極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

沸騰大変動時代(十二)

2024年04月17日 | ネオコンバーテック

彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救っ
たと伝えられる招き猫と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え(戦
国時代の軍団編成の一種、あらゆる武具を朱りにした部隊編のこと)
と兜(かぶと)を合体させて生まれたキラクタ「ひこにゃん」。


【今日の短歌】

       六甲ライナー
   前を向き海を越えゆくほかはなし無人運転の先頭車輛

   電車より降りてひと息に続きたる歩みは止まる彫刻の前


   海上に開きし街に住まふ人二万大小の犬も移り来

   小磯良平の画室をドイツ人学校を橋を架けたる島に移しし

   屋根ひくく続く中国の家並みを写せり戦争画準備のために


   精一杯詰めれば八入は座れるか空きたるベンチふたつは並ぶ



                   短歌研究 四月号、2024 
                                                                   『島の街』  島田幸典

※島田 幸典(1972年5月27日 - )、日本の政治学者、歌人。
京都大学大学院法学研究科教授。専門は比較政治学、比較国制史。
山口県立山口高等学校在学中の1990年より短歌結社「牙」にて石田比
呂志に師事。石田死去による「牙」解散後は、2012年より阿木津英と
ともに「八雁」を創刊。京大在学中には吉川宏志、梅内美華子、林和
清らとともに京都大学短歌会に所属した。現在は同会顧問。2012年 
現職。「八雁」創刊、選者に就任。2016年:歌集『駅程』で寺山修司
短歌賞




沸騰大変動時代(十二)

毎日16時間打ち込んでいたものが、昨年末から8時間がやっと(加
齢と眼精心労で)。ところが環境リスク本位制とデジタル渦論で
科学技術の特異点で新情報のラッシュで "ヒリヒリ状態”.残件
の山。そこにきてブログテンプレートがかわり「てんやわんや」
である。”もっと、パワーを!” と、失明の危機を感じつつ、叫ん
でいる。それでは....

機械設計による高品質な半導体ファイバー
【要約】
最近のファイバー技術の進歩により、密接な界面を持つ機能性材料を
特定の形状の単一ファイバーに組み立てることが可能となり、センサ
ー、アクチュエーター、エネルギーハーベスティングとストレージ、
ディスプレイ、ディスプレイなどの機能を広範囲に渡って提供できる
ようになkるた。 医療機器。半導体はデバイスの性能を左右する重要
なコンポーネントであるため、ファイバー内の半導体の選択、制御、
エンジニアリングは、高性能機能ファイバーを実現するための重要な
経路となる。しかし、高収率ファイバーの熱延伸における応力の発生
と毛細管の不安定性により、半導体コアの亀裂と変形の両方がこれら
のファイバーの性能に大きな影響を与える。 今回、繊維形成の 3 つ
の段階(粘性流、コアの結晶化、その後の冷却段階)における応力の

発生と毛細管の不安定性に関する研究に基づいて、超長で破損がなく、
摂動のない半導体ファイバーを実現するための機械設計を報告提示す
る。 次に、露出した半導体ワイヤを金属電極との明確な境界面を備え
た単一の柔軟なファイバーに統合することで、オプトエレクトロニク
スファイバーや大規模なオプトエレクトロニクスファブリックを実現
できる。この研究は、従来のプラットフォームではアクセスできない
形状を伴う極端な力学と流体力学に関する基本的な洞察を提供し、本
質的に柔軟でウェアラブルなオプトエレクトロニクスに対する需要の
高まりに対処する。



図3.
【掲載論文】
Title:High-quality semiconductor fibres via mechanical design
Nature  2024 Feb;626(7997):72-78.
doi: 10.1038/s41586-023-06946-0.  

❏ 全塗布で3層構造の有機光電子デバイス集積
理化学研究所(理研),山形大学,東京大学,中国華中科技大学は,

全塗布プロセスによって,有機太陽電池,有機光検出器,有機発光ダ
イオード(LED)に新しい3層デバイス構造を適用することで,3種類
の有機光電子デバイスを集積し,ウエアラブルな自己給電式の超薄型
光脈波(PPG)センサーを実現した。
有機太陽電池や有機LED,有機光検出器の発光層・受光層・発電層(
機能層)を同一基板上に塗布プロセスで作製することは難しく,長期
安定性にも課題がある。研究グループは,正孔輸送層・電子輸送層を
含む従来の多層積層構造から,透明電極・不透明電極・機能層のみか
ら成る3層構造へと構造を簡略化。機能層を変えるだけで3種類のデバ
イスを同一基板上に作製可能とした。また,全塗布プロセスでの作製
手法の確立にも成功。この3層構造は,超薄型基板上に,透明電極,
機能層となる有機半導体層,不透明電極の順に積層されている


