■臆病者に死を(第400話) 発表1996年8月
評価 ★★★★
依頼人 ニューヨーク市警キース部長
ターゲット 爆弾犯の仕掛けた時限爆弾
報酬 不明
今回弾丸発射数 1/ 通算弾丸発射数 2,145
今回殺害人数 0/ 通算殺害人数 4,284
今回まぐわい回数 0/ 通算まぐわい回数 105
<ストーリー>
ニューヨーク警視総監宛にビル爆破の予告電話が。心に傷を負う元爆弾処理係とゴルゴが爆弾処理にあたる・・・
<この一言>
手の動きに迷いも戸惑いもなかった・・・見事な腕だ・・・
<解説>
ニューヨークで連続爆破事件が発生。犯人から警視総監に爆破予告が届き、爆発物処理に「マッケイ」をあたらせ、狙撃手を一人用意せよとの指示がでる。ニューヨーク市警キース部長は、ゴルゴにコンタクトを取り、マッケイと行動を共にするよう依頼する。
マッケイは5年前、爆発物処理中の事故により己の限界を悟り現役を引退、爆発物処理の教官となり現場から遠ざかっていた。事故のトラウマから逃れられないマッケイであるが、ゴルゴの沈着なサポートを受け徐々に自信を取り戻す。爆破犯が高層ビルに仕掛けた2つの爆弾を処理した後、マッケイは爆破犯が自分の師匠「クラスマン」であることに気付く。
クラスマンはニューヨーク市警の天才爆発物処理担当であったが、マッケイのミスにより利き腕を失い、警察を辞めて姿をくらませていた。クラスマンは警察とマッケイへの復讐のために、爆弾を仕掛けたのである。マッケイは、クラスマンがエレベーターに爆弾を設置し、下降するエレベーターが50階を通過した瞬間に爆発させる仕掛けを見抜く。ゴルゴは1階のエレベーターホールから下降するエレベーターを待ち受け、50階に達する直前に電源装置を狙撃してビル爆破を防ぎ、静かに現場を立ち去る。
爆発物処理担当として師弟関係にあるクラスマンとマッケイの因縁と爆発物処理の息詰まる展開がからみ合う見事な作品。冷静沈着なゴルゴの静謐さがストーリーに緊迫感を与えている。マッドサイエンティスト・クラスマンの狂気、善人マッケイの自信回復、様々な爆弾ギミックと、ハリウッド映画さながらの仕掛けが面白い。作中にも「”ダイ・ハード”みたい!」とのセリフもあり、アクション映画を意識して仕上げられた作品と推測される。
ズキューン
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何度も読むに値する作品ですね。プロ同士の闘いでも、349話『バイオニック・ソルジャー』や前々回の『白龍昇り立つ』とは違った息詰まる攻防は、多くの読者を満足させたことでしょう
また、マッケイとゴルゴンのコンビも、良かったと思います。腕はあるのに自信がないマッケイを、ゴルゴンが精神的に後押しする光景は美しい。最終的にはゴルゴンが美味しいところをもっていくことになりますが・・・
本日の一句「マッケイは、この後現場に、復帰した?」
レスが遅くなりまして、申し訳ありません。
ペロさんのおっしゃるように、ゴルゴがマッケイをサポートするのが”美しい”です。マッケイは現場復帰してるといいのですが・・・
たぶん、映画の「スピード」を意識した作品ではないかと思います。
この映画では、犯人で元爆弾処理班の警官(デニス・ホッパー)が最後まで、主人公(キナヌ・リーブス)を苦しめてました。
>映画の「スピード」を意識した作品ではないかと思います。
なるほど。どちらも爆弾がテーマですね。
アクション映画のスペクタクルは「主人公がどれだけ苦境に立たされるか」という点でわかると思うのですが、本作の凄さは、「再生」が描かれている点です。この話の結末の「その後」は出てきませんが、それでいいと思います。何でもかんでも受け手にフレンドリーな描写なんて要りません。本作の読後に暗い「その後」を想像する読み手がいるでしょうか?
「再生」のプロセスは作中で示されています。「その後」はあえて描かれないのではないですか?だからこそ本作は深い!
最近のお気楽なハリウッド製アクション映画に是非見習っていただきたい名作です。
>本作の凄さは、「再生」が描かれている点
ゴルゴ作品の中で、未来への希望が読み取れる本作は希有な存在ですね。
東北の、そして日本の再生も希望を持ちたいです。
ゴルゴの超A級ぶりがわかる難しさです。
他にも2万5千年の荒野のステージも難しいです。
昔々、ゲーセンに通い詰めていました(笑)ゴルゴの狙撃ゲームがあったのは知っていましたが、当時はゴルゴ13を読んだことがなく、遊んだことがありません。今となっては現物すらみることのできないゲームなので、遊ばなかったことが今更ながら悔やまれます。
高層ビルの落成パーティーは
「ダイハード」
貨物船爆破
舞台がNY
犯人が個人的怨恨でゲーム相手を指名
は「ダイハード3」でしたね。
マッケイもゴルゴもかっこよかったです。
ただ、クラスマンも才能があるだけに不幸だったと思います。
本作とダイハードの共通点は非常に興味深いですね。ミッション・インポッシブルのパロディのような作品が読みたいです。