■静かなる記念日(第329話) 発表1992年4月
評価 ★★★
依頼人 ミラン・マコビッチ
ターゲット セルビア人部隊の殲滅
報酬 古い指輪
今回弾丸発射数 50/ 通算弾丸発射数 1,829
今回殺害人数 58/ 通算殺害人数 3,992
今回まぐわい回数 0/ 通算まぐわい回数 95
<ストーリー>
セルビア人とクロアチア人との勢力争いの分岐点となるブコバロア村。この村は十年前のある事件を契機に民族紛争のエアポケットとなった・・・
<この一言>
用件を聞こう・・・
<解説>
ユーゴスラビアの山間部「ブコバロア村」はセルビア人とクロアチア人の分岐点に存する小さな村。民族紛争が続くこの国において、ブコバロア村だけは民族衝突の発生しないエアポケットとなっていた。
MI6を退職した男がこの村の秘密を探り、十年前の驚くべき事件に到達する。
セルビア人に制圧されたブコバロア村の住民は、ゴルゴを雇うことでセルビア人部隊を撃退することを企てる。村民の中から選ばれた5人がゴルゴとの待ち合わせ場所に向かうが、情報漏れによりセルビア人部隊の奇襲にあう。5人のうち「ミラン・マコビッチ」だけがゴルゴとの待ち合わせ場所に辿り着くが、待ち受けたセルビア人部隊より銃撃を受け、ゴルゴへの報酬となる宝石を川中に落としてしまう。負傷したミランは、母親にもらった古い指輪をゴルゴに差し出し、セルビア人部隊の殲滅を依頼する。ミランの余命が短いことを見たゴルゴは、この依頼を応諾、50名ものセルビア人部隊を一夜にして殲滅させる。以来、ブコバロア村はゴルゴに依頼をした村として恐れられ、民族紛争のエアポケットとなったのである。
資産価値のほとんどない「古い指輪」でミランの依頼を受けるゴルゴの男気が熱い。死に行く者の意向を汲み取るシーンは何度も登場するが、ゴルゴは何を思って依頼を引き受けているのだろう。ちなみにこの事件が発生したのは13日の金曜日とされている・・・
ズキューン
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今回のゴルゴンは、かっこよかった(感涙)普段は“感情がない”とか“殺人マシーン”などと言われていますが、時折見せる男気がゴルゴンの人気を支えているのでしょう。
ここで自分なりに依頼成立条件について考えてみました。ゴルゴンが依頼人に多額の報酬を科すのは、依頼人の“覚悟を試す”意味が含まれている様に思います。数千万円の金はそうそう簡単に捻出できませんから。その意味では“命を懸けた依頼”は十分に条件を満たしているので、ゴルゴンも無下に断らないのではないでしょうか?
本日の一句「襲われぬ、村の歴史に、ゴルゴあり」
この作品、熱いですね。依頼成立条件ですが、私は覚悟もお金もないのでゴルゴへの依頼は成立しそうにありません。ゴルゴに仕事を頼みたいと思うことは多々ありますが・・・
「おれに依頼をしに来るものは、ほかにどうしようもなくなってやってくる」
みたいに話しているシーンが何話だかであったので、金額以外のなにか引き受ける基準がたしかにありそうですね。
だからこそ依頼主が死亡しても遂行するという厳格さをゴルゴももつとも推測できそうな気も・・・。
>ほかにどうしようもなくなってやってくる
なんか今の日本の閉塞状況みたいですね(笑)ゴルゴが経済問題も解決してくれないでしょうか。依頼人は某国のゴルゴ好きのトップ、依頼金は当人の命というのもあんまりなので、得意の”裏金”でどうでしょう?
脚本家の経歴、傾向、作風まで知悉されているとは、凄いですね!
私は単行本だけを読んでいるので、『螺旋』『ドナウ・ライン迷路』を読んだことがありません。マリヨ神父さんのコメントによれば、”ジャヌー警部”なるサブキャラクターが登場するのですね。これは楽しみです。
本誌発表、別冊収録から単行本になるタイムラグがもどかしいですね。時折、本誌を立ち読みしますが、これが単行本に収録になるのはいつになるのか・・・とため息がでます。