図1 3層構造から成る全塗布・超薄型有機光電子デバイスの構造
関聨情報
・全塗布プロセス作製された超薄型ウエアラブルセンサ 理化学研究所


❏ 新方式によるOLEDディスプレーの進捗を開示      
4月16日、ジャパンディスプレイ(JDI)が世界で初めて量産技術の開
発に成功し,2024年12月の量産開始に向け最終調整を進めている,マ
スクレス蒸着とフォトリソを組み合わせた方式で画素を形成する有機
ELディスプレー(OLED)「eLEAP」のの事業進捗について発表。この早
期の高歩留は,立ち上げが期待以上の速さで進んでいることを示すと
ともに,同社がこの製品の量産化の壁を乗り越えたことを意味すると
している。今後,ウェアラブルデバイス,スマートフォン,ノート PC,
車載製品等,様々なアプリケーション用にこの製品を開発・生産し提
供していく。
掲載情報
超高輝度1600 nitsノートPC用eLEAP開発のお知らせ 株式会社ジャパンディスプレイ
                      .       
❏ 水素製造と燃料電池による発電を1台で
日本特殊陶業は水素製造と燃料電池による発電を1台の装置で可能に
する「リバーシブルSOCシステム」を開発した。同社が開発中の固体
酸化物形セル(SOC:Solid Oxide Cell)を使うもので、水を電気分

解して水素(H2)を生成する固体酸化物形電解セル(SOEC)と、水素
と酸素から電気を生成する固体酸化物形燃料電池(SOFC)の動作を
切り替えられる。



リバーシブルSOCシステム
固体酸化物形電解セル(SOEC)と固体酸化物形燃料電池(SOFC)の動

作を切り替えられる。(出所:日本特殊陶業)
リバーシブルSOCシステムは、水素貯蔵によるエネルギーマネジメン
トに向く。余った電力を水素に変換する際はSOECとして動作し、水素
から発電する際はSOFCとして動作する仕組み。AC100V電源で動作し、
SOECとしての水素製造量は時間当たり最大0.9Nm3、SOFCとしての発電
能力は最大740W。

❏ 培養液の加温で植物工場の増収の可能性を発見 

掲載論文
Raising root zone temperature improves plant productivity and metab-
 olites in hydroponic lettuce production
・   Frontiers in Plant Science 
【DOI】     10.3389/fpls.2024.1352331 

❏ 表面増強フォトクロミズムでアミノ酸検出
掲載論文
論文名: Cyclodextrin-Assisted Surface-Enhanced Photochromic Phenomena of 
Tungsten(VI) Oxide Nanoparticles for Label-Free Colorimetric Detection of 
Phenylalanine:フェニルアラニンのラベルフリー比色検出のためのシクロデ
キストリン支援三酸化タングステン(VI)微粒子の表面増強フォトクロミック現象

❏ 運動「最少量」のメカニズムを光技術で発見
早稲田大学と国立スポーツ科学センターは,トレーニング効果を生み
出す「最少量」のメカニズムについて,強度の工夫によって,短時間
であっても大きな運動効果をもたらし得ることを,光技術を用いて発
見。
掲載論文
論文名;Physiological and Metabolic Responses to Low-Volume Sprint 
Interval Exercises: Influence of Sprint Duration and Repetitions
DOI:10.1249/MSS.0000000000003420

  長波長側の光で陰イオンを検出する材料開発
【掲載論文】

 高い光合成能力を持つトマトを発見


 光/音響ハイブリッド水中通信装置を開発
従来、水中での通信はケーブルによる「有線通信」が主流で、一部音波によ
る「音響無線通信」が利用されてきた。前者はケーブルが陸上と同様のリア
ルタイム伝送が可能ではあるものの、海流などの抵抗を受け、ROV(Remotely 
Operated Vehicle、遠隔操作型水中ロボット)の活動は制限される。後者は
、AUV(Autonomous Underwater Vehicle、自律型水中ロボット)に搭載され
ているが、通信速度は数十キロbpsが限界のため、大容量データのリアルタ
イム伝送に難があった。これらを解決すべく、国内外のメーカー・研究機関
は高速化が容易な水中光無線技術を開発してきましたが、その多くは発
光ダイオード(LED)を光源に使う方式です。島津製作所が製造・販売する
水中光無線通信装置「MC100」および「MC500」※2では、より指向性と応答
速度に優れた半導体レーザーを採用。
掲載論文

