■タミルの虎(第471話) 発表2001年8月
評価 ★★★
依頼人 スリランカ ネヴィル・カナガシンガム大蔵大臣
ターゲット LTTEの自爆テロ要員チャンドラン(カナガシンガムの息子)
報酬 不明
今回弾丸発射数 1/ 通算弾丸発射数 2,550
今回殺害人数 1/ 通算殺害人数 4,887
今回まぐわい回数 0/ 通算まぐわい回数 113
<ストーリー>
スリランカで民族間対立が先鋭化、連続自爆テロが勃発。標的となった大蔵大臣はゴルゴに条件付で依頼を行う・・・
<この一言>
歴史の講釈はいい・・・
<もう一言>
答えられないと、言うのか・・・では、この依頼は・・・無かった事にしてもらおう。
<解説>
スリランカで多数派シンハラ人と少数派タミル人との対立が深刻化、LTTE(タミル・イーラム解放の虎)は、要人テロ・戦闘行為を繰り返してきた。スリランカ政府閣僚で唯一のタミル人である『カナガシンガム』大蔵大臣は、タミル人から裏切り者のレッテルを貼られテロの標的とされていた。
カナガシンガムは息子『チャンドラン』の行方を捜していたが、チャンドランはLTTEに入隊していたことが判明。しかも、整形手術を施し、別人になりすましているという。チャンドランはカナガシンガムに電話を入れ、父親を道連れにする自爆テロ敢行を予告する。カナガシンガムはゴルゴに接触、チャンドランがカナガシンガムの説得に応じれば狙撃を中止するという条件付で息子チャンドランの殺害を依頼する。
テロ決行の日と目される銀行業協会総会当日、聴衆の一人が立ち上がり、カナガシンガムに罵声を浴びせる。警護部隊は男を取り押さえるが、この隙にカナガシンガムに近寄る警備員がいた。この警備員こそが顔を変えたチャンドランであった。カナガシンガムは、チャンドランに思いとどまるよう説得を試みる。説得に応じたかのように見えたチャンドランだが、テロ決行の意志は固く、起爆紐に手をかけようとしたその刹那・・・ゴルゴの銃弾がチャンドランの眉間を射抜く。読唇術でチャンドランの思惑を読み切ったゴルゴが、依頼通り自爆テロを防いだのである。
なんということのない短編だが、傲慢な交渉術が記されていること、シンハラ語とタミル語というマイナー言語についても読唇術を含めマスターしていることが描かれており、ゴルゴ・シリーズの典型的なストーリ展開として楽しめる。カナガシンガムの最後のセリフが象徴的だ。『ゴルゴ13には、そんな猿芝居も通用しなかった・・・彼は完璧でそして冷静だ・・・』
ズキューン
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>なんということのない~楽しめる
ゴルゴ好きにはお馴染みの展開ですね。しかし、しそうと言うのは恐ろしいですね。父親を殺そうとするなんて・・・
本日の一句「名演技、ゴルゴにとっては、猿芝居」
>しそうと言うのは恐ろしいですね。父親を殺そうとするなんて・・・
思想・民族・宗教の対立というのは、人間の根本での対立となるので根深いのでしょうね。ゴルゴがこれらを超越しているというのは、やはり人間離れしているということなのでしょう。