイクロソフトのアップストアで見つけることができなかった。例えば、キンドルやネットフリックス用のアプリがある一方、ドロップボックスやフェイスブック、ツイッターといった一般的なアプリは発見できなかった。

 マイクロソフトは来週のローンチまでには人気アプリをさらに追加するとしている。

価格

 ウィンドウズRTは機器に搭載された形で出回る。ウィンドウズ8の「プロ」と呼ばれる最上位バージョンは単品で購入可能なので手持ちのPCをアップグレードすることができる。すべての詳細が公開されたわけではないが、向こう数カ月の間、40ドル(約3200円)でダウンロードできるほか、70ドルでDVDを購入可能。今年の6月2日から来年の1月31日までに新規にPCを購入した、もしくは購入する場合は15ドルでアップグレード可能。

 タッチ画面でなくてもウィンドウズ8は使えるが、スムーズには作動しない。

結論

 マイクロソフトはウィンドウズを新しくモダンに変えたことで称賛に値する。また同社は、古いものを維持し、古いアプリを使用可能にすることで既存ユーザーを確かに喜ばせるだろう。しかし、新旧バージョンの組み合わせを使いこなすには地球上で最も親しみのあるコンピューターシステムの学び直しが必要だ。

(ウォルター・モスバーグは、ウォール・ストリート・ジャーナル<電子版>の「パーソナルテクノロジー」コラム<毎週木曜日掲載>担当の記者。ウォール・ ストリート・ジャーナルで40年近く記者および編集者として勤務するほか、米CNBCネットワーク制作のテレビ番組でテクノロジー関連のコメンテーターも 務めている)

記者: WALTER S. MOSSBERG

宣伝広告用にプロ写真よりスマホ写真の採用が拡大

2012-10-07 10:27:56 | パソコン
wsj日本版から
ロクサン・ローマンさんは広告が嫌いでテレビやオンライン上の広告をなるべく見ないようにしている。しかし最近、フェイスブック上でみたデザイナー、マイケル・コース氏のケーブル編みセーターを着てボートに乗った女性の広告写真が気に入った。


 テキサス州オースティンに住む20歳の学生であるローマンさんは、この広告用の写真について「何かを売りつけようとしているようにはあまり思えない」とし、「気軽に楽しめる」と話す。この写真はスマートフォンで撮ったように見える。

 人々が豪華な雑誌の広告やテレビコマーシャルを見る時間が減るなかで、ライフスタイルに関する広告は消費者が最も説得力があると感じる見た目や感じを採用している――消費者がスマートフォンのカメラで撮って、フェイスブックやインスタグラム、ピンタレストといったサイトで共有するようなイメージだ。

 バーバリーやコーチ、ティファニーといったファッションブランドは、フェイスブックやユーチューブをはじめとするサイトで共有されるようなデジタル広告キャンペーンを作成するために、ストリートスタイルの著名写真家を採用している。

 オンラインでのドレスレンタルを手掛けるレント・ザ・ランウェイは現在、サイトのホームページで商品の広告にモデルではなく、レンタル用の服を身につけた一般女性の写真を使っている。


 昨年、衣料品メーカーのレベッカ・ミンコフはインスタグラムの写真で構成された印刷雑誌を出版した。同社の「shoetography」キャンペーンは、ミンコフ氏自身が履いている靴の写真を自ら撮ったインスタグラムの写真の掲載で幕を開けた。同社の共同創設者ウリ・ミンコフ氏は靴の売り上げはプロモーション開始以来、急増していると話す。それでもブランドにとってセクシーで豪華な写真は引き続き重要だ。ミンコフ氏は「当社の客層は幅広い」とし、「彼女たちは現実にも、ロマンスにもこだわる」と話す。

 ファストフードチェーンのタコベルは3月にドリトス・ロコス・タコスを発売した際に、ドリトス・タコスを食べようとしている人々のインスタグラムでの多くの写真に気付いた。タコベルはインスタグラムに連絡し、社名とロゴ、アプリレイアウトの使用許可を得てテレビ広告に採用した。

 タコベルの最高販促・革新責任者のブライアン・ニコール氏は、「広告全体をインスタグラムの見た目や感じに仕上げた」と話す。

 これらの企業はソーシャルメディアスタイルの写真を使用することで節約しようとしているのではない。こうした写真を使用した広告は、伝統的な豪華な写真撮影と同じくらいコストがかかる。

 作り物に見えない魅力を作り出すというのがポイントだ。消費者はこうした広告を気に入って友人と共有し、すぐにそれ自体が意味を持ち、追加のコストがかからずにソーシャルメディアサイトで次々と共有されるようになる。

