![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6d/48/c91722473e4c8369995e6961be0268f1.jpg)
鳥居越し 轟き渡る 落雪に 暫し手を止め 振り返りみる
■
【マグロからみる共生時代と成長戦略】
海釣り、それもツーリングの経験はない。サイパン旅
行でオプション設定しかけて都合でやめったので、い
つか機会があれば、男友達といっしょに楽しめればと
思っているが体力養成期間を入れると最低でも1年前
に計画してトレーニングしていなければ無理だろう。
ということは、今年は北海道のツーリングを計画して
いるので、2011年の夏というとのになるが、どや?!
マグロ(鮪)は、スズキ目・サバ科・マグロ属 Thunnus
に分類される魚の総称。暖海・外洋性の大型肉食魚で、
日本をはじめとする世界各地で重要な食用魚として漁
獲されている。日本では特にそのうちの1種クロマグ
ロ Thunnus orientalis を指すことが多い。英語 "Tuna" は
「マグロ」と和訳されがちだが、実際は上位分類群の
マグロ族 (Thunnini) 全般を指し、マグロだけでなくカ
ツオ、ソウダガツオ(マルソウダ、ヒラソウダ)、ス
マなどを含む。また、「カジキマグロ」(カジキの俗
称)「イソマグロ」(イソマグロ属)は、名前にマグ
ロを含むがマグロ(属)ではない。全世界の熱帯・温
帯海域に広く分布するが、種類によって分布域や生息
水深が異なる。海中では口と鰓蓋を開けて遊泳し呼吸
吸する。泳ぎを止めると窒息するため、休息時でも止
まらない。
刺身、寿司種、焼き魚、ステーキ、缶詰など幅広い。
背中側と腹側では脂肪の含有量が異なり、部位によっ
て「赤身」「中トロ」「大トロ」と呼ばれる。日本人
は古くからマグロを食用とし、縄文時代の貝塚からマ
グロの骨が出土している。古事記や万葉集にもシビの
名で記述されているが、江戸の世相を記した随筆「慶
長見聞集」ではこれを「シビと呼ぷ声の死日と聞えて
不吉なり」とし、腐敗しやすいことから下魚とされた。
「大魚(おふを)よし」は、「鮪」の枕詞。江戸時代
の豊漁の際、腐敗を遅らせるためにマグロの身を醤油
づけにした「ヅケ」が握り寿司のネタとして使われ出
したのが普及のはしりという説がある。
主として赤身の部分が生食され、脂身の部分の「トロ」
は腐敗しやすいことから不人気で、もっぱら加工用だ
ったが、冷凍保存技術の進歩と生活の洋風化により、
1960年代以降は生食用となる。品質が低下しない冷凍
温度帯は-30℃以下であり、実際の流通上では-50℃の
超低温冷蔵庫に保管。一度解凍したマグロを再凍結す
ると組織が破壊され質が劣化する。再解凍後にはドリ
ップ(旨味成分等を多量に含んだ汁)が流れ出すなど
して風味も落ちる。
■
この実で言うと「トロ」より「赤身」が好きで、にぎ
りは専ら後者で「トロ」の注文はここ数年したことが
ない(接待の場合を除く)。ところで、30年前の中国
人は鮮魚刺身は、先進的な物流保存技術や衛生技術が
普及していないので絶対に口にしなかった。1995年の
統計では、世界のマグロ漁獲量 191万トンに対し、日本
の消費量は 71万トン(37%)。そのうち60万t(abt.85% )
を刺身・寿司等の生食で消費している。加工品では「
ツナ」もしくは「シーチキン」(商標名)と呼ばれる
サラダオイル漬けの缶詰が多い。一世帯当たりのマグ
ロの購入量は年々減少している。消費率はマグロ水揚
げ日本一の静岡県および隣接する山梨県、関東地方が
上位を占める。一方で西日本の数値は軒並み低く、食
文化の相違がみられる。
上記の数値から、仮に中国が日本人と同じ量を口にす
ると500万トン不足する。マグロ1つとってもそうだか
ら世界的な健康志向(→食文化力のパックス・ジャポ
ニカ)がグローバル化するとどうなるか?資源の枯渇
は目に見えている。このことはブログしたが(『赤い
山茶花と黒いマグロ』)、問題は時間で市場主義に任
せられない容易成らざる状況であることは明白だろう。
この様に、日本の状況は、世界の状況を先んじていて
(→高齢社会問題等)、従前たる「成長路線」では上
手くいかないことも明白で、景気対策にこのような質