❏ 光 触媒 メタンの変換:現状 アート、課題、そして将来の展望⑥
【要約】
3. メタン光変換性能を向上させる戦略
3.1. 半導体の設計
3.1.2. ヘテロ原子ドーピング
3.1.3. ファセットエンジニアリング
3.2. 助触媒の修飾
半導体と適切な助触媒を組み合わせるのも、光触媒によるメタン変換の性能を調整し最適化するための有望な戦略です。 担持された助触媒は、次の 2 つの側面を通じて性能に影響を与える可能性があります: (1) 助触媒は、光励起された電子/正孔のトラップ サイトを提供して、キャリア分離を促進し、太陽から化学への変換効率を促進できます。102 (2) 助触媒は、加速することができます。 メタン活性化のエネルギー障壁を下げることができる、•OH、•OOH、•O2- などの活性酸素種の生成。74,103,104 現在、助触媒の研究は主に貴金属 (Pt、Au、Pd、Ag) に焦点を当てています。 、Ruなど)や金属酸化物(CuOx、CoOxなど)の光触媒メタン変換分野。 このセクションでは、メタン変換に対する助触媒の影響について説明します。
Au は、メタンの選択的変換を達成するための効果的な助触媒として実証されています。105,106 Lang et al. は、光蒸着法によってさまざまな貴金属を TiO2 上に蒸着し、メタンの非酸化カップリングの性能を評価しました。42 裸の TiO2、Ru/TiO2、Pd/TiO2、Ir/TiO2、および Pt/TiO2 と比較して、Au/TiO2 は明らかに優れた C2H6 を持っています。 接触抵抗が最も低く、TiO2 と Au 間の光電子の移動が容易であるため、気体-固体反応系における収率と選択性が向上します。 DFT 計算により、TiO2 表面での CH4 の解離には、Au 表面での解離よりも高いエネルギー障壁が必要であることが明らかになり、Au 助触媒が反応点であることが明らかになりました。 Au ナノ粒子上に蓄積された光生成電子は、吸着されたメタン分子を活性化して CH3- アニオンと H 原子にすることができます。 次に、CH3- アニオンが正孔と反応して •CH3 ラジカルが生成され、さらに互いに結合して C2H6 を形成する可能性があります。 液体-固体反応系における助触媒の役割は、Ye のグループによって研究されました (図 66a)。彼らは、NaBH4 還元法を介して、市販の ZnO をさまざまな貴金属 (Pt、Pd、Au、Ag) で修飾しました。 助触媒の導入により、・CH3 および・OOH の量が顕著に増加しました。これは、光励起キャリアの分離効率の向上と酸素還元反応のエネルギー障壁の低下によるものと考えられます。 これらのラジカルの信号の増加により、光触媒活性が向上しました。 O2 の関与により、Au と Ag は 2e- プロセスを通じて選択的に O2 を H2O2 に還元し、続いて CH3OOH を形成できますが、Pt と Pd は 4e- 酸素還元反応でより効率的に H2O または CH3OH を生成します。 したがって、CH3OOH または CH3OH に対する選択性は、さまざまな種類の助触媒を修飾することによって変更できます。



図6 (a)異なるコタリストをロードしたZnO上の光触媒メタン変換
の提案されたメカニズム。 許可を得て転載。44Copyright 2019、Ameri
can Chemical Society。 (b)Au-Coox/TiO2を介した光触媒メタン酸
化の反応メカニズム。 許可を得て転載。51Copyright 2020、American 
Chemical Society。 (c)Au-Zno/TiO2を介した光発生電荷移動プロ
セスを示す概略図。 (d)au catatalystをロードしたZnOおよび(e
)Pt catatalystをロードしたZnOの反応プロセス。 許可を得て転載
。105Copyright 2021、Springer Nature。 (f)それぞれAU1/IN2O3
またはAUNPS/IN2O3でCH4からHCHOまたはCH3OHへの光触媒変換の提案
されたメカニズム。          
                                                              この項つづく
【関係論文】
Title:Photocatalytic Conversion of Methane: Current State of the Art,
 Challenges, and Future Perspectives, in PMC












                      
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