 電子商取引ウェブサイトと称するザファンシー・ドット・コムの共同創設者ジョー・エインホーン氏は、「オンラインで反響を呼ぶのは実際の本物の写真だ」と話す。同サイトでは、多くの業者をはじめとするユーザーが、自分たちが説得力があると感じるものや売れると思うもののイメージを掲載している。ユーザーたちは自分たちが気に入るセンスや美学を備えた他のユーザーをフォローする。ユーザーはアイテムに魅力を感じ、それが売り物であればソーシャルネットワークを通して購入できる。

 豪華な販促用の写真と対比し、ユーザーが作り出した写真の効果を示すために、エインホーン氏はマニキュアの写真を横に並べて比較する。

 バーニーズ・ニューヨークはデボラ・リップマン・コレクションの18ドルのネイルラッカー「ミラークローム」用の伝統的な広告をザファンシー・サイトの自社アカウントに掲載した。ザファンシー・サイトのバーニーズアカウントのフォロワーは約3万人。


 女性用衣料のアリスアンドオリビア社の基幹ブランド、アリス+オリビアも同じブランドのコンフェティ・ネイルラッカーを販売した。同ブランドのデザイナー兼創設者ステーシー・ベンデット氏は、ザファンシーの自身のページに、このネイルラッカーを使用した女性の爪のアップの写真を掲載した。これは従業員の1人がアイフォーンで撮影したものだった。

 バーニーズ・ニューヨークのネイルラッカーの広告写真は1400回、「お気に入り」とされた。これに対しベンデット氏の掲載した写真は9000回ほど「お気に入り」となった。ベンデット氏のフォロワーはバーニーズのフォロワーより9000人ほど少ないにもかかわらず。

 ベンデット氏は、「顧客は常に売りつけられたいわけではない」とし、「実際の物に心を動かされる」と話す。

 バーニーズはコメントを求める取材に返答していない。ザファンシー・サイトは2011年に開設され、1日当たり約2万ドルの販売額を生み出している。同社によると、登録しているユーザー数は約200万人で、掲載されたアイテム全体では1日当たり50万回ほど「お気に入り」とされる。

記者: Katherine Rosman

アップルの地図アプリの代替品

2012-10-03 08:20:32 | パソコン
wsj日本版から
アップル AAPL -1.16% のティム・クック最高経営責任者(CEO)はこのほど、自社の地図アプリケーションがユーザーにフラストレーションを与えたことについて、文書で謝罪した。


 クック氏は、ウェブアプリ版「Google Maps(グーグルマップ)」など、他の地図アプリを使うようユーザーに勧めるという異例の動きに出た。アップルは自社ソフトウエアの改良に努めるという。

 アップルの地図アプリ改善を待つ間に利用できる「代替品」を以下に挙げた。

 ●Google Maps(グーグルマップ):グーグルの古い地図アプリのウェブベース版。「Chrome(クローム)」や「Safari(サファリ)」といったウェブブラウザーからアクセスできる。ユーザーはmaps.google.comに行き、ページ最下部の”Add to Home Screen”(ホームスクリーンに追加)をクリックすれば、自分の「iPhone(アイフォーン)」のホームページにグーグルマップのショートカットアイコンを加えられる。ウェブベースのこのアプリの動きは、グーグルの古い地図アプリの動きと似ているが、アイフォーン専用でないため少し遅い。調査会社コムスコアによれば、グーグルの地図アプリには8月、もともとのアプリとウェブベースのモバイル用アプリ合わせてアイフォーン、「Android(アンドロイド)」、リサーチ・イン・モーション(RIM)の機器から8400万人のビジターがあった。

 ●Nokia Maps(ノキアマップ):やはりウェブベースの地図アプリで、モバイル機器のブラウザーからアクセス可能。ウェブアプリ版グーグルマップとノキアマップには見た目や、データの強さによる精度の違いがある。ノキアマップは「Windows Phone(ウィンドウズフォン)8」に搭載されている。

 ●Waze(ウェイズ):ユーザーから道路・交通データを集めて地図アプリを作成するGPSアプリ。ユーザーは、事故やスピード違反摘発といったハザードを報告でき、アプリはドライブ中のユーザーからの道路・交通データを受動的に集める。ウェイズはその後、そのデータに基づきユーザーの移動ルートを変更。より新しい交通情報に基づき、より早く目的地に着けそうなルートを提供する。会社発表によると、ウェイズのユーザーは2600万人。

 ●Bing(ビング):グーグルマップやノキアマップと違い、ビング(マイクロソフトの検索エンジン)とその地図コンテンツはアイフォーン専用に設計されたアプリだ。つまり、ウェブアプリ版グーグルマップといったウェブベースのアプリよりもスムースに動く。目的地をタイプする代わりに口で言うこともできる。

 ●MapQuest(マップクエスト):もともとアイフォーン用に設計された地図アプリだが、「ターンバイターン」方式の音声によるGPSナビゲーション機能がある。AllThingsDはターンバイターン機能について、アップルがグーグルマップを維持するか自前のアプリを開発するかを決める要因になったと伝えている。