地域の名産復活、挑戦2年目に
神奈川・二宮の落花生プロジェクト
1/25(火) カナロコ
初めて収穫した地元産落花生を
手にする阿部さん=二宮町二宮
かつて国内有数の落花生の産地として知ら
れた神奈川県二宮町。現在は生産農家が途
絶えてしまったが、昨年1月、老舗落花生
店や移住者ら有志が集い、地域の名産復活
を目指すプロジェクトを立ち上げた。試行
錯誤を重ねて丹念に育てた落花生は昨秋、
初めて収穫を迎え、一般販売も視野に入れ
ている。今月から新たなメンバーも加わり、
共感の輪を広げながら2年目の挑戦へ踏み
出す。
プロジェクトの発起人は、創業150年の
落花生卸問屋「渡邉商店」(同町二宮)で
家業にいそしむ阿部正美さん(43)。後
継者不足などで遊休農地が増えている問題
や、日本の食料自給率の低さに少しでも関
心を持ってもらおうと、戦後衰退した地元
産落花生の復活を目指し、「農家の未来、
子どもの未来のために」と立ち上がった。
農業に詳しいベテランの指導を仰ぎながら
自然環境に配慮し、肥料に頼らない自然農
法にこだわった。昨年4月に高級品種「半
立」200株を植えた後は苦労の連続。耕
運機を使わず人力で畝を立て、夏場の雑草
取りは過酷を極めた。
10月に収穫したのは約20キロ。豆の選
別、乾燥、皮むきなどの行程を経て商品と
して提供できるのは半分の重さにも満たな
い。阿部さんは「大変な作業で農家の人た
ちの気持ちが分かった。みんなの力で私も
走ることができた」と振り返る。
川崎3人死傷事故 逮捕の女
「助手席のインコに気を取られ」
1/25(火) カナロコ
3人が死傷した事故現場で
手を合わせる男性
=25日正午ごろ、川崎市
宮前区宮崎
川崎市宮前区で自転車2台がワゴン車には
ねられ、3人が死傷した事故で、自動車運
転処罰法違反(過失傷害)容疑で現行犯逮
捕された同区宮崎3丁目、無職の女(50)
が「助手席のインコに気を取られ、よそ見
をしてしまった」と供述していることが
25日、宮前署への取材で分かった。署
は同容疑者がよそ見をして対向車線に飛
び出したとみて、詳しい原因を調べる。
【動画と写真】
川崎3人死傷事故の現場
事故は24日午後に発生。最初にはねられ
た自転車の同市高津区下作延3丁目、職業
不詳の女性(39)と、次にぶつかった母
親の自転車に乗っていた同市宮前区犬蔵の
男児(3)が死亡した。母親(29)も脚
を骨折する重傷を負った。署は容疑を同法
違反(過失致死傷)に切り替えて調べてい
る。
江戸スタイルの寄席満喫
寿庵に三三さんら出演
タウンニュース
アクリル板越しに落語を
披露する三三さん
小田原駅前の蕎麦店・寿庵で新春恒例「寿庵
寄席」が1月15日に開催された。感染対策の
ため2部制で行い、合わせて約70人が来場し
た。創業100年を超える同店では、伝統文
化に気軽に触れる機会をつくろうと企画して
いる。
2年ぶりとなる今回の寄席は、30回を記念
し春風亭三朝さん(落語)、林家あずみさ
ん(三味線漫談)、特別ゲストとして小田
原市出身の柳家三三さんが出演した。
「高座に上がって、客席の様子からネタを
決める」習わしに従い、午後3時から開か
れた第1部では、三朝さんは子どもの頓智
頓才を気に入って士分に取り立てる『佐々
木政談』、あずみさんは浅草演芸ホールの
楽屋にまつわる漫談などを、三三さんはさ
る豪商の妾宅に忍び込んだ泥棒が家主にや
りこまれる滑稽噺『転宅』を披露した。会
場はマスク越しの笑い声に包まれ、拍手が
送られた。
およそ10年ぶりに同店の高座に上がった
三三さんは「趣きある蕎麦屋で開く落語は、
まさに江戸時代のスタイル。噺家にとって
も原点に帰れる機会。続けていってほしい」
と話した。
『寂静居』で追及した幻想美
日本画家 近藤弘明の画業たどる
タウンニュース
代表作でもある『寂映』を
紹介する一弥さん
小田原市板橋のアトリエ「寂(じゃく)静
居(せいきょ)」にて創作活動を行った日
本画家・近藤弘明氏(1924―2015)
その作品を紹介する特別展「近藤弘明 幻華」
む゜が昨年12月に小田原三の丸ホールで開催
され、そのPart2が1月8日から2月6
日(日)にかけて、松永記念館で開かれてい
る。小田原市が主催し、おだわらミュージア
ムプロジェクト、グループ「想」、SETE
NVが協力した。
弘明氏は仏教的想念に裏打ちされた独特の世
界観を有した作品から、「幻想の画家」とし
て高い評価を得る日本画家。小田原市は20
16年に初期の作品から代表作までを含む約
160点の作品の寄贈を受けている。
特別展は小田原三の丸ホールの開館と松永記
念館の庭園等の整備に合わせ企画。松永記念
館では、さらにその世界感に深く触れてもら
