北の旅人

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民進党・山尾志桜里政調会長の政治資金収支報告書のこと

2016-04-08 14:58:23 | Weblog

1年間に地球5周分ともいわれる、230万円ものガソリン代を、政治資金収支報告書に記載していたことが明らかになった民進党の山尾志桜里政調会長。「保育所問題」で一躍脚光を浴び、今夏の参院選対策の目玉と言われたのもつかの間、あっという間に馬脚を現わした。先日の記者会見を聞いていると、問題発覚後、元秘書と一度も連絡も取っておらず、明快な説明はなされていない。
 
山尾氏は、1月に金銭授受問題(URに関する斡旋利得法違反容疑で捜査を受けている)で辞任した甘利明前経済再生担当大臣を猛批判しており、今度は自らが言動の整合性を問われることになった。元検事らしく、納得出来る説明責任を果たさなければならない。

それにしても、「政治とカネ」の問題が次から次へと明らかになり、ただ呆れるばかりだ。政治資金を後援会の観劇会や、肉体改造のためのジム通いの費用に使う国会議員。ウソの日帰り出張を繰り返していた県議等々。「信なくば立たず」という言葉があるが、国民との信頼関係がなければ、良い政治ができるはずはない。政治家は、何よりも、その政治姿勢が大事なのだ。

「為政清明」(いせいせいめい)=政治を行うものは清らかでなければならない。明治維新・三傑の一人、大久保利通(薩摩藩士)が好んで使った言葉だ。大久保は私財を投じ、国家のために全てを捧げた清廉潔白の政治家と評される。
そのため、晩年には8000円もの借金があったという。

また、「板垣死すとも自由は死なず」で知られる板垣退助(土佐藩士)は、家屋敷を売り払い、私財を投げ打って自由民権運動に身を投じたため、晩年は金銭的に困窮していたと伝えられている。寄付金などを受け取らず、東京の自宅は借家で、支払が滞るほど質素な生活をしていた。板垣が亡くなった際、宮中からのご下賜金で、やっと葬儀を行うことが出来たというほどだ。それ故、大久保にしろ、板垣にしろ国民の人気は大変高かったという。今の政治家諸氏も、まず、こうした先人たちの、政治家としての在りようを少しは見習ってほしいものだ。

夏の参院選から、18歳以上にも選挙権が与えられる。有権者の意識というものも大きく変わる可能性がある。若者たちに対しても恥ずかしくない政治を行わなければならない。でなければ、大きなしっぺ返しを食らうだろう。