北の旅人

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参院選を前にして考えよう !

2013-07-03 11:18:50 | Weblog

いよいよ参院選挙が明日から始まる。民主党→自民党への政権交代が行われた衆院選から6か月余り。今度は、衆参のねじれ国会を解消できるかどうかなど、大きな問題が山積みだ。 

国内には、景気・雇用、東日本大震災の復興、原発再稼働、社会保障、消費税、TPP、選挙制度改革などがあり、国外には、中国・韓国などとの外交・安全保障がある。これらの難題を前進させるためには、何といっても政治の安定が必須条件だ。

かつて、熱病に侵されたかのように「政権交代、政権交代」と叫んで誕生した、民主党政権は無残な結果を残して退陣に追い込まれていった。それだけではなく、日本にとって、大きな負の遺産を残した。政治家主導による脱官僚政治をはじめ、「コンクリートから人へ」というスローガンを掲げた事業仕分けなど、政権運営の未熟さと相まって、表面的なカッコ良さを謳ったマニフェストは惨憺たる結果に終わった。外交・防衛においても、鳩山・菅・野田元総理の言動は実にお粗末だった。あれでは、日本が中国や韓国から侮られるのも無理はない。このツケは限りなく大きい。

一方、第三極といわれる「みんなの党」や「日本維新の会」などはどうなのか。いずれも、腰が定まらず、先の衆院選や都議選の結果で右往左往している状態だ。

とくに、「日本維新の会」は、橋下氏と石原氏の間がぎくしゃくしている。当然と言えば当然だ。推測するに、石原氏は衆院選前の日本維新の会の上昇気流を見て、橋下氏と連携することによって、ひょっとしたらワンポイントでも「総理大臣」の4文字が頭をかすめたのではないか。そうでなければ、都知事を途中で辞め、十分な政策議論の期間もないままに手を結ぶとは考えられなかったからだ。

それが、今では、橋下氏の唐突とも言える「従軍慰安婦問題」発言による支持率の急落や「憲法改正」に関する両氏の考え方の相違など、隔たりは大きい。橋下氏と国会議員団との溝が深いということも伝わってくる。最近の石原氏の言動からしても、戦意喪失という感じが強い。

「みんなの党」にしても、渡辺代表と江田幹事長の間がしっくりいっていないとも言われている。

こうして見てくると、民主党、みんなの党、日本維新の会ともに、今回の参院選は党の存亡をかけた戦いといっても過言ではない。「アベノミクス」を掲げる安倍政権にも色々な問題があるにせよ、現況では自民党の圧勝は明らかだ。

だからといって、われわれ有権者も、政党・候補者をよく見極めて投票しなければならない。「どの党に託しても、誰がやっても同じだ」などと棄権してはならない。

「政権交代」を後押ししたマスコミや評論家たちに乗せられて民主党を支持してきた人たちも多かったであろう。しかし、その結果を見れば「どの党に託しても、誰がやっても同じだ」ということにはならないのだ。

鳩山元総理のように、尖閣諸島に関して日本人とは思えない、信じられない言動を繰り返している政治家をトップリーダーにしてしまったのは、われわれ国民なのだ。このように、同じならまだしも、それ以下になることもあるということを決して忘れてはならない。