的転換を意識しない政策を投企しても問題を拗らせる
だけだ。尤も、問題の本質が早く露呈するのでそれも
まぁ、いいか ^^;。
■
食の政治はさておき、二千年にわたる寿司の歴史超高
級マグロの代名詞「大間産の生マグロ」の赤身。今タ
イで日本の寿司が大ブーム。プラ・ソム(すっぱい魚
の意)という伝統食品がタイにある。日本の寿司のル
ーツに当たる。作り方は淡水魚を一晩岩塩で塩漬けに
し、蒸したモチ米をまぶして3日間放置しに米と魚が
発酵し、特有の酸味とうまみが出る(「新春スペシャ
ル 和食の極み 寿司の神髄 大研究」)。日本の寿司
の元祖とされる「ふなずし」とよく似た、魚と米で作
る発酵食品。日本の複数の研究者がこれまで寿司のル
ーツについて様々な調査・研究を行った結果、タイや
ラオス、中国南部など東南アジア地域で作られていた
プラ・ソムと同じような発酵食品が、紀元前に稲作文
化とともに日本に渡来し「ふなずし」から始まる現代
の寿司への進化の大本となったと考えられている。
■
【プラ・ソムの物語と作り方】
元祖なれずしのタイのプラ・ソムは、米が乳酸菌の働
きで発酵し、デンプンが分解されて酸に変わり、発酵
特有の酸味をもち、魚のたんぱく質がうまみ成分のア
ミノ酸への分解を促し、酸により雑菌の繁殖を抑え保
存食となる。白身の魚をさばき、粗塩をまぶして一晩
塩漬け→塩漬け魚を一度よく水洗いし→塩・砂糖など
をすり込み、下味を付ける→蒸したモチ米を刻んだニ
ンニクと一緒に魚の表面や内部によくまぶす→そのま
ま密閉容器などの中に入れ、暖かい場所に3日間程度
放置→そのまま高温の油で表面をカリッと揚げて食べ
る。
プラ・ソムが寿司になるまで紀元前の昔、東南アジア
からプラ・ソムのような発酵食品が稲作文化とともに
日本に渡来する。奈良時代は、税として納められてい
た高貴な食べ物で、当時の「発酵すし」では、米はた
だの漬け床で食べずに捨てていたが、室町時代になり
「すし」が広く普及し始めると米を食べることが普及。
以後日本では魚と米を一緒に食べる「寿司」へと進化。
発酵を待たずに食べる寿司は、江戸時代考え出したの
だが酢を米に染み込ませることで、“発酵させずに発
酵風味を持たせる”という妙案で誕生する。
■
ところで、テレビの「大間マグロの握り寿司」と「冷
凍マグロの寿司」の比較対決は後者に軍配が上がる。
後者は米に「古米」を 7割も使用。同じ水加減で炊い
た新米と古米比べると水分をたっぷり吸収した新米に
比べ、古米は水分の吸収が悪く、内部にひび割れ状の
隙間に酢が入り込むことで、酢が染み込み前者より美
味さで優劣が決まるという。これは、富山の「ます寿
司」が最後に寿司を押す重石の重さが、おいしさを決
定することと、香川県の「カンカン寿司」が、専用の
木枠に酢飯とサワラを詰め、くさびをカンカンと打ち
込んで強く押しつけることで、山口の「岩国寿司」は、
酢飯の上に色とりどりの具を置き、人が上に座って体
重で押すことでおいしくなるという。
■
押した寿司と押さない寿司の違いは、塩サバを酢飯の
上に乗せ、押して作るのが「さば寿司」だが、押さず
に作ると、押さない寿司は魚が硬く、ご飯はもろく崩
れるため、噛んだ時に魚と米がバラバラになってしま
う。一方、押した寿司は魚が柔らかく、ご飯は締まり、
ひとつの食べ物のように一体化して噛み切れる。米の
部分も魚の身も、押したほうがうまみ成分が増える。
酢飯に魚を乗せて強く押すと、酢飯の酸が密着した魚
に浸透し、それが魚の身の中にある「たんぱく質分解
酵素」を目覚めさせます。この酵素が、魚のたんぱく
質をうまみ成分のアミノ酸に分解するということが解
明された。
一晩置いたマグロの赤身も、酒とみりん、しょうゆを
合わせたタレ(煮きり醤油)に10分ほど漬けた後、さ
らに一晩寝かせてから寿司に使うことで魚肉の食感と
旨味を引き出す。「シャリとネタの鮮度で決まる」と
いうの思いこみすぎず、寿司職人の創意工夫でマグロ
のづけの美味さ引き出されるという目から鱗の話しで・
し・た。ここでも「うまみ」の科学の高速化が如何に
進んでいるか実感できたが、まぐろのなれ鮨はなかっ
たなぁ~と。 マグロづけ山かけ丼
■
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます