■最後の戦場(第333話) 発表1991年8月
評価 ★★★★★
依頼人 なし
ターゲット なし
報酬 なし
今回弾丸発射数 0/ 通算弾丸発射数 1,836
今回殺害人数 9/ 通算殺害人数 4,007
今回まぐわい回数 0/ 通算まぐわい回数 95
<ストーリー>
ゴルゴの乗った飛行機が墜落。アメリカ・ソ連は共同でゴルゴを追い詰めるが・・・
<この一言>
一人に一発ずつの実弾。俺に銃を奪われた時の用心だろうが・・・指揮官のアイデアか・・・?
<解説>
ゴルゴの乗った飛行機がアフリカに墜落。アメリカはデルタフォースを投入して負傷したゴルゴを殺害することを計画。ブッシュ大統領はゴルゴ抹殺計画をゴルバチョフに打診、ゴルバチョフもこの計画を認めソ連はスペツナズを派遣する。
石器を作って鹿を狩り、毛皮を作り、薬草を摂って傷を癒したゴルゴであるが、杖を使わなければ歩行も困難な状況であった。デルタフォースの攻撃を受けるが、白兵戦で敵を退け、雪山に誘い込んで一隊を殲滅、洞窟に入り込んで持久戦を展開する。洞窟ではデルタフォースとスペツナズが共同戦線を張るが、闇の恐怖を味方に付けたゴルゴは様々なトラップを仕掛け、東西の特殊部隊を手玉にとる。
アメリカ上層部は、ゴルゴが”ある地点”を目指していることに気付く。”ある地点”とは、アメリカが核弾頭を配備したミサイル発射基地。相互信頼に基づく軍縮路線への背信であるこの基地が公になれば、米ソ間の緊張が一気に高まるため、アメリカはターナー特別補佐官をこの地に派遣、ゴルゴへの交渉にあたらせる。取引を持ちかけるターナであるが、ゴルゴはこれを無言で拒否。緊急避難用の脱出ルートを用意していたゴルゴは、窮地を脱する。
ゴルゴ史上最大の危機といっても差し支えない状況が描かれる。飛行機墜落事故からの生還→酷暑でのサバイバル→重傷を負っての白兵戦→極寒の高山での逃亡→暗闇の洞窟での持久戦。徒手空拳で世界最強の特殊部隊と言われるデルタフォースとスペツナズに立ち向かうゴルゴの奮闘が凄まじい。緊急脱出用の避難手段を設けていることも判明。協力者には高額の”年金”が支払われているとのことだが、あやかりたいものである。ラストシーンで協力者にオレンジを勧められ、表情を緩めたゴルゴ。今回のサバイヴの過酷さが滲み出ているゴルゴの横顔が印象的である。
ズキューン
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今回のゴルゴンは災難でしたね。まあ、預けてある金に爆薬のエッセンスを混ぜているゴルゴンですから、緊急急避難用脱出ルートを用意していても不思議はありませんね。
ついでに言うと、ターナー特別補佐官は“始末”されたのでしょうね。当たり前なので“省略”されたのでしょう。
>ラストシーンで協力者にオレンジを勧められ、表情を緩めたゴルゴ
本当に安心したのでしょうね。差し出されたオレンジに対して、「まずお前が食べて見ろ」とは言いませんからね。
本日の一句「どうすれば、なれるのゴルゴの、協力者」
>ターナー特別補佐官は“始末”された
そうそう、そうなんですよ。ターナーが始末されるとなると、父ブッシュ大統領とゴルバチョフも同罪ではないかと。しかし、国際平和への影響を考え、ターナーのみが”始末”されたと考えるのが妥当でしょうか。
>「まずお前が食べて見ろ」
普段なら言うはずのセリフ、言いませんでしたね(笑)
>「どうすれば、なれるのゴルゴの、協力者」
なりたい!(大笑)
話の中で、デルタフォースの育成をしたアーロン・バンク大佐を「あのかませ犬か」と上層部で判断している時点で、勝敗は決まっている気がしてしまいました。
そのバンク大佐が
「これがあのデルタか・・・。俺が離れた十年間でデルタはここまで落ちてしまったのか。ハイテクに頼りきり基本的接近戦を忘れてしまったのか」
と言っていてところに、全ての答えがある気がします。
軍隊ってのは窮極の縦社会だと思いますが、裏腹に個人の怨念とか確執は相当のものなんでしょうね。ゴルゴが組織に頼らないのも、このような個人的感情がマイナスに作用することを嫌ってのことでしょう。
>基本的接近戦を忘れてしまったのか
ハイテク化された今日の戦闘においても、最後は個人の戦闘力にかかっているのでしょうね~チキンな私は、ハイテク武器のスイッチを押すのも、白兵戦に臨むのも、どちらもムリですが・・・
さて、このエピソードでは冷戦時代の秘密の大陸間弾頭ミサイルの発射基地が小道具(笑)で使われていますが、脚本担当はきむらはじめですよ。
彼は脚本デビュー作の『死の翼ふれるべし』でもピラミッドの内部に秘密の核貯蔵庫を小道具(笑)で使ったりと、核にこだわりを持っていますね!
ところでゴルゴ、今回の洞窟内での遭遇戦の経験が、後の『ミッション・イン・ヘル』に活かされているように思います。
ホントこの回のゴルゴ、凄まじいですね。
きむらはじめ氏は、秘密の部屋がお好きなようで(笑)