ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第100巻-3邯鄲の夢

2007-10-08 23:53:55 | 第096巻~第100巻

■邯鄲の夢(第338話) 発表1992年8月

評価   ★★★

依頼人  中国共産党執行部

ターゲット 毛沢東肖像画(中国共産党保守派重鎮 老青文への警告)

報酬    不明

今回弾丸発射数       1/ 通算弾丸発射数 1,842

今回殺害人数         0/ 通算殺害人数   4,014

今回まぐわい回数     0/  通算まぐわい回数    95

<ストーリー>
中国各地で「毛沢東」の肖像画がブームに。中国共産党保守派の仕込んだ工作に対し、党執行部は・・・

<この一言>
ジョークは時と場所を選ぶ事だ・・・

<もう一言>
まわりくどい話はもういい・・・はっきりと標的を示してもらおう・・・

<解説>
中国各地で「毛沢東」の肖像画がブームに。人民はこぞって肖像画を手に入れようとするが、「毛沢東」ブームは共産党保守派重鎮「老青文」が巧みに仕込んだプロパガンダであり、党内勢力の拡大を図るための陽動であった。

党執行部は、保革勢力の均衡を保つために「老青文」に警告を与えることを決定、ゴルゴに接触する。ゴルゴへの依頼は、老青文の殺害ではなく、老青文に警告を与えること。毛沢東の肖像画を射抜いて保守派の闊歩を自粛させるのが目的だ。

ゴルゴは老青文の寝室に掲げられた毛沢東肖像画の眉間を射抜く。老青文は、党執行部の警告の意味を汲み取り自らの政治生命の終焉を悟る。

「警告を与えるために毛沢東の肖像を撃って欲しい。」
この単純な依頼を回りくどく話す共産党執行部幹部に対し、ゴルゴがいらだちを顕わにしているのが可笑しい。
幹部の語る言葉が示唆に富んでいる。
「誰もが安易に入手できるなら、神通力を失う」
「特別性が意味を失い、大量生産大量消費が価値を持つ社会、すなわち資本主義社会」
ブランドが氾濫することでその特異性が希薄化し、ハイクオリティ・ブランドとコモディティとに二極化する消費。消費の二極化はマーケットの分断をもたらし、労働力の二極化、ひいては社会階層の二極化をもたらす。図らずも本作は日本社会の階層分断を予告しているのである・・・

ズキューン

ゴルゴ13 (100)巻掲載
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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ペロさん、こんばんは。 (賛美歌13番)
2007-10-10 00:25:02
ペロさん、こんばんは。
回りくどいひと、けっこういますよね。そういう人に言いたい!
簡潔に、世間話じゃ、ないんだぞ!
返信する
賛美歌13番さんこんにちわ。 (ペロ)
2007-10-09 15:17:36
賛美歌13番さんこんにちわ。
>単純な依頼を回りくどく話す
回りくどいのはだめですね。この幹部達はゴルゴンのことを知らないのでしょう。
本日の一句「簡潔に、世間話じゃ、ないんだぞ!」
返信する

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