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枇杷の葉なし

枇杷の生育や、葉・花芽・種のことを日々の生活のなかで書いていく。

時雨れて・・・下弦・小潮

2021年11月27日 | Weblog
 天気なのに時雨れているのはこの季節の特徴だろう、ちょっとぐれそうなわたくし。今充電中なので、何も考えつかないというのも大きい。ネガティブだのポジティブなのもどっちでもいい、わたくしが想えないことにはいかない。愛は惜しむのでも奪うことでは無論なく、天から注がれているのを受け取れるだけなの。

 とある国の片隅に小さいけれども、愛の溢れる家庭がありました。夫婦の間にはそれは愛らしい娘が居ました。その姿に誰もが愛しさを抱き、大切に育てられていましたが母親はふと不安に駆られ呪文を呟きました。その代償には命を差し出さねばなりませんでした。後に残った父親は、娘可愛さに子連れ再婚しました。

 再婚相手は綺麗な人ではありましたが、欲と野望を隠していて娘の持つ美しさが癪に障ります。邪念が夫を殺してしまい、使用人の解雇で娘を働かせての贅沢三昧。娘は自分に掛かっている呪文も知らなければ気づかずの儘ですが、日々の暮らしで精一杯。両親の残してくれた家を守り、自然からの命に感謝する倹しさ。

 ある日、お城の王子様というか世継ぎが狩りの途中にこの家を訪れました。継母娘が二人着飾って迎えお喋りに賑やかです。王子と言えども其処は美人に弱いので、楽しい一時が過ぎました。帰り際に堆、城で舞踏会を開催するから是非お越しをと誘う。娘はその場に居ましたが薄汚れた格好では王子は気づかずのまま。

 その夜、城での舞踏会に二人の娘が出かけた後精霊が現れて、母親の掛けていた呪文を解きます。まったくなんてこったい放って於いたら何時までも…南瓜を馬車に、鼠を白馬に、ガチョウを御者に、蜥蜴を従者に変えます。そうして最後に娘を舞踏会に行ける恰好へと代えて城に向かわせます。真夜中までとの約束。

 で・娘は舞踏会で王子さまと遇えて結ばれたと思いますか?そこんとこ違うんですね。舞踏会では王子さまとは踊りましたが、精霊の約束を守って帰宅しました。ガラスの靴は履いていなかったので、残すこともなく。継母と連れ子が居なくなったので、元の暮らしを取り戻して輝く美しさを自慢することもなく暮らした。

 王子さま?散々ですよ。求婚したものですから、二人の娘と一緒にはなりましたが上手くいく筈がありません。相手の姿や格好で選んだことは失敗だったと思うものの、今更どうにもならずで成り行き任せ。自分の国の片隅だけ、光に包まれているのが何とも不思議なのにも気づかず。それが国を守ってくれているとも。

 お話には、ハッピーエンドは有得ません。という新解釈のシンデレラ。王子が見つけた時には、灰の中に埋もれていたバージョン、あ・シンデレラもあります。性格が捻じれているって?ふふんそれがどうしたって云うの。今日のわたくしはぐれているんですよ。でも、偶にはこういう展開も愉しめるって判って微笑むの。

 
コメント (10)
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