おうとギャラリートークも企画し、1月15日
には、弘明氏の長男で東北芸術工科大学教授
の近藤一弥さんが来館した。幼少期から制作
現場や展覧会にも同行していたという一弥さ
ん。「幼い自分にも『この絵はどう思うか』
と意見を求め、翌日には絵が変わっているこ
とも」と制作時のエピソードも語られた。
弘明氏は温暖な気候や都心への利便性を気に
入り、1976年に52歳で東京から小田原へ
転居して板橋にアトリエを設け、2015年
90歳で亡くなるまで、そのアトリエで創作活
動を続けた。いつも深夜に制作し、そばには
自身のお気に入りの作品が数多く飾られてい
たという。「寄贈した作品は父が最後まで手
放さなかった作品ばかり」とその画業をたど
りながら語る一弥さん。また、代表作でもあ
る『寂映』や『黄泉の華園』などのほか、御
感の藤や長興山紹太寺の桜など小田原の景物
に着想を得て描いた作品も多い。一弥さんは
「市民に見てもらえればうれしい。研究など
に役立てほしい」と思いを語った。小田原市
は「今後も縁のある作家として紹介していき
たい」と話している。
観覧料は500円(高校生以下無料)。
(問)郷土文化館【電話】0465・23・
1377
「寂静居」で制作する弘明氏(近藤一弥
さん提供)
チタンの魅力をアートに
藤川哲也さん作品展
タウンニュース
国内でも珍しい手法で表現
活動を行う藤川さん
小田原市国府津にアトリエを構えるチタン
アーティスト、藤川哲也さん(74)による
作品展「再生 Regeneration」
が1月26日(水)から31日(月)まで、
ギャラリーNEW新九郎(ダイナシティ
ウエスト4階)で開かれる。
藤川さんの作品は特殊な溶液を使い、チタ
ンとの化学反応で生まれる独特な色彩を生
かしたオブジェや、手術などで使われるボ
ルト類をアップサイクルしたアクセサリー
など。期間中は金属アレルギーが起きない
チタンのスプーンなども含め、約100点
を展示する。
「チタンアートの楽しさや不思議さを感じ
てほしい」と語る藤川さん。期間中は毎日
午後2時から、チタンに色彩が生まれる瞬
間を披露するサイエンスパフォーマンスも
実施。
作品展に関する問合せは同ギャラリー
【電話】0465・20・5664。
藤川哲也作品展「再生 Regeneration」
2022年1月26日〜2022年1月31日
10:00開始 〜 18:00終了
最終日は16時まで
神奈川県小田原市ギャラリーNEW新九郎
費用:無料
問い合わせ先:ギャラリーNEW新九郎
TEL:0465-20-5664
https://www.tifujikawa.com/
平家物語の魅力に迫る
アニメと屏風のコラボ展
タウンニュース
「平家物語」全12巻から、それぞれ
一場面が描かれた屏風
箱根町小涌谷の岡田美術館で2月27日(日)
まで、TVアニメ「平家物語」と「The
SAMURAI -サムライと美の世界―」
展のコラボレーションによる特別企画展が
行われている。
アニメの放送開始を記念した企画で、同展
メイン作品の一つ「平家物語図屏風」(江戸
時代前期/同館収蔵)とアニメの世界観を
リンクさせている。また、「箱根と武士」
「頼朝と北条義時」を解説したパネルの展
示もあり、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13
人」との関連も楽しめる。
学芸員で広報担当の近森愛花さんは「時代
もメディアも異なるアニメと屏風からは、
物語への解釈の共通点や違いが見えてきます。
画中画へのこだわりも見どころの一つ。2つ
の作品を通して、平家物語を身近に感じても
らえたら」と話している。(問)同館
【電話】0460・87・3931
アニメと屏風の表現を比較展示
秦野市明るい選挙推進協議会
こども園に市長選啓発物
園児通し保護者に周知
タウンニュース
中村支部長(後列中央)と
橋本副支部長(同左側)が、
原園長(同右側)と園児に寄贈
秦野市明るい選挙推進協議会が1月11日、
すえひろこども園(原早苗園長)に1月23
日投開票の秦野市長選を啓発する物品を寄
贈した。
明るい選挙推進協議会は、有権者の選挙に
対する関心を養い投票率を向上させ、違反
のない選挙を推進することを目的に活動す
るボランティア団体。今回、秦野市長選に
若い世代への投票を促すため、市内全こど
も園に啓発物を配布した。
こども園にはそのエリアを担当する支部が
赴き、啓発物を贈呈。1月11日に本町支部
の中村次義支部長と橋本富枝副支部長がす
えひろこども園を訪問し、子どもたちに明
るい選挙キャラクター「選挙のめいすいく
ん」の折り紙を、保護者用に1月23日の市
長選周知のためのポケットティッシュとウ
ェットティッシュが配られた。